文化の違いを現場の力に変えるために
このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます。
外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。
少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。
個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。
韓国についての基本情報
1. 歴史的背景
古代~中世:三国時代(高句麗・百済・新羅)を経て、統一新羅、そして高麗、朝鮮王朝へと続く長い歴史があります。
近代化と日本統治(1910〜1945年)
35年間にわたる日本の植民地支配を経験しており、この歴史は今も感情的な影響を残しています。
教育制度やインフラ整備はこの時期に進みましたが、言語・文化の抑圧もあったため、複雑な感情を持つ人もいます。
戦後の分断と発展
第二次大戦後、南北に分断され、1950年には朝鮮戦争が勃発(現在も休戦中)。
その後、韓国(大韓民国)は急速な経済成長を遂げ、現在は先進国の仲間入りをしています。
2. 言語
韓国語(ハングル)が公用語。
漢字語の影響が強いため、日本語と似た発音や意味を持つ単語も多く存在します。
英語教育が盛んで、若い世代ほど日常会話程度の英語を話せる傾向があります。
日本語を学んだ経験がある人も意外と多く、親しみを感じてくれることも。
3. 文化・風習
儒教文化の影響が非常に強い 年上や目上の人への礼儀、上下関係を重んじる文化です。
家族・組織への忠誠心が強い 個人よりも集団の調和を大事にする傾向があり、仕事でも「チームとしての和」を重視します。
食事文化が社交的 会食や飲み会が人間関係を築く重要な場。目上の人との食事ではマナーが重要です。
4. 宗教
無宗教が約半数ですが、仏教、キリスト教(特にプロテスタント)も多く存在。
宗教行事よりも、家族や伝統儀礼(例:お正月、祖先供養)を重視する傾向があります。
礼拝などで日曜の出勤ができない人も少数いますが、宗教が理由で職場に影響するケースは比較的少ないです。
5. 気候・風土
韓国も日本と似た四季のある温帯気候。
冬は寒く、夏は蒸し暑い。気候に関しては日本と非常に近く、適応もしやすいです。
雪の多い地域(特に北部)出身者は、寒さにも強い傾向があります。

韓国人の特徴と職場での付き合い方
6. 労働観・性格の傾向
責任感と誇りを持って働く 自分の仕事に誇りを持ち、結果に対して責任を持とうとする姿勢があります。
上下関係を大切にする 目上の人には敬意を払い、逆に年下や部下には厳しくする文化があります。
意見をはっきり言う傾向 慣れてくると自分の考えを率直に伝えてくることが多いです(これは日本人との違い)。
スピードと効率を重視 仕事において「早く、効率よく」が大切だと考える人が多く、無駄を嫌います。
7. よくある誤解とその対応
「自己主張が強い」
文化的に意見をはっきり述べるのが普通。➡ 話し合いの場を丁寧に設けて、互いの考えを共有することが大切。
「生意気に感じる」
敬意が見えにくい場合があるが、意図的ではないことが多い。➡ 韓国語で「ありがとう」(カムサハムニダ)や「ご苦労さま」(スゴヘ)など一言添えると関係がよくなると思います。
「上下関係にうるさい」
儒教文化の影響。➡ 仕事上でも年齢への配慮を見せると信頼されやすい。
「指示を飛ばすと嫌がる」
一度に多くの指示を出すと混乱する人も。➡ 段階的な説明や優先順位をはっきりさせるとスムーズ。
8. 職場でのコミュニケーションのポイント
・年齢・立場を尊重した言葉づかいを 「〇〇さん」よりも、「〇〇さんは年上?年下?」と把握してからの接し方が重要。
・敬意と信頼を見せる 韓国人は「自分が尊重されているかどうか」を非常に大事にします。
・率直な話し合いができる環境を 問題があっても遠慮せずに言える雰囲気を作ると、誤解が減ります。
・成果に対してはしっかり評価を がんばったことを認めてもらうことで、モチベーションが非常に上がります。
・ 職場での食事やイベントも大切に キムチ、クッパ、ビビンバ、トッポキ大好きです。韓国料理は美味しいですよね。一緒に食事に行ったりすることが信頼関係づくりに大きく影響します。
韓国語の「ありがとう」は”カムサハムニダ”です。
韓国語には沢山の感謝を表す言葉があります。
これは日本人も共通している部分です。
目上の人や、親密さによって「ありがとう」の言葉が変わる素敵な国だと思います。




