はじめまして、『若林パン』の若林裕美(わかばやし ひろみ)と申します。みなさんからは「若パン」「ワカパンさん」と親しみを込めて呼んでいただいています。
『若林パン』は長野県上田市真田町をホームグラウンドに、これまで無店舗型でパンを作り続けてきましたが、このたび!2025年1月に実店舗をオープンすることになりました!
この節目に思うこと、そしてクラウドファンディングをはじめる理由についてお伝えしたいと思います。少し長くなりますが、どうかお付き合いください。
2020年に開業した若林パン。これまではお店を持たず、移動販売・イベント出店・飲食店への卸販売を中心に活動してきました。東御市にある『ヴィラデストワイナリー』内の一室をパン工房としてお借りして、製造も販売も基本は私こと若パン1人で行なっています。
飲食店への卸売販売などにも取り組んでいますが、みなさんと主に関わりがあるのは移動販売のときです。ヴィラデストで作ったパンをせっせと運び、地元である真田町のイベントや集会所をはじめ、主に東信地方各地でパンを販売しています。
自然豊かで住み慣れたこの町に、物足りなさを感じていたときもありました。けど、いざ別の場所で暮らせば恋しくなって、帰ってくれば安心するのです。
懐かしい人との再会があったり、いつも顔を見せてくれる方がいたりと、真田町での販売はいつも楽しみです。”真田町出身のパン屋さん”というだけで応援してくれる方も多く、これまでにもたくさん支えてもらい、4年間活動を続けてくることができました。
私のなかでのパンづくりの基礎となっているのが、現在も工房をお借りしているヴィラデストワイナリーでスタッフとして働いていたときの学びです。
それ以前もパン屋に勤めていましたが、ヴィラデストで仕事することで、手にとったパンひとつではなく、食卓におけるパン、”異国の食文化におけるパン”という視点を意識するようになりました。
その後、フランスやパリに行きパンを食べて感じたこと、東京のパン屋さんで研修したときに感じたことにリスペクトを込め、「食事やワインと一緒に楽しむ文化」を大切にしています。
私がパンを焼くとき、手渡すとき、想像するのは、あなたの食卓です。
いま私がパンを焼いて手渡しているのは、海外の本場でもなければ、都会でもなく、のどかなこの真田町。この町に暮らすご家族、おじいちゃんおばあちゃんが、いつ、だれと、どんなときに食べるのか。そんなことを想像しながら焼き続けるうちに至ったのが”ちょうどよさ”でした。
パンを買いに来られるお一人お一人にチューニングを合わせ、みなさんの暮らしにちょうどいいパンを表現する。それがうまくできた!と感じたときが、やりがいであり大きな喜びのひとつです。
あちこちで販売を経験してきた若パン。屋外開催のイベント出店では、天気予報と常ににらめっこでした。熱中症になったり、風でテントが飛んだり。
大変なこともあったけれど、普段行けないところに行けて、たくさんのお客様とお話して、他の出店者さんと情報交換をすることで、若パンの世界は大きく広がりました。
人に恵まれたおかげでこれまで続けてくることができましたが、ありがたい悩みも生まれてきました。
イベントの開始時間前から待ってくださる方もいて、たくさん焼いたと思って持っていっても、30分後には完売してしまうことも。若パンを目的にイベントに来てくれても、少し遅れて手渡せず…。そんな場面に何度も遭遇してきました。
イベント出店ならではの出会いや楽しみも知っているからこそ、今後も出店を続けていく予定ですが、一度に作って運べる量には限りがあります。どうしたものか…。
そんな悩みを抱えつつ、店舗を持つことをフワフワ想像しはじめた頃、「どさん娘ラーメンを1度内見してみませんか?」と声がかかりました。
菅平、群馬、嬬恋に向かう道と、長野・松代に向かう道が交差する通りに面している”真田の銀座”(私が勝手に言ってる)に位置する、旧どさん娘ラーメン物件。場所は申し分ありません。
まだまだお店を開くとは決めていなかったものの、興味本位で見学をしてみたところ、すぐにレイアウトが浮かび、自分がこの場所で働いている様子が思い描けたんです。
でもお店なんて無理でしょ…。でもやりたいなー。そんなせめぎ合いのなかで周りの人たちにたくさん相談して、後押ししてもらって、最後はゴーを出しました。
慣れない書類や手続きと戦い、ついに工事がスタート。年内で工事は終わり、準備期間を経て、2025年1月26日(日)に若林パン開店予定です!!
