はじめまして。
広島花きイノベーション事業推進協議会の和田由里と申します。
広島花きイノベーション事業推進協議会は、花と緑の業界(花き業界)とそれに関連する、生産者から流通、小売りまでの団体と広島県で組織する協議会です。これまで農林水産省の補助事業を受託し、実施してきた協議会です。どの業界でもいっしょだとはおもいますが、花き業界には時代の変化により様々な課題があり、その課題解決のための事業に取り組んでまいりました。
これまで、国産花き需要拡大が大きな課題としてあったことから、農林水産省の補助事業を受託し、いけばな・花離れが進んでいるといわれている若年層、特に高校生に焦点を当て、花きへの関心を向けてもらうための一手段として、広島花きイノベーション事業推進協議会を窓口に、全国大会を目指して「全国高校生花いけバトル広島大会」を初回から開催してきました。令和5年(2023年)で7回目。今年は8回目の広島大会開催を目指して準備を進めているところです。
全国高校生花いけバトル広島大会は補助事業頼りの開催から卒業します。
今年も補助事業を申請すれば?・・・と思われることでしょう。はい、本音はそうしたかったのです。
農林水産省管轄の事業も農業の生産~流通~販売まであらゆる切り口に課題があるのはご理解いただけることと思います。その中で、農業関係に限らず一般的に「2024年問題」と言われている流通とそれに従事する方の労働環境に関わる問題は、様々な課題を生み出していますが、農林水産省の補助事業にかかる重点課題として「2024年問題」に焦点をあてることとなり、補助事業獲得のための要件にはまらなくなってしまいました。しかし、これまで7年間続けてきた広島大会です。今年も全国大会を目指そうと頑張っている高校生のためにどうしても継続開催をしていきたいと広島の運営側としても強く思っています。 補助事業を活用して全国高校生花いけバトル広島大会の実施を決めた当初から、「いつまでも補助事業を頼って開催しているようでは、定着は望めませんよ」と言われていました。確かにそうです。このイベントを定着させるために補助事業を活用させていただき、足元を固めてまいりましたが、いつまでも補助事業頼みでは、真の若者応援とはいいがたいと考えます。
「高校生花いけバトル」は、文化的なジャンルである「花いけ」に競技性・イベント性を持たせることにより、エンターテーメントとしても高く評価されました。加えて、未来ある若者に特別な機会を提供することは、充実した高校生活や将来につながる貴重な経験を味わえる機会に違いないと考えます。これを花き業界はもちろん、高校生を応援したいと考える地元の皆様と一緒に支えていけないか・・・?と考えました。
この度、補助事業申請の要件を満たせないことになったのは、「いい加減本気で支える気持ちになれ!」・・・と言われたような。。。気がして、そういうタイミングなのかもしれない・・・とも感じているのです。
全国高校生花いけバトル実施の背景
私たち花き業界がかかえる課題の中にひとつに、日本が誇る花文化「いけばな」人口の減少があります。かつては、多くの人が日本の花文化として学び、暮らしの中にも取り入れてきていました。古い言葉になってしまいましたが、「花嫁修業」という言葉が普通に使われていた頃には、花嫁修業のひとつとして多くの女性が「いけばな」を習いに行っていたものです。それが、日本の花き生産のひとつのジャンルを支えてきたのも事実です。その後、海外から「フラワーデザイン」が入ってきました。西洋からの目に新鮮な花の装飾方法に心を奪われた人も多くいらっしゃいました。このころからでしょうか?日本の冠婚葬祭のスタイルも様々に変化を見せてきた頃にもなるのだと思います。
古くから広く日本のくらしに取り入れられてきた花文化「いけばな」は、外国から入ってきたフラワーデザインに飲み込まれて習う人が少なくなったのでしょうか?
私はそうではないと思っています。日本人のくらしにとけこんでいた「いけばな」も、とても流行った「フラワーデザイン」もそれを支える人口が減少してまいりました。これはただ、日本全体の人口が減少したという理由だけではなく、生活スタイルも徐々に変わっていくなか、「花」をくらしに取り入れるそもそもの日本の花文化の継承がうまく行われていなかったからではないでしょうか?
