
今回から数回に分けて、数々の対話と試行錯誤の末に生まれた「みんなの快適 シューズ・ボックス」について、詳しくお伝えしていきます!
そもそも、なぜ「避難所の衛生ストレス」のケアが、シューズ・ボックスになったのか?
それは「いつも」の利用の中でナノイーのにおいケアの効果を実感しておいていただくため。何気なく使ってみた結果その効果を実感してもらい、「もしも」の時に思い出してもらえるように企画しています。
実は、靴箱という結論は、広川町社会福祉協議会との実証実験から育っていきました。実験当初はにおいの気になるアイテムを自宅から持ってきてもらって施設を利用されている間に…とデザインしていたのですが、「次に来る時に」「個人的なものを持参して」「公の場所で」利用いただくには、そもそもの強い関心や深い理解が前提になってしまいます。
今回の目的は、あくまで初めての方がナノイーのにおいケアの効果を自分の所持品で実感していただく出会いをデザインすること。使ってみるハードルを限界まで下げておきたいのです。
そこで、注目したのが、利用者の皆さんがくつろがれている休憩室にあった下駄箱。こういう場所なら、いつもどおり靴を脱いで仕舞う動作の中で、効果を実感していただけるのでは?

においという繊細な問題に抵抗なく関心を持ってもらいたくて、施設を利用する皆さんが今もしている動作の中にさりげなく溶け込むように工夫したどり着いたのが、靴箱だったのです。
では、このシューズボックスは、自然な動作に溶け込みつつ、ナノイーの効果を実感もしていただくため、どんなふうにデザインされているのか?
そこには、京都工芸繊維大学 畔柳研究室メンバーと広川町社協の皆さん、さらにパナソニックの研究者との何往復にもなる共創のプロセスがありました。
(次回に続く)




