はじめに|ISLとは。
3分台で分かる、この取り組みの概要です!
※ 10分のロングverはこちら!
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こんにちは!サイトをご訪問いただきありがとうございます。
私たちは「国際サービスラーニング/International Service Learning (通称 ISL)」という、ケニアに医療を届けたいという想いを持った、日本に住む有志の医学生11人によるグループです。
普段は週に一回、オンライン授業を通してケニアの子どもたちに正しい性教育を伝えています。他にも資料作成やサイトの運営など、様々な方法で医療の輪を広げようと活動しています。
遠く離れた地であっても、こうして繋がれるのはとてもありがたいことです。しかしオンラインでは時間の制約や、コミュニケ―ションの限界があることも痛感しました。
実際にケニアに行くことで、もっと多くの子どもたち、そして周りの大人、医療者の方々にも、自分たちにできる医療を届けたい。
そんな思いから、2026年3月にケニアに渡航することを目指し、クラウドファンディングに挑戦することにしました。
ここでは、私たちの活動紹介だけでなく「なぜこの活動をしているのか」という背景や想いも、一緒に共有させていただけたらと思っています。

原点|私たちが目指すもの。
日本からおよそ1万 km離れた地にある、東アフリカの発展途上国、ケニア。
生まれた環境にかかわらず、その地に住む人たちに少しでも健康な生活を送ってほしい。でも日本に住む私たちに、いったい何ができるのだろうか。
そんな想いを原点に、自分たちにできる「形」を探してきました。

ケニアの医療制度を変える力はありませんでした。病院を建てるお金も技術もなかった。
まだ学生の私たちは、現地の医師より知識があるわけではありません。彼らと同じことをして助けになるなんて、到底できない。自分たちの無力さを、限界を、私たちは強く意識しています。
でも、それでもなお、私たちにも役に立てる余地があることを知りました。
それが「教育」です。
私たちは「教えること」を通して、ケニアに医療を届けることができるのではないかと、考えました。
ケニアの医療にとって、本当に意味のある教育を届けるにはどうしたら良いのか。私たちは2つのアプローチを考えました。
1つ目は将来の患者さんを減らすこと。つまり現地に住む一般の人たちが正しい医療知識を身につけることで、安定した生活の基盤を創ることです。
2つ目は今の医療を整えること。制度や箱モノとは違う、何か別の方法で、医療の供給の質を上げたい。
そうして医療の外と内、両方向からの取り組みを考えました。この先それぞれのアプローチについて、私たちの考える解決策を紹介させていただきます。
でももう一つ、大切なことがあります。
どれだけ正しい理論があっても、どれだけ綿密な計画があっても、そこに「心」がなければ人は動かない。
理屈だけで押し通そうとすれば、大切な心が置いてけぼりになってしまう。実務だけをこなす中身のない活動にはしたくない。難しいことですが、そう感じています。
教育の格差を埋めること。それは一時的にモノを渡すことよりも、ずっと長く、深く、現地の土台を支える力になると、私たちは信じています。

