【増上寺「光摂殿」大広間会場出展者 3】
伊豆野 一政 IZUNO Kazumasa
【略歴】
1974 生まれ
1999 京都造形芸術大学デザイン科 卒業
1999 寺垣外窯杉本貞光 入門(滋賀県信楽)
2005 独立
「日本には、あらゆる変化を独自の視点で捉え建設的な思考、仕組み形へと変換して行く何処か脳天気過ぎる程の前向きな潜在意識。」
そのような印象を歴史から感じていました。
また関西という土地柄。
そして阪神淡路大震災直後でありながら震災経験談を笑い話として語る、被災者の学生達の思考に関心を魅かれ。
「笑いの思考、前向きな発想・転換を促すビジュアル表現」をテーマに制作研究をしていました。
【主な発表など】
1997 グループ展/ギャラリースペース21(東京)
1998 グループ展/ギャラリーイシス(京都)
2000 個展/立体ギャラリー射手座(京都)
2013 「現代茶ノ湯アワード」・一次通過
ステートメント
『不対称の均衡』
大きな視点で世界を見渡してみると
人の心理から自然の摂理まで、全ての出来事は周囲の異なる出来事との交わりによって形成されています。
異なる出来事同士の繋がりが生み出した均衡の世界です。
そのことへの理解が、日本文化の深層心理の核にあるように思います。
また、宗教論や芸術論に度々登場する『自然性』とは、この異なる出来事同士の繋がりが生み出しす均衡
つまり『不対称の均衡』のことではないのかという思いに到りました。
次に小さく一つの器を考察してみると
前後左右不対称の均衡を保った何らかの自然な歪みが感じられる器に目が留まります。
私達の視点は不対称に交差した色や輪郭線を眺めたたとき無意識に均衡を求め、周囲の異なる空間へと視線を広げます。
やがて異なる空間との繋がりを認識することで、新たな均衡が心理的に生み出されるのです。
作品画像キャプション
「向付」