メンタルヘルスにはダンスが効果的だという事は研究結果でも分かりました。
ですが、研究結果よりも私自身がこの目で見てきた事が最大の事実です。
それは・・・私が勤務していた精神科では食事をする、トイレに行く、寝返りをうつ、その全てが自発的に行えない患者様ばかりでした。
時として言葉を発しますが意思疎通はほぼ出来ず、意味が分からない内容です。
ところが驚く光景を目にしました。
週に1度、理学療法士によるオリエンテーションが行われます。
患者様を車いすに移乗しデイルームに連れて行くのですが、理学療法士が音楽に合わせて手を叩いたり手を上げ下げすると、普段全く自発的に体を動かさない患者様が自ら手を動かすのです。
時にはカラオケに合わせて声を発したり。
その顔は、普段見る事のないきらきらした素敵な笑顔でした。
私は、この笑顔をもっとたくさん見る事が出来ればいいなと心から思いました。
今や「うつ病」の有病率は100人に約15人(15%前後)となっています。
あまりの有病率の高さに、深刻さを感じますよね。
ダンスで症状が少しでも軽減され、楽しい毎日を送れる事を切に願っています。