発起人の横山です。
クラウドファンディングが50%を超えました!
ご支援いただいた皆様、広げてくださった皆様、本当にありがとうございます。
活動の原点
私はこれまで、社会保障制度に「アクセスできないこと」が、いかに人の暮らしや尊厳を奪うのかを見てきました。制度があっても届かない。情報があっても利用に至らない。その壁をなくしたい——それが、私が榎本さんと一緒に活動をしている動機です。
現在、私の所属法人が行っている事業は、社会保障制度のアクセシビリティを向上させることと言い換えることができるかもしれません。
社会保障ゲームの取り組み
その一つとして、社会保障ゲームというアナログゲームの開発と、中学校や高校への出前授業を行っています。この事業をアクセシビリティの観点から説明したいと思います。
◯開発のきっかけ
ゲーム開発の発端は、義務教育における社会保障教育の必要性を問うために書いた「15歳からの社会保障」でした。
2022年に本書を出版して以降、一定の方に手にとっていただいた実感を得た一方で、限界も感じていました。ある程度の分量のストーリーをスラスラと読める人を前提とする書籍では、届く範囲に限界があったのです。
「どうにかして学校の教室に行ける理由になるものができないだろうか?」
その問いの延長線上に、ゲームを着想しました。
社会保障ゲーム
◯ゲームに込めた工夫
これは、ゲームというツールを使うことで社会保障制度について知る機会を作り、教室という場へのアウトリーチを行うことと言い換えられるかもしれません。
また、知る機会とトレードオフでスティグマを強化しては意味がないと考え、アイテムカード(社会保障制度や相談窓口の情報が書いてあります)の文章を、スティグマを助長しない表現にしました。
アイテムカードの情報記述では、権利を行使する主体目線で書くために「できる」という言葉を頻繁に用い、能動態で書くなどの工夫も行いました。
さらに、社会保障制度は自分たちが変えたり作ったりする主体になり得ることを想像してもらうために、「こんな制度あったらいいなカード」も作りました。
社会保障ゲームを遊んでいる様子
◯大切にした問い
アクセシビリティを考え取り組む中で、次のような問いを起点にしました。
「その手段によって、不可視化されているアクセシビリティを阻む要因を強化していないか?」
「知る機会にあわせて、スティグマに対抗し、その利用が権利の行使であることを内在化する機会にできないか?」
これらの問いを起点にして、さまざまな工夫を行った次第です。
パターン・ランゲージへの期待
みんなのアクセスがつくろうとしているアクセシビリティのパターン・ランゲージは、さまざまな場でさまざまなアクセシビリティに関する取り組みを行っている方々の知見を、他の活動をしている方たちが活用可能なパターンでまとめていくプロジェクトです。
私自身も、このアクセシビリティのパターン・ランゲージを通して、自分たちの活動をより良くしていきたいと考えています。
引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!





