はじめまして。特定非営利活動法人寺子屋みなてらすです。 私たちは、「地域社会に子どもたちが生きるよろこびを感じられる場をつくる」という理念のもと、東京都江東区を中心に、子どもたちが安心して過ごせる無料の学習支援教室を運営しています。
活動を始めて5年。現在では江東区内に7つの教室(砂町、東陽町、亀戸、大島、塩浜、西大島、辰巳)を展開し、多くの子どもたち、そして200名を超える地域のボランティアの方々と共に歩んできました。
今回、私たちはこの活動を江東区内で「誰もが参加できる地域のインフラ」として根付かせるとともに、それを「ムーブメントとして全国へ広げていく」という新たなフェーズへと踏み出すため、このプロジェクトを立ち上げました。

5年間の現場で見つけた「確信」
なぜ、「無料の学習支援」の活動を広げたいのか?
私たちは立ち上げ当初、たまたま地域にニーズがあるという話を受けて、「無料の学習支援」の活動を始めました。そして、それから5年間活動していく中で、重要な事実に気づきました。
それは、「無料の学習支援」は誰もが参加しやすく、子どもたちの変化の「きっかけ」が生まれやすい「サードプレイス」になるということです。
それは、次のような理由からです。
① 「無料の学習支援」は、多くの家庭のニーズと直結する
単なる「居場所」というだけでは、保護者の方が子どもを送り出すきっかけとして弱く、本当に困っている家庭に届きづらいことがあります。 しかし、「無料で勉強を教えてくれる」という明確なメリットがあることで、経済的な事情や家庭環境に関わらず、どんなご家庭も「行っておいで」と子どもを送り出しやすくなるのです。
② 「教える」という役割が、大人の参加ハードルを下げ、多様なボランティアが集まる
たとえば、「子どもの話し相手になってください」とお願いされても、多くの大人は「何を話せばいいのか」と身構えてしまいます。 しかし、「隣に座って、わからない問題を一緒に考えてあげてください」という具体的な役割があれば、参加のハードルは劇的に下がります。 この「やることの明確さ」があるからこそ、学生から会社員、リタイアされたシニア層まで、老若男女問わず多様なボランティアが集まります。
③ 多様な大人との出会いが、子どもたちの「きっかけ」になる
家と学校の往復だけでは、子どもたちが出会える大人のモデルは限られてしまいます。 しかし学習支援の教室には、年齢も職業もバラバラな大人がいます。多様な大人たちがひとりひとりの子どもに真剣に向き合い、ときにその子の悩みを聴いたり、ときに自分の経験を語ったりすることで、子どもたちが変化する「きっかけ」が生まれるのです。
④継続して子どもに関わりつづけることで「きっかけ」を見逃さない
これまでも、半年間一言も喋らない子がある日突然話し始めたり、いつも勉強ばかりやっている子が進路の悩みを相談してくれたりなど、いろんな形で子どもたちの変化を見てきました。99回の特に何もない日を積み重ねた末に、100回目に大事な出来事が起こる。子どもたちと関わっていく中でそう実感しています。一回限りのイベントではなく、毎週同じ子どもたちと関わることができる「学習支援」の活動だからこそ、子どもたち自身の変化をゆっくりと待ち、そうした「きっかけ」を見逃さずに関わることができます。
このような確信があるからこそ、私たちはこの学習支援の活動を広げていき、日本全国で「地域の大人たちと寺子屋で学ぶ」という文化を当たり前にしていきたいと考えています。

【このプロジェクトで実現したい3つのこと】
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援(目標金額300万円)をもとに、私たちは以下の3つの大きな目標に挑みます。

これまでの活動拠点である江東区において、2030年までに区内24の全中学校区に学習支援教室をつくることを目指します。
それは単に教室の数を増やすという意味だけではありません。
水道や電気のように、困ったときに誰もがアクセスできる当たり前のインフラとしての寺子屋モデルを確立することを意味しています。

このクラウドファンディングを通して、「自分の地域にも、こんな場所があったらいいのに」という同じ想いを持っている人たちと出会い、一緒に寺子屋をつくっていきます。
そのために、リターンに「共創プラン」を作りました。このコースは「寺子屋を作ってみたい」と思っている全国のみなさんと寺子屋みなてらすが共創することを目的としています。WEBミーティングやワークショップをリターンとしていますが、その後の継続的なコラボレーションを想定しています。
ぜひ一緒に寺子屋を作りましょう!!

