文化の違いを現場の力に変えるために
このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます。
外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。
少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。
個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。
ペルーと言っても、日本に来られるペルーの方は日系の3世、4世の方が多く、親しみやすく日本文化にも順応が速いです。
でも南米特有?の事情もありますので説明していきます。
ペルーについての基本情報
1. 歴史的背景
インカ帝国の中心地で、16世紀にスペインにより征服・植民地化。
1821年に独立。
スペイン文化・キリスト教の影響が色濃く残る。
多民族国家で、先住民・ヨーロッパ系・アジア系(日本人移民も)が共存。
2. 言語
公用語はスペイン語。
一部地域ではケチュア語やアイマラ語などの先住民族言語も話されている。
日本に来る人の多くは、日系ペルー人(三世など)で、簡単な日本語や英語を話せる人も多い。
3. 文化・風習
家族や親しい人とのつながりを大切にする「家族第一」の価値観。
陽気で人懐っこい国民性。初対面でも気さくに話す。
時間にルーズな面もあり、のんびりしたペースが基本。
4. 宗教
国民の約9割がカトリック。
日曜日のミサやクリスマス・イースターなどの宗教行事を重視。
職場では宗教的制約はほとんどありませんが、信仰心の深い人も多いため、行事などへの理解があると良好な関係になります。
5. 気候・風土
多様な気候(海岸部・山岳部・熱帯雨林)だが、多くの人が過ごす都市部は比較的温暖。
日本の四季に順応しやすく、気候ストレスは比較的少ない。

ペルー人の特徴と職場での付き合い方
6. 労働観・性格の傾向
明るく前向きで、協調性が高い 仲間意識が強く、人間関係を大切にする。
人とのつながりを重視して働く 「誰と働くか」が仕事のやる気に大きく影響。
感情表現が豊かで、ハッキリと意見を言う傾向も ただし礼儀を忘れないため、角が立ちにくい。
結果よりもプロセスや人間関係を大切にする 日本の「報連相」は慣れていない人も多いが、教えればしっかり身につける。
7. よくある誤解とその対応
「時間にルーズ?」
日本の時間感覚と違うだけです。➡ 時間管理の意識付けを説明して何回か教えていけば大丈夫だと思います。
「私語が多い?」
人間関係を築くのが仕事の一部という文化があります。➡ 作業中は私語NGなど明文化して対応しましょう。
「言い訳が多い?」
弁解ではなく説明のつもりです。➡ きちんと聞いて受け止めたうえで、改善点を伝えると良いと思います。
南米の方は自分の意見をハッキリ言う文化がありますので、論理的に意味を説明していくほかないでしょう。
8. 職場でのコミュニケーションのポイント
・まずは「信頼関係」からスタート 挨拶・名前を覚える・雑談などが関係づくりに効果的です。
・感情に寄り添うコミュニケーションが必要 冷たい言い方より、共感+指示が効果的です。
・ 目標・ルールは「一緒に確認・納得して進める」スタイルが合います。 命令口調よりも、理由を伝えて協力をお願いするのがスムーズです。
・日本の働き方との違い(時間厳守、安全意識など)を明文化して共有 ルールやマナーは紙・ポスターなど視覚化するのも大切です。
・「ありがとう」や「よくできたね」の一言でやる気アップ 褒められることでモチベーションが上がる人が多いです。スペイン語の「ありがとう」は”グラシアス”です。
日系ペルー人(特に3世・4世)は、日本に親しみがあり、日本文化やマナーにも理解がある場合が多いです。
一方で、日本式の厳しい上下関係や間接的な指示には戸惑うこともあります。



