
第一回目のイナトリ・アート・フェスから活動をともにしている、癸生川栄(きぶかわえい)さんからのありがたい応援メッセージをご紹介します!!

熱海方面から稲取に向かうには、自動車と鉄道のふたつの手段があります。
このどちらかで南を目指していると、太陽の輝きが一段と増すような瞬間が訪れます。
伊豆急行線に揺られていると、海面を反射する光の眩しさに目を細めた頃に「本日の伊豆半島」についての車掌さんのアナウンスがきこえます。
伊豆大島はもちろん、快晴のときには遠くの島々まで水平線の向こうに顔をのぞかせます。車の場合は、国道135号線を進むと、長さ425.5mの友路(ともろ)トンネルを過ぎたところで突然眼下にうっすらと光に霞む港町が姿をあらわします。
このような南国へとつづく伊豆半島深南部への入口が、稲取なのです。
家々が身を寄せ合って風を防ぐように形成された細い路地は、経済の変化と高齢化によって岐路に立たされていますが、新しいコミュニティの形成と空家屋のリノベーションで地域をアップデートする湊庵が、稲取のこれからを担っています。
未来の共創のために、イナトリ・アート・フェスを応援してください。
【癸生川栄氏プロフィール】
現代美術展の企画運営、ディレクションを専門分野とする。
自社ギャラリーの企画展の他、「Undisrememberable Curios」(国際交流基金ロサンゼルス助成 2018)、「来るべき世界:科学技術、AIと人間性」(青山学院大学シンギュラリティ研究所主催 2019)、大洲大作展「Loop Line」(新宿区助成 2022)、「Urban Gaze」(メキシコ アーツカウンシル東京助成 2024)など。