性教育|ケニアの現実と、私たちの歩み。
このプロジェクトの中核となる、私たちの1つ目のアプローチ「現地に住む一般の人たちに正しい医療知識を届ける」ための活動についてご紹介します。
昨年の4月にこのプロジェクトに参加してから、私たちは毎週ケニアの子どもたちとオンラインでつながって、性教育を行ってきました。教えることに慣れていなかった私たちにとって、最初はたどたどしい、うまく伝わらない日々でした。
少しずつコミュニケーションも取れるようになって、回を重ねるごとに質問に答えてくれたり、あるいは子どもたちからも質問をくれるようになってきました。
ある週の授業終わり、ケニアの子どもたちに、私たちが通う大学の写真を見せたことがあります。なんということはない、いつもの光景です。でもその時彼らが見せた憧れに満ちた視線を、私は今でも覚えています。
別の日の授業中、その日は性感染症についての内容を教えていました。一人の生徒が「病気にかかったときはどうすれば良いのですか」と質問し、メンバーの一人が「近くの病院に行こう」と答えました。
その子は”No”と答えました。
いつものように画面越しに会える子どもたちに、私はいつの間にか勘違いしていました。病院に行けることは、当たり前ではありませんでした。
これは遠く離れた地で実際に起こっていることです。私たちは当たり前だと思っている日常が、彼らにとっては眩しすぎるほどの価値を持っていたこと。それを知ってしまった時、そこから逃げる選択肢は私たちにはありませんでした。
ケニアでは今もなお、様々な課題が残っています。
日本ではあまり身近ではない「生理の貧困」。日本では生理用品を消耗品として当たり前のように使えるからです。
しかしケニアの貧困家庭にとっては高級品。生理用品がないから学校に通えない、生理が原因でいじめられる、そんなことも珍しくありません。これによって夢を諦めざるを得ない少女たちがいました。
理由は「生理の貧困」だけではありません。「生理が穢れ」と考えられていること。「望まない妊娠」、「性感染症」。そのどれもが、子どもたちが学校に通えなくなってしまうことの要因です。
「HIV感染症」という言葉、聞いたことがある方も多いかもしれません。HIVというウイルスに感染することで免疫の働きが弱くなり、本来ならうつらないような感染症にもかかりやすくなってしまう病気です。 ケニアでは、このHIV感染症に約140万人が感染しています。
日本では約3万人。ケニアの人口は日本の半分以下です。
なぜこのような現実が起こってしまうのでしょうか。
「生理は悪いことなの?」
「妊娠したらどうなるの?」
「どうしたら性感染症にかかるの?」
こんな質問にちゃんと答えられる大人が近くにいれば、「生理は自然な成長過程であること、何も恥ずかしくないこと」だと、そう自信を持って大人に言ってもらえたら、もっと多くの子どもたちが普通の生活を送れたかもしれません。
教育の有無は、HIV感染リスクと関係していると示唆されています。教育を受けることで、感染の仕組みや予防方法を知り、自分の身を守る選択ができるようになる。
正しい性知識が十分に届いていれば、偏った価値観が変わっていれば、子どもたちはもっと違った人生を歩めたかもしれません。
だからこそ私たちは、ケニアに残るこれらの課題には共通して「性教育」が大きな役割を果たすのではないかと考えたのです。
私たちは、性教育を「生き方の選択肢を守るためのもの」だと考えています。
病気を防ぐことはもちろん、自分の体を知り、自分の未来を選び続けられること。 それは生まれた環境に関わらず、誰もが持つべき権利です。
正しい性教育は、子どもたちが普通の生活を手に入れるための木の幹ともいえる、大切な土台になるのではないかと考えています。
たまたま日本で医学を学べている私たちの知識を、自分たちだけの特権にせず、それを必要としている人たちへ、義務教育の行き届いていないケニアの子どもたちへ届けたい。同じスタートラインを用意してあげたい。それが、今の自分たちにできる一つの「形」だと考えました。
今年度の活動
私たちは週に 1 回、ケニアの子どもたちとオンラインでつながり、「身体の構造」「生理」「ライフプランニング」「性感染症」といったテーマで性教育の授業を行っています。
今年度は、全14回にわたるオンライン授業を通して、実際にケニアの子どもたちと継続的に関わってきました。
授業ではお互いに英語でコミュニケーションを取りながら、現地の文化や理解度を意識し、次の春休みに3週間、現地で授業を行うことを目指して準備を進めています。子どもたちからの質問をもとにボトムアップ形式で構成された資料も作成を進めており、医学的に正しい、かつ継続的な活動となるよう努めています。
複数回の授業を通して、子どもたちは質問や感想を伝えてくれたり、将来のことを話してくれたりするようになりました。「ジャーナリストになりたい」「医者になりたい」と笑顔で夢を語ってくれます。でも同時に、オンラインでは伝えきれない内容があること、参加できていない他の子どもたちがいることも知りました。現地で直接コミュニケーションを取って一つの授業を作り上げたいという思いが出てきました。
もう一つ、私たち自身が医療に関する様々な知識を学ぶことも大切です。性教育に関することはもちろん、ケニアを含めたアフリカの現在の医療状況、あるいは医師のあるべき姿、異なる文化や価値観に向き合う姿勢など、内容は多岐にわたります。文献にあたったり、ケニアへの渡航経験のある大学教授から直接教えていただいたりして得た知識を、学生同士で議論し、振り返りを行うことで理解を深めてきました。

昨年度までの活動
昨年度までは先輩方がケニア・ナイロビ郊外の学校を訪問し、性教育と公衆衛生教育を実施しました。オンライン授業を合わせて約200名の子どもたちに「人体」「思春期・月経」「ライフプラン」「性感染症」など4回シリーズを提供。直接対話しながら学びを深め、オンラインだけでは伝えきれない内容を補うことができました。
「生理が普通のことだとわかって安心した」「自分の体を守る方法を学べた」など、授業後には前向きな声が多く寄せられました。これまで話しにくかったテーマを学ぶことで、不安が解消され、自分の体や未来を大切に考えるきっかけになっています。