現在、私たちの公式ホームページは、寺子屋みなてらすという団体と活動の紹介をするだけの機能にとどまっています。
そこで今回のプロジェクトでは、ホームページを全面的にリニューアルし、「寺子屋」という文化の発信基地へと生まれ変わらせます。
ただ情報を載せるだけでなく、
・日々のできごとを伝える「メディア」として
・全国の仲間たちがノウハウを学べる「ライブラリー」として
・支援者の方々と想いをつなぐ「プラットフォーム」として
さまざまな情報をお伝えできる場所にします。
※寺子屋の定義
5年間の活動をふまえ、現時点で「寺子屋」の定義を、私たちは次のように考えています。

活動する仲間たちのリアルな声
子どもたちの変化の「きっかけ」を生み出しているのは、 現場で子どもたちに寄り添い、共に笑い、時に悩みながら伴走する200名を超えるボランティアの仲間です。
現場の想いを知っていただくために、活動についての彼らとの対話から生まれたリアルな言葉をお届けします。

閉ざしていた心が、ふと開く瞬間
「半年間一言も喋らなかった子がいたんです。でも、ボランティアが諦めずに話しかけ続けていたら、ある日突然、ポツリと話し始めて。そこから関係性が一気に変わりました。あの一言を聞いた時の感動は忘れられません」
「口を開けば文句ばかり言っている子もいます(笑)。でも、文句を言いながらも毎週必ず来る。そして、文句という形であれ、自分の思いを口に出してくれている。それは彼らにとって、ここが『何でも言える安心できる場所』になった証拠だと思うんです」
受験を超えて続く関係
「高校受験の時から見ていた生徒が、気づけば大学受験に合格して報告に来てくれました。『先生の教え方、分かりやすかったよ』と言ってくれた時の嬉しさもですが、中学生だった彼らが大人に近づいていく過程を、親戚のような距離感で見守れることが何よりの喜びです」
学校の枠を超えた「つながり」
「普段の生活では絶対に出会わなかったであろう、学校も学年も違う子同士が、ここで仲良くなっています。『LINEで誕生日おめでとうって連絡したんだ』なんて話を聞くと、学校以外のコミュニティを持つことの豊かさを感じます」
「しばらく来なくなって、もう会えないかなと思っていた子が、急にふらっと現れて『腕相撲やろうぜ』って言ってきたことがあって(笑)。大人が勝手に心配していても、子供の中ではちゃんと繋がりが続いていたりする。そんな予想外のリアクションに、私たちの方が救われています」

完璧な「先生」じゃなくていい
「最初は『教えなきゃ』という気持ちが強かったんです。でも、回を重ねて関係性ができてくると、教えるというより『一緒に問題を解く』『一緒に考える』という感覚に変わっていきました。その変化が自分でも面白かったですね」
「極端な話、『勉強1割、遊び9割』の日があってもいいと思っているんです。勉強したくない子とは遊ぶし、話したい子とは話す。ここが子どもにとって『安心できる居場所』であることが一番ですから」
「『何かしてあげよう』という支援の意識よりも、ただフラットに『よぉ』って会いにいく感覚ですね。友達でも家族でもない、そのフラットな関係がお互いに心地いいんです」
ここは、大人にとっても「第三の居場所」
「会社では絶対に出会えないような、いい意味で一癖も二癖もある面白い大人たちに出会えるのが魅力です(笑)。自分も子育て中ですが、ここに来ると多様な価値観に触れられて、視野が広がります」
「学校のクラスメイトだったら絶対に友達になっていないタイプの人とも、ここなら『子どものために』という共通項があるから自然と仲良くなれるんです。それがすごく不思議で、面白い体験です」
「ボランティアというより、自分が楽しいから来ているという感覚が強いですね。まるで『文化祭の前日』みたいな、あのワクワクする感じがずっと続いているような場所です」

一人じゃないから、挑戦できる
「最初は立ち上げなんて何をしていいかわからなくて不安でした。でも、『助けて』と声を上げれば、周りの大人がすぐに動いて助けてくれた。自分一人で完璧にやらなくていいんだ、と思えたのが大きかったです」 ※辰巳教室立ち上げプロジェクトのリーダーを務めた大学生の声です。

資金の使い道
皆様からいただいたご支援は、大切に以下の用途に使わせていただきます。

※目標金額を超えた場合は、さらなる新教室の開設費用および全国ネットワーク構築費用に充てさせていただきます。
最後に:地域社会に「寺子屋」があることを当たり前にする
私たちは、「すべての子どもたちが地域の大人たちとともに寺子屋で学ぶ」ことができる社会を目指していきたいと考えています。
今回のクラウドファンディングは、その第一歩です。
私たちとともに、子どもたちが生きるよろこびを感じられる場にあふれる未来を作っていきませんか。温かいご支援と応援をよろしくお願いいたします。









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