
昨日、小泉さん、紀さんと、展示の打ち合わせをしました。
あと20日を切りました。
お会いしたことがない私が、渡辺克巳さんに少しでも近づくには、
著作や記事を読むことか、渡辺克巳さんを知っている方のお話を聞くことでした。
1997年に、永寿日郎さんと作った「新宿1965-97」。
これを手にしたときに、私の渡辺克巳さんへの興味は加速しました。
特に、前段の、「流しの写真屋から始まった新宿人生」は、
どうやって流しの写真屋になり、そしてどんな想いを大切にしているのかが、
特に鮮烈に、爽やかに感じることができる名文だと思っています。
私が写真や絵を見るときに、注目しているのが、時代と年齢。
いつ撮ったのか、いつ描いたのか。それは何歳だったのか。
人は経験をすることで、ものの見方が変わったり、作風がかわっていったりします。
誰に会ったかも大きな要因です。
今回、写真展にいらっしゃる方は、初めて見る方、写真集をちょっとだけみたことがある方など様々な方がいらっしゃいます。
1,000枚以上あるオリジナルプリントから、今回は代表作品である、新宿の写真屋時代の作品54点を小泉さんに選んでいただきました。
まずは、その写真をそのままご覧いただきたいです。
そして、その後は、渡辺克巳さんの使ったカメラ、ネガや密着プリント、雑誌の仕事などもみてほしいです。
くわえて、撮影年代とその時代がわかるパネルも準備しようと思います。
「新宿1965-97」は、時代毎に編集されており、時代の変化も知ることができる写真集です。その年代表に、渡辺克巳さんがその時何歳であり、何をして、誰にあったのかも、著作から抜粋し、パネルとしても用意しようと思っています。
例えば、今回展示する寺山修司さんの写真を撮ったのは1972年、渡辺克巳さん31歳、きっと体力も気力もみなぎっているだろうと思います。お酒だっていくらでも飲んでいたはずです。そんな時に、都電は荒川線を残し廃止され、浅間山荘事件が起こり、横井庄一さんがグアムで発見される。それらに関連性はないけれど、戦後、高度成長、そして同時代という軸でみても、さらにイメージが膨らむのでは、と思います。こちらもみてほしいです。
小泉さんがお持ちの、「新宿1965-97」を今回お手に取ってご覧いただけることになりました。
4cmの厚さがあるのですが、何度も開いたりして、すっかり年季が入ったものですが、時間の経過を感じるもので、これはこれで雰囲気があります。持っている方と一緒に、本も変わっていきますよね。
お声かけいただければと思います。
今回、たくさんの方から、ご支援もいただき、本当にありがとうございます。
思い切って、クラウドファンディングをやってみて、よかったと思います。
以前なら、お知り合いになることもできなかったかもしれない方に、
つながることができました。
これも、渡辺克巳さんがつくってくれたご縁と思います。
クラウドファンド自体は、あと数日ですが、
写真展の様子など、こちらでもお伝えできればと思います。
よろしくお願いいたします。
そう、書き忘れました。
渡辺克巳さんの今回の展示は、青春期の記録だと思います。
そして、「新宿1965-97」(正確には、それ以前の写真集の文章も含めてですが)の文章がそう思わせるのです。
チェ・ゲバラの「モーターサイクルダイヤリー」とか、浮谷東次郎の「がむしゃら1500キロ」を読んだ時のような、未来への期待と不安がないまぜになったような、そんな気持ちを呼び起こさせるんです。
10/4(土)14時から、10/13(月・祝)13時からのトークショーでは、
そんなお話もさせていただければと思います。
動画も撮ると思いますので、何らかの形で公開できればとも考えております。