エコー|現地のニーズに向き合う。
続いて2つ目のアプローチ「医療側に働きかけ、質の高い医療を供給できるようにする」ための活動についてご紹介します。
先にお話しした通り、実際のところ私たちがケニアの役に立てる範囲は、非常に限られています。
まして医療側に働きかけるとなると、もはや学生にできることはないのでしょうか…。
私たちは一つの解決策があるのではないかと考えました。
それが「エコー」です。
エコーは放射線を使わない、体にとって安全な医療機器です。そして比較的低コストで使うことができ、目では見えない全身の内部の様々な場所を簡単に検査することができます。
ケニアの医療施設でも導入が進んでおり、すでに現地に環境は整っていることからも、まさにケニアで医療の質を上げる第一歩として最適な医療器具だと考えたのです。
でも現実には、まだ課題がありました。
先ほど簡単に検査できると紹介しました。
しかし検査の実施自体は簡単でも、診断が簡単という意味ではないのです。
エコーによる診察は、術者の知識や経験が大きく影響すると言われています。身体のどこにプローブを当てればいいのか、正常と異常の違いは何か、定量的な計測などなど、使いこなすのは実は難しいのです。
そしてケニアではせっかくあるエコーも用途が限定的で、例えば「赤ちゃんがいるかどうか」などの確認にとどまり、限られた医療資源も有効活用されていなかったのです。
そこで考えたのが教育でした。
私たちはこれまでの経験から得たエコーの診察スキルを、ケニアの医療者に共有したいと考えています。もちろん医学の知識や臨床経験に関して、私たちは彼らには遠く及びません。だからこそ教えるという立場ではなく、私たちからは実践的なスキルを、ケニアの医療者からは知識や経験を、お互いに共有できればと考えています。
今年度の活動
渡航までの期間、まずは自分たち自身が整った環境の中で確実なスキルや基礎的知識を身につけることが重要です。
毎週放課後には実際のエコーを用いた練習会で基本手技を反復し、併せて症例の勉強会も行ってきました。また実際の病院やクリニックに訪問し、産科エコーやPOCUS(患者の傍らで医療従事者が行う、日常診療・短時間のエコー検査の総称で、専門外でも一定の訓練で習得可能なスキル)のエコーの実習も行いました。
そして今年の3月に渡航した際には、産科エコーをはじめ簡単な検査方法から順に、実際に手を動かしながら技術を共有していくことを予定しています。また訪問する各地では、一般の方向けに医療キャンプも予定しています。
もちろん1回だけの教育ですべてを吸収してもらうことの難しさ、短い時間で全部を伝えることの不可能性も認識しています。だからこそ、私たちはただその場で伝えて終わりではなく、形に残るものも渡せるように、医療従事者や書籍を頼りながらエコー資料を作成しています。

医学生の強み|覚悟と、責任と。
教えるということ
物資やインフラの支援ももちろん大切です。しかし、それだけではどうしても一時しのぎになってしまいます。物資を使い果たしたり、設備が老朽化してしまったりすればその支援は役目を終えてしまいます。
私たちの活動では、これからを担う子どもたちに性・衛生についての正しい知識と考え方を伝えます。それは学校の先生方や親御さんへ伝播し、また次の世代へも引き継がれていく、世代やコミュニティを超えた支援になっていくと考えています。
私たちは医学生として、子どもたちに少しでも近い関係で、かつ他の学生よりも医学の知識を持っており、そして現場で働くドクターよりも教育活動に割ける時間があります。
中途半端な気持ちで行くことはできません。私たちの団体には、熱い想いを抱くだけでなく、確かな実績を持つメンバーがいます。
・医学そのものに集中して学年トップの成績を取っている人
・英語に熱心な人、海外の医師国家試験の勉強を今から始めている人
・普段から日本で家庭環境がうまくいかない子どもたちに、ボランティアで勉強を教えに行っている人
・数年間海外で留学経験をした人や、今も世界各地に飛び立っている人
・全国レベルの手技を持つ人
・他の学生組織でリーダーとして活躍している人
・前回の活動からさらに発展させるため、外部の先生方に直接ご指導をお願いしに行く人
上にあげたような目に見える結果だけでなく、私たち11人にはそれぞれに良さがあって、それを活かせる場があることを、お互いに認識しています。この挑戦は私たちが取り組むからこそ意味が生まれる。そう思えるように日々準備を進めています。