このような現実を憂慮し、「花いけバトル」は、花を生けるジャンルを超えて、日本の花文化を現代にふさわしい、スポーツ的要素を取り入れた競技型のイベントとして誕生いたしました。最初は大人のプロの競技として生まれたのですが、日本の花文化継承がうまく行われていないことに注目し、国産花きの生産・需要拡大と花文化の普及、継承に向け、それも若年層から、これを浸透させていくことを目指し、全国の花が好きな高校生、いけばなの流派、所属、部活動の枠を超えて参加を募り、全国高校生花いけバトルを実施しようという動きがはじまり実行委員会が立ち上がりました。この実行委員会が、現在、全国高校生花いけバトルを運営している「一般社団法人花いけジャパンプロジェクト」の母体となります。
この趣旨に当協議会も強く賛同し、平成29年度(2017年度)7月、全国高校生花いけバトル全国大会を目指す地区大会として広島大会を初めて開催しました。初年の9地区大会から始まったうちのひとつの大会として「広島大会」を実施、以来、毎年開催してきました。(初年度は広島市中央卸売市場のオークションルームが会場、その後、より多くの人に観ていただきたいと、広島市西区の商業施設 アルパークにて開催してきました。)
この数年の間に、参加する高校生チームは徐々に増え、広島大会は、近年、大会参加可能チーム数いっぱいの応募があります。全国の地区大会数も、最大で13地区大会が開催された年もあり、全国の高校生の参加により、盛り上がっています。全国大会はもちろん、各地区大会でも地元メディアの注目を浴び、年々、ニュースだけではなく、地元情報番組などにも取り上げられたり、全国放送のバラエティ番組にも取り上げられることも頻繁になってきました。広島大会も、参加した初回から注目していただき、優勝チームがNHKの昼前の情報番組で実際に花いけパフォーマンスをさせていただいたこともあります。
参考)以下、広島大会出場チームを取材いただいたものから。。。一部、紹介します。
テレビ新広島「夢キラリ」#233
https://www.tss-tv.co.jp/pocket_tss/sports/yumekirari/20231114.html
過去・・・テレビ新広島「夢キラリ」#26
https://www.tss-tv.co.jp/pocket_tss/sports/yumekirari/20190930.html
朝日新聞digital(連載3回)
花いけバトル! ~百花繚乱、私たちが咲いた場所~
https://digital.asahi.com/articles/ASS1K6726RDNPITB018.html
現在の準備状況
地方大会のひとつである広島大会ですが、初回から続く大会でもあり、「広島大会」とありますが、エントリーしてくれる高校は、広島県からだけでなく岡山県、山口県からの参加も増えてきています。したがって、実質「中国(地方)大会」の位置づけでもあると思っています。将来は、そんな風に大会名もかわっていく可能性もあるかもしれません。
今年も全国高校生花いけバトルは、全国各地で開催される予定です。
(全国高校生花いけバトルのホームページは ➡ こちら https://hs.hanaikebattle.com/ )
ここにもあるように、広島大会は・・・
令和6年(2024年)10月27日(日)に開催が決定しています。
場所は、今年から、イオンモール広島府中 で開催されます。
もちろん参加チームのエントリーの受付も始まっていて、すでにエントリーを終えたチームもあるように聞いています。
開催を控え、花き業界の中でも協力・支援のご依頼等始めています。しかし、この大会は毎年続けていく大会となりますし、参加者は毎年変わっていきます。花き業界内だけではなく、「高校生の花いけバトル」のことを広く多くの人に知っていただき、ご賛同いただければ、その応援の気持ちを伝えられる手段が必要ではないかと考えたのが、このプロジェクト立ち上げの動機です。
過去、全国高校生花いけバトルに出場した後、大学に進学したり社会に出て行った当時の高校生たちの中には、その子たちから自主的に「大会の運営を手伝いたい」と申し出てくれる人が多数いるんです。広島大会だけではなく、他の地域の大会でもそうだと伝え聞いています。これは、高校生時代のクラブ活動の発表の場としてだけでなく、大会に出場したことでできた経験が、その子たちが成長していく中のどこかに何か良いものを残しているからに違いないと思うのです。そして、手伝ってくれるみんなが、「こんなに準備が大変だとは思わなかった」、「後輩たちのために大会を支えられてよかった」、「出場した時のことを思いだして感動した」・・・と口々に想いを残し、可能な人は毎年のように手伝いに来てくれるのです。彼らは自分たちがこの大会で得た素晴らしいことを後輩たちに送っていってくれていることにも感動します。
このサイトをご覧いただき、心動き、支援したいと思っていただけますとこの上ありません。
リターンについて
全力応援コース ※後日、お届け※
とにかく頑張って開催して~!高校生たちを応援するよ~!というお気持ちをしっかり受け止めます。感謝の気持ちを込めて、広島大会開催報告とお礼のメッセージをお送りします。
