文化の違いを現場の力に変えるために
このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます。
外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。
少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。
個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。
台湾についての基本情報
1. 歴史的背景
台湾は長い間、中国大陸の王朝の一部であり、その後日本の統治(1895~1945年)を経て、戦後に中華民国政府が移転。
現在は事実上の独立国として運営されているが、中国との政治的な関係は複雑。
日本との関係は歴史的にも文化的にも比較的良好。
2. 言語
公用語は中国語(標準語:國語/マンダリン)。
台湾語(閩南語)や客家語なども日常的に話される。
英語教育が進んでおり、若い世代は英語を理解する人も多い。
日本語を学んだり、聞き取れる人も比較的多い傾向。
3. 文化・風習
日本文化への親しみが強く、親日的な人が多い。
年長者を敬う儒教的な価値観と、フレンドリーで開放的な気質が共存。
家族や親戚との結びつきが強く、助け合いの精神も強い。
4. 宗教
仏教・道教・民間信仰(媽祖信仰など)が混在。
寛容で宗教に寛大な社会。特に宗教上の制約(食事など)は少ない。
5. 気候・風土
亜熱帯~熱帯気候で、高温多湿な環境に慣れている。
台風が多く、水害への備えは一般的。
寒さには弱い人が多いので、冬の現場では防寒対策への配慮が◎。
台湾人の特徴と職場での付き合い方
6. 労働観・性格の傾向
まじめで協調性があり、責任感も強い。
人間関係を大切にし、調和を重んじる。
日本式の「察する」文化にも比較的なじみやすい。
ただし、自己主張や改善意見もはっきり伝える傾向あり。
7. よくある誤解とその対応
「なんとなく日本人と似てる?」
確かに共通点も多いと思います。慎重で丁寧な仕事をされるイメージです。
しかし、意思表示は日本人よりストレートです。
「なぜすぐにYesと言わない?」
英語圏のYesは「聞こえています」なので
曖昧な表現や遠回しな言い方を避けるため、慎重な人も多い。
「自由すぎるのでは?」
フラットで対等な関係を重視する傾向があります。
日本の上下関係に戸惑う方もいますので、時間をかけていきましょう。
8. 職場でのコミュニケーションのポイント
・フレンドリーで親しみやすい雰囲気づくりが大切 信頼関係ができれば協力的で頼もしい存在になります。
・率直な意見交換を歓迎する文化 上下にかかわらず、話し合いや改善提案を受け入れやすい。
・感謝と敬意をしっかり伝えると良いと思います。 努力や貢献に対する「ありがとう」(多謝=ドーシャー)の一言がモチベーションになります。
・宗教や慣習にこだわりが少なく、柔軟に対応可能 その分、人間関係や態度に敏感なので、丁寧な対応を心がけると良い。
・ 仕事の進め方やマニュアルには柔軟性を 創意工夫や自主性を大切にする傾向もあります。



