昭和2年に創業した「パリー食堂」は、祖父母の代から受け継いできた大切な場所です。
この建物が、国の登録有形文化財として認められたとき、
私たち家族は誇りと責任を感じました。
しかし、建物の老朽化が進み、耐震診断の結果「倒壊の危険あり」と言われたとき、
正直、頭が真っ白になりました。
ある日、飲食業界の有名なコンサルタントの方に相談したとき、
こう言われました。
「経営者脳になりなさい。壊して新しいのを建てればいい。
文化財なんて、ただのプライドだ。」
確かに、それも一つの正解だと思いました。
壊せば早い。建て直せば楽。
でも、どうしても心が納得しませんでした。
この場所には、祖父が立っていた厨房、
子どもたちの笑い声、
そして「また来るね」と言ってくださったお客様の思い出が残っています。
“古い”というだけで壊してしまったら、
ここで過ごした人たちの記憶までも消えてしまう気がしたんです。
だから私は「壊す」のではなく、「残す」ことを選びました。
それは過去を守るためではなく、
未来の子どもたちに“昭和の温もり”を感じてもらうため。
時代が変わっても、人の心は変わらない。
温かいご飯を囲む時間、家族で笑う瞬間、
その“ぬくもりの原点”をこの場所に残したいんです。
皆さんの力で、この食堂を未来へつなげたい。
どうか、応援をよろしくお願いいたします。




