みなさん、こんにちは!今回の「ジュニエコ仙台」プロジェクトを実施する、一般社団法人みやぎ次世代育成協議会と申します。(写真左上が代表の松浦です)
仙台・宮城を中心『地域を担う人材の育成』のために、キャリア教育やキャリア学習の企画実施・コーディネートをしております。
子ども達が『自分で決めて、自分で行動し、自分で責任をとる』体験をしてもらいたいと、仙台市内の小学5・6年生対象の「ジュニエコ仙台」を中心に活動してきました!2011年から2016年までの合計6回、実施してきました。
当団体では、人材教育・キャリア教育に関わるスタッフが在籍していると同時に、企業経営者や個人事業主なども在籍しています。
「商売体験」を通して、子ども達に「今この時期にこそ、体験してもらいたいこと」を盛り込んでいます。
今年度は7月16日から4か月間、『第7回ジュニエコin仙台』を実施するにあたり、支援していただける方を募集しております。
「ジュニア・エコノミー・カレッジ(通称)ジュニエコ)」は、商売体験を通して「自ら決めて、行動できる人材を育成するためのプログラム」です。
小学校5・6年生が1チーム5名で模擬株式会社を設立し、約4か月間、計画→仕入れ→製造→販売→決算→納税までの一連のサイクルを体験します。
子どもたちの模擬会社は、保護者から集める資本金10,000円、必要であれば事務局から10,000円の借入をし、最大20,000円の現金を元手にして模擬会社を経営します。
▽ 子ども達が、自ら決めて、自ら責任をとる
カリキュラムはインプットではなく、アウトプットを重視しています。
プログラム中は「決める」ことの連続。
自分たちで選択し、決断し、行動しなければ、先に進むことができません。
ジュニエコは、子ども達が『正解のない問題』に取り組むカリキュラムともいえます。
そして学校で学んでいる「算数」や「国語」、「社会」や「道徳」など、座学だけでは学べない実践的学習ができ、どのように今学んでいる勉強が、生活の中で役立っていくのかを実感するカリキュラムでもあります。
参加者を募集するとき、子どもたちに伝えていることが3つあります。
▽ 大人の役割は、子どもが決めて進むための環境整備をすること
この活動では、運営をするスタッフ、ボランティア、保護者すべてを「サポーター」と呼びます。
サポーターの役割は、子どもが『決める』ための環境を作り、主役の子ども達がのびのび活動できるよう、サポートすることです。
しかし、ジュニエコでは必要最小限のことしか教えません。
『決める』ために、今の子ども達が持っている知識では足りないと思われる部分についてのみ教えます。
子どもたちがチャレンジする4ヶ月間の流れです。
【1】7月「スタートセミナー」
最初の全体研修となるこのセミナーでは「商売って何だろう?」「どんな商品を作って売りたい?」「会社に必要なことって何だろう?」ということを考えます。
子ども達が、一番最初に『決める』のは、「会社の名前・キャッチコピー・メンバーの役職」。会社名やキャッチコピーに自分たちの想いを込め、会社を立ち上げます。
【2】7月~8月「販売する商品のアイデア出し/材料・仕入れの価格調査」
「どんな商品を販売したいのか?」を会社のメンバーで話し合い、企画書にまとめます。
一人一人が作りたい商品を考えて多くの種類になる会社もあれば、メンバーで話し合って種類を絞る会社もあります。
そして、それぞれの商品に必要な材料や、その仕入れの値段を調べるのも大事な宿題です。
【3】9月「ジュニエコ合宿(蔵王自然の家)」
みんなで集まって2回目のセミナーは、1泊2日のジュニエコ合宿です。
宿題として考えてきた商品アイデアや材料の値段をもとに「どの商品を、原価がいくらで、全部でいくつ作って、いくらで販売して、利益がどのくらいになるのか」ということを順を追って考えます。
子ども達は計算機やそろばんと格闘しながら、自分たちの会社の『事業計画』を考えます。
また、商売は販売する商品だけではありません。店づくりや接客の仕方についても自分たちで考えます。
最後に事業計画と店づくりプランを銀行役に対してプレゼンし、いろいろなことを質問されます。
子ども達にとって最初の大きな『壁』です。
【4】9月~10月「株主説明会(資金調達)/仕入れ/商品製造」
次に、子どもたちは株主を集めて資本金を集めます。
株主となる家族からもいろいろなことを聞かれます。
無事に資本金を集めたら、材料を仕入れて商品をつくります。
【5】10月「販売実践(一番町四丁目商店街)」
仙台市中心部の商店街をお借りして、アーケード内にテントを立てて『ジュニエコ商店街』をつくって販売をします。
