
NPO法人ぼこでこの小林純也です。
いつもご支援いただきまして、ありがとうございます。
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今日は、なぜこのプロジェクトのタイトルに「社会的孤立ゼロへの挑戦」とまで書いたのか、その原点である「障害当事者の孤独」のことを、少しだけお話させてください。
2005年、23歳のとき。私はボクシングの練習中に脳梗塞で倒れ、右片麻痺になりました。
気がついたときには、身体は思うように動かず、言葉も滑らかには出てこない。当時は今ほどSNSもなく、「同じ経験をした誰か」に出会う術もほとんどありませんでした。
ベッドの上で天井を見ながら、「昨日までの自分」と「今の自分」のギャップに、心がまったく追いつきませんでした。
友人たちは働きはじめ、夢に向かって進んでいるのに、自分だけ時間が止まってしまったような感覚。「世界でひとりぼっちだ」と本気で思っていた時期があります。
その後、理学療法士になり、たくさんの当事者さんと出会って気づいたのは、あのときの僕と同じような孤独を抱えている人が、本当にたくさんいるということです。
・退院したけれど、どこに相談すればいいかわからない
・地域にどんな支援や居場所があるのか、検索しても出てこない
・勇気を振り絞って外に出ても、「自分の居場所じゃない」と感じてしまう
体力的には外出できるのに、4割近くの脳卒中当事者が家にこもってしまう、というデータもあります。社会的孤立や移動の不安、周囲の目線などが、外出や就労への一歩を遠ざけていることが研究でも示されています。
一方で、私たちは脳フェスやキャリアランドを通じて、全国のすばらしい支援者・団体のみなさんに出会ってきました。
患者会、リハビリ専門職、就労支援、ピアサポート、エンタメ型のイベント…。
点で見れば、心強い「味方」が日本中にたくさんいる。
でも、その「点」と「点」が、当事者の視点からはつながって見えていない。ここに、当事者の孤独を深めてしまう大きな「すれ違い」があると感じています。
だからこそ、私たちは、当事者・支援者・支援団体をWeb上の地図に可視化し、相互に出会える「ぴあまっぷ」をつくろうとしています。
退院直後や一歩踏み出したいタイミングで、スマホから地図を開くと
・自分の近くにいる当事者や支援団体の「存在」が見える
・口コミや活動内容から、「ここなら行けそう」と感じられる
・オンライン・オフラインのイベントをきっかけに、「安心→挑戦→社会参加」の階段を少しずつ上がっていける。
そんな「社会参加の安心階層モデル」を、地図というかたちで支えたい。
その先には、行政窓口や退院時の説明で「あとは、ぴあまっぷも見てみてくださいね」と当たり前に紹介される未来を描いています。
この新着投稿①では、「障害当事者の孤独」にフォーカスしてお話しました。
ぴあまっぷは、その孤独を魔法のように一瞬で消すツールではありません。
でも、「世界でひとりぼっちだ」と感じている誰かの心に、そっと手を差し伸べられるサービスだとを信じています。
もし、ここまで読んで「少しわかるかも」「そんな地図があったらいいな」と思っていただけたら、シェアやご支援というカタチで、この挑戦に加わってもらえたらうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
NPO法人ぼこでこ
代表理事
小林純也
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