学び手として
これは一方的な支援ではありません。私たちはケニアへ、自らも学びに行きたいと思っています。
現地の文化を知ること。新しい考え方に触れること。
彼らは何を食べ、どんなことに幸せを感じるのか。
子どもたちの熱量を受け取ること。学校生活を体感すること。
私たち自身も学び手として渡航できることが、この活動のもう一つ価値です。
それは医療の世界でも同じです。医師の仕事は患者さんを診察するだけではありません。公衆衛生など予防法を広く伝えることも重要ですし、治療後のフォローアップも大切です。このような活動に学生のうちから取り組むことで、将来の医療をリードする医師を目指します。昨年活動された先輩方も、ケニアを実際に訪問したことで考えや行動に変化が生まれ、帰国後も様々な場面で活躍されています。今年の1月からは日本での臨床実習を始められました。

継続性
教育は、一度きりで終わるものではありません。継続して関わり続けることが、何より大切です。
私たちの活動は、今回で5年目となる長期的な取り組みです。最初の年はオンラインでの活動が中心でした。しかし当時作成された授業スライドは今でも活用されています。現地との信頼関係も少しずつ築いてきました。その場限りではない、本当に意味のある教育を継続的に実現できる強みがあります。
ケニアで得た経験は来年以降のオンライン授業、ケニア訪問に活かされます。 一度きりで終わらせるのではなく、これからも成長し続けていく。そんな活動を目標としています。
なお今回の渡航については、安全面についても非常に慎重に準備されています。20年以上現地に関わってきた先生の指導のもと、今回の渡航も、数か月前に先生自らが現地を回り、移動・宿泊・活動場所の安全を一つずつ事前に確認していただきました。私たちも10本以上のワクチンを接種し、先輩方からも情報を引き継いでいます。ただの夢物語ではなく、徹底的に安全管理された環境の中で活動することが可能です。

お願い|クラウドファンディングを行う理由。
一緒に活動するメンバーそれぞれが持つ想いや目的、得意なこと、実績。それぞれが重なり合って、このプロジェクトが成り立っていきます。そしてそれを支えていただく先生方の存在や、昨年度以前の先輩方のご協力もとても大きいです。
でもそれだけじゃない。私たちはこの活動を、現地に行く私たちだけのプロジェクトにはしたくありません。
様々な方からいただいているご支援は、単なる活動資金ではありません。それは応援してくださる方の想いや期待が託された「預かり物」です。
そしてまた、皆さまからのご支援はこの活動の基盤になります。
継続して活動するための体制、現地で安全に活動するための準備、そして医学生として質の高い性教育を届けるための環境を整えること。
そうして整えられた基盤があるからこそ、私たちはケニアの現地で「教育」として還元することができます。
その経験は私たちの学びとして再び日本に持ち帰られ、次の活動へとつながっていきます。
クラウドファンディングは、私たちが一度きりではなく、教育を継続して届けていくための循環を支えるものです。
ケニアでの活動を実現するためには、現地の小学校で行う予定の炊き出し代をはじめ、ワクチン費や航空費など、総額で770万円が必要です。
すべてをクラウドファンディングで賄うつもりはありません。今回の目標金額は87万6000円に設定しました。それは皆さまからのご支援が活動を支える大切な基盤である一方、私たち自身も大きな学びを得られると考えているからです。

内訳
目標金額:876,000円
・現地への寄付(小学校での炊き出し代など) 約 300,000 円
・ケニア渡航に必要なワクチン接種代の10% 約 240,000 円
・日本-ケニア往復の航空券代の10% 約 336,000 円
※ 渡航者12名での総額で計算しております。
※ リターンは現地での活動報告・写真などが主な内容になります。
※ プロジェクトが目標金額を達成できなかった場合にも、自己資金にて補填し、確実にプロジェクトを履行いたします。
さいごに
学んできたものを持ち帰り、次につなげること。将来、私たち自身が支援する側に回り、次の世代を送り出す側になること。この活動は、その大きな循環の最初の一歩です。
関わってくださるすべての方が、そして私たち自身も、参加してよかったと心から思えるように、最後まで責任を持って活動を遂行します。
私たちの活動にご興味を持ってここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
皆さま一人ひとりのご支援が、私たちの活動を前に進める大きな力になっています。
温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします!

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