仙台市内でも人通りがかなり多いのですが、大型店や同時開催のイベントも多く、お客さんを呼び込んで自分たちの商品を買ってもらうのは大変です。
しかし、ここまで自分たちが一生懸命考えて準備してきた商品を買ってもらおうと、子ども達も必死で声を出したり、とびきりの笑顔でお客様に接客します。
近くで見ている保護者のみなさんから、「普段見せない姿が見られた」と感想をいただくことがたくさんあります。
【6】10月「まとめセミナー」
自分たちの商売の結果を決算します。
売上、仕入れ、利益を計算し、『損益計算書』『貸借対照表』を作成します。
子ども達は、株主と社員で利益を分配し、ここまで頑張ってきた活動でいくらもらえるのかがわかります。
【7】11月「株主報告会&表彰式」
これまでの4ヶ月間の活動の振り返りを発表します。
売り上げや利益という数字だけでなく、嬉しかったこと、苦労したこと、チームとして活動したどうだったかなどを、全体の前で発表します。
そして、これまでの活動全体を通して、グランプリチームを決めて表彰します。
上述の通り、仙台ではジュニエコを2011年から2016年まで合計6回、実施いたしました。
しかし、2017年は2つの理由から実施を断念せざるを得ませんでした。
【1】運営資金の不足
仙台でのジュニエコは、参加する子どものご家庭からの参加費と、個人・法人などの皆様からの協賛金で運営しております。
現実として、ご家庭からの参加費では運営資金のおよそ半分しか賄えておりません。
【2】ボランティアスタッフの不足
私たち運営スタッフはボランティアで活動をしております。
メンバーは、企業経営者、個人事業主、会社員などが中心であり、それぞれの事情により、ボランティアであるジュニエコ活動に時間を割くことが難しくなってきています。
※ 運営ボランティアを募集をしております。ご興味のある方は是非ご連絡ください(^^)
皆様からいただくご支援は、次の4つに対して大切に使わせていただきます。
【1】チラシ製作・印刷費/ホームページ運用費(参加者募集用)
【2】各セミナー等を行う会場使用料
【3】合宿研修先への貸切バス代
【4】販売実践を行う際の催事用テント・イス等のレンタル代
(上記に加え、CAMPFIREの手数料にも使用します)
今回のリターン内容は、7つのコースをご用意させていただきました。
ただし、正直に申し上げて、金額に見合うリターン内容ではありません。
「子どもたちに商売の体験をさせたい」「子どもたちを応援したい」という志へのリターンとさせていただきたく、何卒ご理解の上、ご支援いただければ大変嬉しく思います。
【1】3,000円: 子どもたち応援コース
【2】5,000円: もっと子どもたち応援コース
【3】5,000円: ジュニエコ仙台カレンダーコース
【4】5,000円: 販売実践商品券コース
【5】10,000円: ジュニエコ仙台フルコース
【6】100,000円: ネーミングライツコース
ジュニエコに参加した子どもの保護者の方から「子どもが成長するのが目に見えてわかる」「日々の生活の考えや行動が変わった」という声をたくさんいただきます。
子ども達は「起業」という言葉や株式会社の仕組みなどをわかっていなくても、このジュニエコを通して「お客様に喜んでもらうこと」「お金の大切さ」「仕事とは社会に役に立つこと」「チームワークの重要性」など、たくさんのことを学ぶことができます。
大人から教えられた知識やアイデアも大事ですが、自らの経験で学習した『知恵』はこれからの人生の中でもきっと大きな財産になるはずです。
ぜひ、子ども達にジュニエコを体験する機会を与えていただければ幸いです。
現在10歳の小学生は、10年後に社会人になります。
20年後には、企業の期待の若手です。
30年後には、日本を主導していく政財界人となります。
しかしゼロベースから生み出し、行動していくチカラが不足している社会人が輩出され続けているのが現状であり、日本を支える人材への危機感を強く感じています。
また、東北経済の中心地であり政令指定都市でもある仙台では、就業企業の少なさや選択肢の狭さから優秀な人材の流出も起こっています。労働力不足が懸念される30年後の仙台を考えた場合、現在の小学生の質=将来の仙台政財界を支える人材の質とも言えます。
このような考えから、私たち「一般社団法人みやぎ次世代育成協議会」では、小学生でも社会と関われる場や、自分のキャリアを考えられるきっかけが必要であると考えています。
そのための入り口がこのジュニエコであり、ぜひ継続して実施したいと考えております。
未来を担う子ども達のために、未来の仙台・宮城のために精一杯がんばります!
