廣島一夫さんの作品が海を渡って、ブラジルへ。

ブラジル・サンパウロにこのほどOPENしたJAPANHOUSEの皮切りのイベントに、廣島一夫さ

んの作品が展示されている。

JAPANHOUSEは日本の文化の発信拠点となる常設の施設として、ロンドン、ロサンゼルスにも

建設予定とのことだが、その第一弾がサンパウロでOPENした。開館の式典には日本の政府関係

者はじめ、坂本龍一氏ら文化人も招かれて盛大に執り行われたとのこと。

ブラジルのテレビにも取り上げられて、5月6日から始まった一般公開には100メートルもの長蛇

の列ができたそうだ。

この皮きりのイベントのテーマは、ずばり「竹」

宮崎県立総合博物館から借り出された廣島一夫さんの作品をはじめ、何人かの作家の作品が展示

されている。展示は7月9日まで。

 

一般公開のJapan House紹介のテレビ番組

https://globoplay.globo.com/v/5848596/

 

廣島さんの作品がブラジルでどのように受け止められるか、その反響が楽しみ。

この展示が実現したのは、当ギャラリーの展示でもご尽力いただいた稲垣尚友氏、そして稲垣さ

んのご友人である橋口博幸氏のご尽力の賜物である。

日本国内でも、もっと多くの方に廣島さんの作品を観ていただきたいし、知っていただきたいと

いう思いが募ります。

また、いい報告をさせていただける日が来ますように。

 

 

 

 

クラウドファンデイング

いよいよこのサイトでの支援者募集も、残すところ一週間となりました。ブログ、フェイスブックなどで情報を拡散していただいたお蔭で、停滞していた動きがこの何日かでグンと伸びてきています。目標額まであと少し、なんとか到達して欲しいと願っています。
このサイトのリターンでの竹籠作りもお世話になり、オープニングレセプション、お話会にもご登場いただく井上克彦さん、いったいどんな方なのでしょうか?

井上克彦さん

現在、熊本県水俣市で竹細工職人としてご活躍されています。実際にこの展覧会では上記のように関わっていただきながら、私はまだお会いしたことがありません。勿論、お電話やメールのやりとりを何度となくさせていただいておりますが。実直なお人柄と感じています。来月お目にかかるのがとても楽しみです。そんな井上さんになぜ、竹細工の道に進まれたのか伺いました。
「実は、最初は竹ではなく、木の世界に惹かれていて、各地の木彫り職人を訪ねたりしていたのですが、途中、旅先の木地師の方から廣島さんのビデオを見せていただき、それに衝撃を受け、その後は竹の道ということで迷いがなくなった次第です。」で、廣島さんに弟子入りを志願したそうですが、それは叶わず、水俣の渕上さんに弟子入りをされます。しかし、後年、度々廣島さんの仕事場を訪ねられて、竹籠作りについて教えを授けていただいたとのこと。そのあたりのことが、きっとお話会でもお聞かせいただけることと思っています。楽しみですね。

廣島さんに限らず、弟子を取ることをためらう職人さんは多いです。昔は徒弟制度がなりたつ土壌があったと思われますが、今は教える時間、経済力が師匠にないケースがほとんどです。それだけ、手仕事の世界に余裕がないということがいえるのだと思います。

実は竹の伐採時期は秋から冬にかけて、竹の水揚げが止まるこの時期を選んで行われるそうです。しかも新月の日がベストだとか。いわば、竹細工職人にとっての書き入れ時に、遠路はるばる東京までお越しを願うということにあいなりました。どうぞ、よろしくお願いいたします!
ちなみにオープニングレセプションに関しては、今日OUT OF STOCKとなりました。皆様に感謝申し上げます。