イベント出店では感じていただけなかった、焼きたてのパンの熱、香り、製造している姿をお届けする場になります。みなさんの反応がいまから楽しみです。
これまでの活動で知り合った出店仲間を招いて、ドリンク販売やハンバーガー、ホットドッグなどのコラボレーションも計画中です。
そして、若林パンは現在スタッフを募集中!
若パンを含む個性豊かなパン職人がリスペクトしあい、刺激を受けあって思う存分パンを作れるようなお店を目指していきます。若パンはこれからも挑戦し続けます!
今回、クラウドファンディングを行う理由は大きく2つあります。1つ目はお金の話。開業資金には融資もフルに使っているものの、機材の充実にはお金がいくらあっても足りません。
なかでも特に導入したいのが、パイシーターという、クロワッサンなどの折込をする機械です。現在の若パンの製造環境にはパイシーターがないため、手折りでクロワッサンを作ってきました。
これがまあまあな腕力と時間を要する作業で(生地の吸水を増やさないと私の力では伸ばせない)、手の温度が生地に伝わるため手折りは反対派でしたが、やむなく手折りを継続してきました。
結果としては道理を知れたので大きな収穫でしたが、店舗として毎日継続的に製造していくには、パイシーターが不可欠。しかし、開業融資や自己資金ではこの購入費用(約70万円)が賄えていない状況です。
みなさんからのご支援で機械を導入することで、より美味しいクロワッサンを、たくさん作ることをお約束します!
もうひとつの理由は、気持ちの面の話です。
これから始まる若林パンの店舗。楽しみでもあるけれど、やっぱり不安やプレッシャーもたくさん感じています。ちゃんとこの先やっていけるのかなって心配です。
そんなおっかなびっくりの若パンを吹き飛ばすような、強烈に心に残る場面を、思い出すだけで胸が熱くなるひとときを、私にください。
若パンの一世一代の大勝負を、真田に新たにお店が誕生する瞬間を、みんなには楽しんでほしい。そして私は、辛いとき苦しいときを乗り越えられるような光景を、目の奥に焼き付けたい。
そこで若パンは考えました。応援してくれてきたみんなと一緒に”若パンタオル”を掲げて、オープンの瞬間をみんなでともに祝いたいのです。
相撲女子でもある若パンは、よく似た景色を巡業や国技館で見ました。タオル掲げて応援もしました!!想像しただけでもぐっとくる、あの一体感を味わいたいのです。
オープンの1週間前、1月16日と19日に支援者様限定のイベントを開催します。リターンの『若林パン初場所』をご支援いただき、一緒に若林パンの店舗誕生を祝いましょう!!
クラウドファンディングと店舗の計画を同時に進めた暑い夏でした
どちらも私には初めてのことで、最初は
"こうしたほうが印象良いのかな?"
"こんな感じが周りから見て若パンぽいかな?"
実感もないからとりあえずカッコつけたことばかり言っていたし
それが私だと思っていました
クラウドファンディングをやるにあたって
たくさんのインタビューに答えて
文章を書いて
半生を遡ってーー
見つけた”自分”は
あきれるほど単純で
愛おしいものでした
たくさんパンを焼くのが楽しくて
思いつくまま表現するのが楽しくて
日々表情を変える”パンという生き物”を捉えた瞬間に興奮して
ここまでやってきただけ
なーんだ
そうだったのね
これが分かってから大きく方向転換しました
”誰かのために” や ”町のために” と
考えることを一旦封印して
ただの若パンでいようと決めました
こう思えたことが何よりもの福音
店舗の工事が始まって
出店先や真田の町角で
たくさん声をかけていただきます
”楽しみにしてるよー”
私もだよ
ありがとー
楽しい連鎖が真田町のただの若パンから世界に届くと信じて
ありのままの若パンをよろしくお願いします
今回クラウドファンディングを行うにあたって、半生を振り返ったり、お店を開く理由や、若林パンとはなんなのか、色々と思いを巡らせてきました。そして、お店が出来上がるにつれてまた考えることでしょう。そんな足跡を「若パン日誌」として、定期的に綴っていきたいと思います。
▼ バックナンバー (随時更新)
■資金の使い道
本クラウドファンディングはAll-in方式(実行確約型)で実施します。目標金額である150万円に達しない場合にも、店舗のオープンとご支援者様へのリターンの提供を行います。
本クラウドファンディングで集まった資金は下記のとおり活用させていただきます。
・機材購入費(パイシーター)
・リターン提供費
・クラウドファンディング実施手数料
また、当初想定よりも多くのご支援をいただいた場合、店舗改修における自己負担分の補填に活用させていただく予定です。
■実施スケジュール