3,000円コース 大会報告とお礼のメッセージ
5,000円コース 大会報告とお礼のメッセージ + 大会記念缶バッジ
10,000円コース 大会報告とお礼のメッセージ + 大会記念缶バッジ
(3つのコースをご準備)
大会当日応援コース ※広島大会・ご来場者限定※
当日、大会会場に応援に来ていただいた方限定のリターンです。当日大会に使用した花をご提供します。 27日 大会終了後、直接お渡ししますので、会場スタッフにお申し出ください。
当日の大会での花材ですので、受け取れる花は当日までわかりません。おまかせください。
都合により受け取りに来ることができなかった場合、お送りできる商品(ビニール製の片付ける場所を取らないフラワーベース)に振替させていただきます。ご了承ください。
旬のマムコース ※後日、お届け※
広島大会初回開催以来、ずっと支えていただいている協力サポーター、イノチオ精興園株式会社さま開発のマムをお届けします。お届けする時期に咲いているものの中からお届けいたします。品種により花の大きさ、リン数、仕立て方が違います。一輪仕立てのもの、スプレー仕立てのもの(花が枝分かれしてついているもの)、それぞれの本数により総本数が変わってきます。お届けする品種・色・仕立てタイプなどはお任せくださいますようお願いいたします。(お送りする箱のサイズの都合もございますので、ご了承ください。)
2~3品種で8~10本を予定。ジャパンフラワーセレクションで入賞品種も多数獲得されているイノチオ精興園さま開発のマムをお届けいたします。種類・品種・色という新品種品評会があるのですが、そこで上位入賞した品種もたくさんあります。和菊とは違う雰囲気のマム(洋風キク)をお楽しみください。
スケジュール
8月 全国高校生花いけバトル広島大会 参加チームエントリー開始
花き業界内外企業、団体への支援呼びかけ
9月 クラウドファンディング 立ち上げ
https://lin.ee/2Y1qrTk
広島大会開催応援LINE公式アカウントを立ち上げました。
経過報告・参加校チーム情報など発信・関連イベント等のご案内、発信していきます。
10月 クラウドファンディング終了
10月26日 全国高校生花いけバトル広島大会 オリエンテーション(予定)
10月27日 全国高校生花いけバトル広島大会
11月 大会終了報告
返礼品発送
最後に
高校生の花いけバトルをきっかけに、広島県では、花き業界と高校生とがコラボしたイベントが多数開催できています。近々では、広島護国神社の重陽祭で、高校生の花いけバトル出演高校生による花いけパフォーマンスも開催される予定です。その他にも、広島県花き品評会での会場装飾やイベント企画なども高校生主体で実施してくれる計画もあります。すでに終了しましたが、今年の春、コロナ禍以来、通常開催された「ひろしまフラワーフェスティバル」や「福山ばら祭」というような地元の大きなフェスティバルにもパフォーマンス依頼など、高校生が活躍できる場が増えてきています。このような場で・・・
生徒への校外活動機会の提供
生徒にとっては社会勉強
クラブ活動の発表の場
他校生徒との交流の場・・・など、充実した高校生活の一部を提供できています。
全国高校生花いけバトルを通じて、
○花と緑を通じて、高校生をはじめとするもうすぐ社会人になる若者の未来を応援することができます。
○地域経済の活性化に貢献し、地域社会の活動的な文化の一翼を担うことができます。
○若者の個性・クリエイティビティやチームワークを育成し、社会での活躍に必要な能力を養う手助けとなることができます。
○花文化の継承と普及を促進し、日本の伝統芸術を若い世代に伝える機会となります。
○参加者や観客に感動や喜びを提供し、豊かな人間性や美意識の醸成に寄与できます。
○命ある植物を手にし、自然を身近に感じ、命の尊さも学ぶ機会にもなります。
広島大会のお世話をしている立場の私は、花いけバトル出場を目指してチャレンジしてくれる高校生の成長を目の前で見せていただいています。この事業に取り組んだきっかけは、国産花き需要拡大ではありましたが、継続していくうちにこれは花き業界の為だけではないと思い始めました。大会出場だけでなく、そのほかのいろんな機会を提供することも、彼らの将来に糧となり、これからくる未来に、これからの地域社会にきっと役立つと信じています。
人類誕生以前より、この地球に存在した植物と人類は共存してきました。加えて、日本では、植物を含むすべての命を大事にし、さらには、「いけばな」という日本独自の花文化を生みだし、海外から取り入れたフラワーデザインも日本人のくらしの中にも取り込んできました。これを今の時代に合った新しい形で若者と一緒に育てていっているのが、高校生花いけバトルです。
このプロジェクトは、日本の花文化を支えるだけではなく、同時に、これから社会を担っていってくれる
若者応援でもあります。
『花が咲くところには希望も咲く (Where Flowers Bloom, So Dose Hope.)』(レディ バード ジョンソン)
未来明るい若い世代を共に花で応援してまいりませんか?
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