企画展開催にあたり、廣島一夫さんに縁の方々にご挨拶方々ご案内をお送りいたしましたところ

一人息子さんでいらっしゃる廣島開さんから、次のようなメッセージが届きました。

ご本人の承諾をいただき、ご紹介させていただきます。

「父が生きておりましたら、今回の展示に選ばれた竹籠を見て何と言ったでしょうか。

 きっと一つ一つの籠を丁寧に見て批評し、縁が壊れていれば縁の巻き直しをしなければ、と言っ

 たことと思います。「こりゃ~巻き直さにゃ、てにゃわんわん」と日之影の言葉で。

そして、ご遠方にお住まいの開さんが里帰りされると

「私を足代わりにして、父は日之影の集落をあちらこちらと訪ね歩きました。その年亡くなった方

 へのお墓参りが目的でした。そして訪問先の土間に下がっている竹籠をみては、修理することを

 申し出ておりました。生涯、自分の作った竹籠に愛着と責任を持ち、竹細工にこだわり竹細工職

 人としての矜持を持っていた人でした。」

 

頂いたお手紙に思わず涙してしまいました。廣島さんはやっぱりすごい!

開さんはこの企画展は父の三回忌の供養をして頂くようだと言ってくださいました。

そのお言葉と廣島さんのお仕事を汚さぬように努めて参ります。

(写真は、廣島さんが愛用されていた道具類)

勢司恵美さんとの出会い

私がまだギャラリーを始める以前、2012年の6月だったと思うのですが、福島県三島町の工人祭りでお会いしたのが最初だったと記憶しています。工人祭りは地元福島の籠編み(主に山葡萄、ヒロロ)の方がほとんどで、他所の竹細工はかぞえるほどでしたし、若い女性の出店者であったことも目を引きました。

その後、いろいろなところでお名前を聞くようになり、活躍の幅を広げていらっしゃることは存じあげておりました。昨年、お客様からのご依頼の籠を作ってくださる方を探していた時に、草編みの作家、山本あまよかしむさんから「恵美ちゃんなら、やってくれるかもかもしれないから。」との助言をいただき、恵美さんの個展の会場に足を運びました。その折に、恵美さんがこの記録集を売っていらっしゃったのです。これは2012年滋賀県近江八幡ボーダレスミュウージアムNOMAで開催された廣島一夫さんの作品展の記録集です。

籠好き高じて、籠のギャラリーを始めたとはいえ、まだまだ知らないことばかりで、特に九州方面を丹念に観て歩く機会がありませんでした。それだけにこの記録集との出会いは衝撃でした。丑どんの籠、廣島一夫さんの籠、それは点と点であったもの、一度は観たいと思っていたものが、これによって結びつきました。とにかく日之影町に行かなくては、この目で確かめなくては。と、なったわけです。

だから、恵美さんに会いに行かなかったら、この企画は始まらなかったというわけです。
そして恵美さんが、NOMAで尽力された西嶋美那子さんに引き合わせてくださったことで大きく企画が前進しました。しかも、クラウドファンデイング、リターンのための籠作り、さらに籠編みの講習会も快く引き受けてくださって。本当に感謝、感謝です。

ご縁というのは不思議ですね。だから、ワクワクするのですが。

 

 

 

 

 

 

 

クラウドファンデイングでお渡しする稲垣尚友さんの野菜籠(写真)

作家、民俗学の研究者、竹細工職人。多彩な活動をされている稲垣尚友さん。

今回は私の要望を聞き入れてくださり、クラウドファンデイングでもご協力いただき、籠を作ってくださいます。投稿した標記が竹籠、パン籠となっておりましたが、野菜籠に訂正させていただきます。

豊富な知識と人を引き付けるお人柄、お話会では井上さん、小川さんの聞き手、引き出し役としてご登板いただきます。どんなお話が伺えるか、今からとても楽しみです。

また、只今制作中の図録は、もともと稲垣さんが廣島一夫さんに関する本をお出しになるためにご準備されていたものをベースに、そのエッセンスをまとめたものです。と申しましても100ページを超える内容、作品の写真もふんだん盛り込まれた豪華な一冊になるものと思います。写真はフォトグラファー荒川健一さんが撮りためていらしたもので、細部のテクスチャーまで鮮明に記録されています。また、デザインは稲垣さん、荒川さんとも息のあった中山銀士さんが務めてくださいます。正直、この企画に合わせて図録までできるとは思ってもおりませんでしたので、本当に夢のようです。こちらもどうぞお楽しみに。