2024年10月中旬時点での想定スケジュールです。店舗改装等の状況により変更となる場合がございます。
2024年10月下旬 クラウドファンディング開始
2024年11月30日 クラウドファンディング終了
2024年12月中旬 シュトーレン発送
2024年12月末 ご支援金の入金
2025年1月上旬 シュトーレンを除くリターン品の発送対応
2025年1月16日・19日 支援者様限定イベント『若林パン初場所』開催
2025年1月26日 店舗グランドオープン(予定)
■注意事項
本プロジェクトを利用して、プロジェクトオーナーと第三者(支援者を含む)との間の雇用関係を成立させることはございません。また、プロジェクトオーナー以外の第三者(支援者を含む)が当事者となる雇用関係の成立をあっせんすることもございません。このことは、本プロジェクトのリターンについても同様です。
■お問い合わせ
本クラウドファンディングへのお問い合わせは、本ページ「メッセージで意見や質問を送る」ボタンよりご連絡ください。
なお、ご支援の方法や決済方法等に関しては CAMPFIREヘルプ をご確認ください。
最新の活動報告
もっと見る若パン日誌vol.04_どさん娘看板撤去
2024/11/27 12:00どさん娘さんをパン屋に改装する告知をして以来 たくさんの方のどさん娘ヒストリー伺いましたどの思い出もあたたかいものでしたもちろん私にも"真田町にラーメン屋さんができた"と、嬉しかった記憶があります今日は大家さんにも立ち会っていただいて、当時の話に花を咲かせながら看板撤去を見守りました元は田んぼだったそうです・・・・・・・・・・・・・・・・・・外した看板は想像よりはるかに重く頑丈で複雑に作り込まれていましたラーメン屋→パン屋大きな看板を三面に掲げた店主の気持ちきっと大きな "挑戦" だったのでは想像すると胸が熱くなりますありがとうございました と頑張ります をモチーフの娘につぶやいて新しい看板制作の打ち合わせもしました若パンもまだまだチャレンジャー大きな看板作ろう‼︎さぁどうなるでしょう乞うご期待‼︎ もっと見る
若パン日誌vol.03_機材搬入の巻
2024/11/14 12:00朝の真田町はまだ霧の中でした作業が進むにつれ霧も晴れあたたかい日差しのもと無事機材搬入終わりましたおじちゃん達のチームワーク素晴らしかった良い仕事見させていただきましたスズキ産業さま搬入の達人おじさま東信ガスさま電気の担当者さまありがとうございました機材が入って厨房らしくなってきましたパンが焼ける日はまだ先ですがすでに楽しいどさんこ→若パンただいま70%くらいクラウドファンディングも70%くらいたくさんの方にご支援いただきましたありがとうございます皆さんのコメントにものすごくほんとに励まされています引き続きご協力よろしくお願いいたします もっと見る
若パン日誌vol.02_ "若林パン"の由来
2024/11/07 12:00今ではしっくりきてる"若林パン"の屋号ですが、最初の頃は古風な名前から「老舗の家族経営のパン屋らしい」「おじさんが作ってるらしい」など皆さん様々なイメージを持っていたようです今まであまり屋号の由来は説明してこなかったけど良い機会なのでこの場をお借りしてー・私は"若林を代表するパン屋"ですと出身の真田町で名乗りたかった・私に至るまでの先祖、両親〜脈々と続く若林の歴史の中にパン屋の私を刻みたかったこんな思いに至ったのは母、祖母との死別が関係している母が亡くなってからもうじき15年が経とうとしている病気だった祖母が亡くなったのは5年前92歳大往生だった家族との別れは悲しかったけれど不思議と寂しさは感じなかった私の中に彼女たちのDNAが、記憶が繋がっていると感じる瞬間があるからだ判断に困っている時、やり切った達成感を味わう時、ちょっとしんどいなと思う時…様々な場面で登場する彼女たちの面影実際真田町で販売していると母と間違われる事も多い恥ずかしいような嬉しい気持ちになる母が舌をだしながら「やだくて〜」と笑っている気がして仕方がない・・・・・・・・・祖母の介護をしながら暮らした数年は"おばあちゃん子"の私にとってかけがえのない時間だった身体が弱ってきてぼんやりした時間が増えて、夜なのに"おはよう"と言う日が続いたある日しっかりした偉大な祖母に戻る瞬間があって「やるからには思いきりやりなさい」と私の目を見て言ったそれが"若林パン"の始まりいつか仲間が増えてこの屋号を変えたくなる日が来るかもしれないそれはそれで良い今は"若林パン"として思いきりやる時だDNAがそう騒いでいる もっと見る
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