こんにちは。真境名本流、山崎啓貴です。前回に引き続き、2回目の稽古風景を報告します。動画は辻花(チージバナ)の稽古風景です。当流明けの会会主、真境名あきがハワイにて披露いたします。苗字が真境名ですよね。真境名本流の舞踊で家元より師範免状を授与され、加えて許名制度により真境名の芸名をもらっている大先生のうちの一人です。辻花は二代目由苗の創作舞踊で、前回紹介した二題とは打って変わって哀愁や情感が大きく表現された舞踊になっています。辻の町(沖縄の遊郭街)に生まれた女性(花)をチージバナと言っています。そこでの暮らしはあれど、私も周りの他の女性と同じであるはずと本人は思っているのでしょうか、純粋無垢な女性らしく振舞いたいという心の表れが所作の一つ一つに感じられる舞踊構成になっています。舞踊の技法的な話で言いますと、側腰(スバガマク)、後ろ腰(ウシルガマク)、という通常の腰使い(ガマク)とは違う技法を取り入れることで、女性らしい身体の線がより自由により大きく見えてきます。ここに真境名本流らしさがあり、ダイナミックな女踊りという表現が成立しているところが僕は好きです。こんな踊りですから何十年と稽古を重ね、師範クラスの方でないとこなせない踊りです。歌も哀愁、情感を表現するために三人いても独唱形式で歌うことで、その人の声色だけになりより情感が漂う表現になってきます。しっとりとした創作舞踊もハワイの方々に沖縄の伝統として伝わればいいなと思いました。では、また次回の報告をお楽しみに(^-^) ※男性舞踊家4人のオフショット 僕はえんじ色
皆さんこんにちは。真境名本流、山崎啓貴です。9月の活動内容を一部紹介します。予定どおり、9月に2回の手合せ稽古を行うことができました。その初回を報告します。ハワイ公演では沖縄本島からも生演奏を迎えて、全ての演目が生演奏で披露されます。歌三線(ウタサンシン)に若手実演家の3名を迎えています。中堅実演家の仲村逸夫さんを筆頭に、若手実演家の新垣勝裕さん、波平宇宙さん、 の御三方は今の琉球古典芸能の継承者として特にご活躍です。素晴らしい御三方にご協力いただけたことに感謝しています。他にも沖縄本島内に沢山の演奏家が活躍しておられます。初回の稽古で全ての演目を通して行うほどの稽古に取り組むことが出来ました。全体を見通すことができ、最高のスタートダッシュを切る事ができたと安心しています。打合せなしに10曲ほどの演奏を滞りなく弾いてもらえる御三方の下準備に感動しました。動画は通い船(カユイブニ)、わたんじゃー舟(ブニ)の2つです。御三方の伸びやかな歌声と水がはじけ飛んだような軽快な早弾きで真境名本流の舞踊が一層引き立っています。この二題は初代由康の創作舞踊で、通い船は沖縄と大和を行き来する船での気持ちを女踊りで表現しており、わたんじゃー舟は舟に乗り込む人々の当時の様子を活気に満ちた様で描く大作です。本流教師の金城小百合さんも取れた鮮魚(イマイユ)を売りに出かける魚売りの女になりきっています(写真)。うまく舟に乗りこめるかな(^.^)?次回も違う踊りをの様子を報告できたらと感じました。次の活動報告をお楽しみに。