
KUDENのデザイナー、Takこと佐藤貴浩です。
今日はKUDEN rinlife Magazineと編集部フォーラムで今後展開予定の新企画について、皆さんにご紹介します。
KUDENでは、着物文化や日本文化の魅力を伝えることを大切にしてきました。
今回、その取り組みの一つとして、日本語の美しさを紹介する新しいコーナー「Beautiful Letters(ビューティフル・レターズ)」を企画しています。
この企画は、日本語を学ぶ海外の方、そして英語を学ぶ日本人の皆さんの双方に、日本語の美しさと奥深さを楽しんでいただくことを目的としています。
古語から現代に至るまで、日本語には数多くの“美しい言葉”が存在します。
それらを英訳と共に紹介し、字面の美しさはもちろん、意味や背景を知っていただくことで、日本語を通じて日本文化に触れるきっかけになれば嬉しいと考えています。
実はこの企画の原型となる「Beautiful Letters」は、これまでKUDENのInstagramで一部発信してきたものです。
「風花(かざはな)」など、日本の自然や四季と結びついた美しい言葉を、画像と一緒に投稿してきました。
今後は、そうした投稿をさらに深く掘り下げ、rinlife Magazine内の正式なコーナーとしてまとめていく予定です。
KUDENの本拠地である日光でも、山の雪が風にのって私たちの元へと降ってきます。
地元の人は「ふっかけ」とも呼ぶんだそうですよ。

日本の絵画の歴史において、古くから使用されてきた青い顔料は、アズライト(藍銅鉱)という鉱物から作られた群青(ぐんじょう)です。
また、日本画の世界においても群青は重要な色彩です。空や水面を描くのに欠かせない色で、そこに潜む深淵な趣や清澄な世界を描くのに用いられました。
一方、西洋画ではウルトラマリンと訳すこともありますが、ウルトラマリンはラピスラズリ(Lapis Lazuli)という鉱石から採取した顔料で、色合いも日本画の群青よりも鮮やかです。
群青は日本の伝統的な美意識を象徴する色と言えるでしょう。深みと澄んだ透明感を兼ね備えた、洗練された美しさを感じさせてくれます。
「久遠」という言葉は、「永遠」や「永劫」といった意味を持ちます。「久」は長い時間を表し、「遠」は遠くを意味します。つまり、「久遠」とは、始まりも終わりもない、永遠にわたる時間を指しているのです。
日本人にとって、「久遠」は宇宙の根源的な時間や、人生の根源的な時間を表す概念です。仏教の教えにも通じており、生命の循環や、時間の流れの中での自己の位置づけを示唆しています。
また、この企画は読み物としてだけでなく、KUDEN rinlife Magazineの「編集部フォーラム」の参加型企画としても展開予定です。
世界中のフォーラムメンバーの皆さんと一緒に「あなたの好きな日本語」や「地元の美しい言葉」を共有しあえる場にしていきたいと考えています。
編集部フォーラムはまだ準備中ですが、雑誌と合わせて少しずつ形にしていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。
服づくりと同じように、言葉や文化も未来へと繋いでいく。
KUDENならではのスタイルで、日本語の魅力を世界に発信していきたいと思っています。
これからもKUDEN rinlife Magazine、そしてKUDENの活動をどうぞよろしくお願いします。






