
CFS(慢性疲労症候群)支援ネットワークは、11月3日に10周年を迎えることができました。これまで支えてくださり、共に歩んでくださった皆様に厚くお礼申しあげます。
CFS支援ネットワークの前身である慢性疲労症候群の理解を広める会からの12年をふりかえると、紆余曲折、さまざまなことがございました。
軌道に乗せるのは簡単ではありませんでしたが、社会的な誤解や偏見を少しでも解消し、患者が医療や福祉へつながれる環境の改善に貢献したいという思いから、ここまで継続してまいりました。
©青森テレビ
メディアの取材は200近く受けました。ME/CFS患者がおかれている状況を社会問題として発信し続けることは大切なことです。一人ひとりの力は小さくても、組織として発信すると大きな力になります。
©RAB
2019年にはゆらり著・コミックエッセイ『ある日突然、慢性疲労症候群になりました』には当会顧問の倉恒弘彦先生が監修を、私は編集協力として携わらせていただき、世に出せたこと。公的支援の手続きや、ME/CFSの専門ではない医師に診療してもらう時の一助になることを願って、『ME/CFS療養生活の手引き』を2021年に発行できたこと。2023年には『ME/CFS患者の診療や相談支援・制度の利用状況に関する調査報告書』をまとめられたこと。これら3つを全国すべての自治体(難病相談支援センターと保健所)に届けられたことは、大きな喜びです。
ME/CFS世界啓発デーに寄せられた作品 @aikaさん
1991年より旧厚生省にCFS研究班が発足し、6年間(1991年4月~2097年3月)に渡って病因・病態の解明、治療法の開発に向けた臨床研究が行われ、2000年に研究班が解散となり、2012年に「慢性疲労症候群の実態調査と客観的診断法の検証と普及」研究班ができるまで厚生労働省のCFS研究は途絶えていました。患者が声をあげるのは大変ですが、声をあげないと、研究も途絶えてしまうことがあるのです。
これからの10年も続けられるよう、今後ともより一層のご支援をよろしくお願い申し上げます。