明治初めの建築、なかなか手強い…。
只今、開業に向けて修復工事や整理を行っています。
昔の面影を残し、脈々と地域の歴史を作ってきた古民家『笠松邸』。
国指定重要重要文化的景観を形成する建物であるこの『笠松邸』は人が住まなくなってもう20数年。でも、地域の方々の為に集会所として解放されてはいましたが、それももう10年ほど前の話。
古民家『笠松邸』はひっそりと、活躍できる時期を待っていました。
時が来た!
そんな感じでしょうか…。
いま、着々と改修は進んでいます。
しかし。冒頭に書いたとおり、大変手強いのです。
改修には気を遣わなければならないことがあります。
それは…、『昔通りに復活さすこと』という基本事項があるため。
直したいところ、キレイにしたいところ、曲がったところや、空いた穴なども修理したい…、
でも、それは昔使われていたときに戻すのじゃなくて、改築になるそうです。
重要文化的景観を構成する建物とすれば、改築ではなくて『復活』さすことが重要なコト。
キレイにすることが目的ではなくて、昔生活していた状態まで戻すと言うこと。
もちろん、もっとキレイに、もっと機能的に、もっと使いやすくしたい…、でも、それは地域の教育委員会が『YES』とは言いません。
『元の状態に戻してください』…とだけ。
手強いのです。
でも、直すべき所は直さないとなりません。
例えば…
合併処理槽…
下水道が整備されていない地区なので、『合併処理槽』の敷設は必須です。
生活雑排水やトイレなどは合併処理槽でキレイにして放流しなければなりません。
おかげでトイレは最新型のウォシュレットトイレ。
室内は杉の香りが心地よくヒーリング作用も!?
シャワールームもユニット式で清潔でこれも心地よく使っていただけます。
昔の様式に戻せ…、とは言っても水回りやトイレは近代的なものが欲しいですよね。
改修工事は紆余曲折しながらも進んで行っております。
ここが『第二のふるさと』と呼べる居心地の良い空間を提供するために。
そして、地域の活性化に少しでも寄与できるようにと。