ご支援のほど、何卒、よろしくお願い申し上げます。
最新の活動報告
もっと見る学校や家庭では見られない、子どもができることや強み
2018/06/20 11:49みなさん、こんにちは。みやぎ次世代育成協議会の佐藤なな子です。 「仙台の小学生へ、本格的な起業体験を!」(ジュニエコ仙台)への応援、ありがとうございます! ジュニエコについて、みなさんにもっと知っていただきたいので、毎年生まれる【子ども達の色々なドラマ】からいくつか紹介いたします。 ――――――――― その年、ジュニエコの販売実践で、私たちの心を掴んで離さなかったのは、S社長でした。 ジュニエコの合宿では、終日、算数の計算ばかりになります。なぜなら、商品の原価を算出し、値決めをし、売上や利益を予測し、給与予測や株主配当を予測する計算を、子ども達の手で行うからです。 例えば、手作りで、ポケットティッシュカバーを作る場合。90㎝×1mの布地から、ポケットティッシュカバーの型紙を何個取ることができるのか。糸は何センチ必要なのか。その結果、ポケットティッシュカバー1個の原価は、いくらになるのか。 あまりに算数ばかりなので「私、こんなことするために、ジュニエコに参加したんじゃない」と泣き出す子もいます…(;^ω^) さて、S社長は6年生。女子5人組みで、参加していました。 そしてS社長は、勉強がちょっぴり苦手。なので合宿の際など、机の上では、なかなかチカラを発揮できていませんでした。 しかしプレゼンテーションの場や、販売実践の場でのS社長は、私たちの心を掴んで離しません。 自ら店前に立ち、高らかな声と満面の笑顔で呼び込み。小さな子どもがいれば、寄って行って目線を合わせて話し掛け、年配の女性がいれば、やさしい笑顔で丁寧な説明をする。 誰から言われた訳でも無いのに、自らチラシをつくって、歩いている方に配布に行き(商店街と警察許可を取っています)、商品説明まで行っていました。 決断力もあり、社長としての指示出しも見事。 S社長の会社は、その年の優勝チーム。そしてS社長は、接客賞と社長賞に輝きました。 ――――――― 表彰式終了後、S社長のお母さまが、我々のところにやってきました。 「Sは、勉強ができなくて、正直、どうしようと思っていました。家と学校では、なかなかこんな姿を見ることがなくて、驚きました。こんな一面があるなんて…」 ジュニエコでは、みんな自身の強みを発揮しての4ヶ月を過ごします。身近にいる家族でも、気づかない強みや魅力もあるかもしれません。 子ども自身も、強みを発揮しての4ヶ月間は、大きな自信につながるのではないでしょうか。 子ども達には、毎年毎年、色々なドラマが生まれます。そんな場や機会を、ぜひ、子ども達につくっていきたいと考えています。 今年で7回目を迎える「ジュニアエコノミーカレッジin仙台」では、ぜひ、そのご協力をお願いしたいと考えております。 子ども達に生きた体験をする場や機会を提供するために、みなさまの応援をいただければ幸いです。 もっと見る
2年目で優勝したK君の話
2018/06/16 12:08 みなさん、こんにちは。みやぎ次世代育成協議会の佐藤なな子です。 「仙台の小学生へ、本格的な起業体験を!」(ジュニエコ仙台)への応援、ありがとうございます! ジュニエコについて、みなさんにもっと知っていただきたいので、毎年生まれる【子ども達の色々なドラマ】からいくつか紹介いたします。 ――――――――― Kくんが参加したのは、5年生のとき。仲良しのお友達と参加をしてくれました。 しかし、その年の結果は、最下位… Kくんは、2年目も応募してきました。 しかも、スタートセミナー時には、既に会社名やメンバーの役職も決まっており、商品もおおよそ決めていました。そして驚くことに、その会社名は自社のブランディングに絡めたもの。 「震災復興支援のために、沿岸地域の商品を多くの人に知ってもらう」という、会社のミッションを込めた社名は、「オーシャンズ」という名前でした。 沿岸地域の商品は、自らその店に足を運び 自分達の販売目的を告げ、その店からの販売許可を自ら取り 写真やパンフレットも、自分達で全て手配しました。 (もちろん保護者のご協力あってこそ、ですが) 販売時の役割分担や、店づくりも、1年目の経験を活かして余りあるものでした。 ---そのK君、実は個人的に思い入れのある商品を、2年に渡り販売していました。それは「折り紙作品」。 丁寧に追った折り紙作品を、食品用の簡易プラケースに入れて、販売。商品点数も、かなりあり、売り切れるかどうか、周囲も心配気味でした… しかし熱心な販売により、全て売り切ったのです。 私は2年目の販売時に、K君とメンバーとの、こんなやり取りを耳にしました。 メンバー「ねえ、これ値下げしようよ」Kくん 「ダメだよ。これすごく作るの大変だったんだから」メンバー「お客さんには、そんなこと関係ないだろ」Kくん 「ぜったいダメ」メンバー「だって、売れないんだよ!」 思い入れがある作品(商品)と、値付けの難しさ。そして作るのに大変だった作品が、売れるとは限らないということ。 この「オーシャンズ」は、この年、見事、優勝を果たしました。そして、いくつもの賞を総なめにし、メンバーも個人賞をいくつも受けることとなりました。 K君は、この年、社長賞も受賞。 ―――――――― 1年目に参加をした時に、K君のお母さまから、こんな言葉をいただきました。「折り紙が得意って言っても、学校では評価される訳じゃないけど、こんな形で得意なことを認められて、良い機会になりました」 私自身、ジュニエコやって良かったな、と思った瞬間です。 子ども達には、毎年毎年、色々なドラマが生まれます。そんな場や機会を、ぜひ、子ども達につくっていきたいと考えています。 今年で7回目を迎える「ジュニアエコノミーカレッジin仙台」では、ぜひ、そのご協力をお願いしたいと考えております。 子ども達に生きた体験をする場や機会を提供するために、みなさまの応援をいただければ幸いです。 もっと見る
2年にわたって優勝を逃した会社の、悔し涙
2018/06/13 20:12みなさん、こんばんは。みやぎ次世代育成協議会の佐藤なな子です。 「仙台の小学生へ、本格的な起業体験を!」(ジュニエコ仙台)への応援、ありがとうございます! ジュニエコについて、みなさんにもっと知っていただきたいので、毎年生まれる【子ども達の色々なドラマ】からいくつか紹介いたします。 ――――――――― 5年生で応募してきたそのチームは、5人全員が女の子。 メンバーの1人のお兄さんが、前年度ジュニエコ仙台に参加しており、それを見て、商品づくりや店づくりに、よく活かしていました。 ちなみに、お兄さんは「モノ言う株主」として、その会社に出資をしていました。 (お兄さんは当時、中学1年生) チームワークもよく、優勝するのでは?と思われていたものの わずか0.5ポイント差で、優勝を逃してしまったのです! しかし翌6年生で、そのチームは再度、チャレンジしてきました。 前年度の失敗を活かし、商品数を多くし、様々なカイゼンに取り組んできました。利益獲得を目指すために原価管理も徹底。 (小学校6年生の話です) 今年こそ、優勝か!と思われましたが、よりアイテム数を多くし、原価管理を徹底したアイデア商品のチームが、その年の優勝でした…2年目も、僅差で優勝を逃してしまったのです! 優勝発表の際、舞台上から彼女たちの顔を見るとみんなの顔に、大粒の涙。 本当に悔しかったと思います。 ―――――――― 長い期間、一生懸命にやったからこその、悔しさであり、涙です。本気だからこそ。 2年目のカイゼンからも、多くを学んだでしょうし、優勝を逃した事からも、きっと一人ひとりが、多くを学んだと思います。 そして保護者の皆さんからは、子ども達の成長を目の当たりにし、家庭では見られない一面や側面を見ることができたと、言葉をいただきました。 毎年毎年、子ども達にはドラマがあり、私たち自身も、子ども達の可能性や本質に学ばされます。 今年で7回目を迎える「ジュニアエコノミーカレッジin仙台」では、ぜひ、そのご協力をお願いしたいと考えております。 子ども達に生きた体験をする場や機会を提供するために、みなさまの応援をいただければ幸いです。 もっと見る
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