
フランスに視察に行った中で、とても印象的だったことのひとつ。
フランスでは、親子交流やこどもの福祉に関わる多くの支援が国費で賄われています。
例えば、心理士が親子交流(面会交流)に立ち会う費用や、裁判所での調整にかかる費用も、親が直接負担することは基本的にはありません。
私たちもご寄付と、助成金と、これまでの支援をまとめた支援員養成講座の収益をもって運営してきました。当事者から費用をいただくことを極力避けています(親子交流の交通費や入園料実費など一部は別です)。
その背景にある「お金を介在させると、こどもにも親にも、届くべき気持ちが伝わらなくなることがある」という考え方は、フランスでも、ウィーズでも想いがピッタリかさなっていて、感動しました。
エブリリーフもまさにそう。
「お金を払っているから」「仕事だから」ではなく、ただ「あなたに時間を使いたいから」「あなたのニーズや関心を満たしたいから」という大人の存在は、こどもにとってかけがえのない存在になります。
実際に、あるこどもはこう言ってくれました。
「仕事じゃないのに、自分のために時間を使ってくれる大人がいるのが、うれしい」
この「うれしい」という感覚を伴って、将来、ふと「あのとき〇〇さんがいてくれた」と思い出せる体験は、その人の人生を支える力になります。
もちろん、エブリリーフについてはさまざまな声をいただきます。
「市民の善意に頼るのではなく、国が担うべきでは?」
「対象を広げすぎず、もっと特定のこどもに集中すべきでは?」
「既存のこども食堂や居場所づくりと、どう違うのか?」
どれも大切なご意見だと思いますし、さまざまなご経験があってお話しくださっているのだと感じます。だからこそ、私たちは真摯に受け止め、必要であれば丁寧に説明し、改善も重ねながら進んでいきます。
みなさんと一緒に、この「うれしい」を広げていけますように。






