
【残り7日 165%達成 支援者554名 支援総額8,273,050円】
いつもご支援ありがとうございます!
震災前とは一変した冬の寒さ
町野町の人たちと話していると、みなさん口々に「震災前と寒さが全然違う」と言います。
震災や豪雨災害で建物が無くなったことで風がもろに吹き付けるようになったからです。
建物がどれほど風を遮ってくれていたのかを実感しています。
つい先日は大雪警報が出て「平地でも40センチは積もる」とニュースで流れていたのですが、翌朝お店の駐車場に行ったらまったく雪が積もっていませんでした。風で雪がすべて飛ばされたからです。それくらい強い風が吹く日があります。
そのレベルの風が人間に当たると「痛い!」ってなります。
気温が0℃の時に強い風が吹くと体感では氷点下です。防風林がほしいと本当に思います。
雪が積もると仮設住宅の扉を開けられない
風への対策と並んで、もちろん雪への対策も必要です。
仮設住宅は扉を開けるとすぐ道路という作りですが、膝丈くらいまで雪が積もっていると、40代男性である私の力でも開けることができません。
70代や80代のおばあちゃんがひとりで仮設住宅で暮らしている場合、自力で扉を開けて外に出ることはほぼ不可能です。
また、仮設住宅の周りにも雪はしっかり積もっているので、雪かきをしっかりやらないとメインの大きな通りとも分断されて車が入って来られなくなります。
雪かきはご近所同士で協力してやる
雪かきは近所のみんなで協力してやります。
高齢の方や身体の不自由な方がいるとなれば、みんなで行ってみんなで雪かきします。
東京から来てくれたボランティアさんには「東京のほうでは近所同士でこんなに協力するっていうことは稀だと思う」と言われました。
本質的にはみんな助け合いの精神を持っているのが能登の人たちだと思っています。
道路の境目が分からなくて穴に落ちる人も
冬は道路もすごいことになります。道路に雪が積もるとどこまでが道路なのかが分からなくなります。
災害でガードレールが壊れて今でも壊れたままになっているところが少なからずあり、道路わきの溝や田んぼに落ちたりすることがあります。もとやスーパーにも「来る途中で穴に落ちた」と言いながら買い物に来た方もいました。
能登の人はこれがどれほど危険なことか分かっているので、冬が来る前に目印になる棒を立てるようになりました。ただ、それでも全ての場所に立てられるわけではないので、手が行き届かないところだと今でも穴に落ちたりするリスクがあります。
電気が来なくなって孤立する地域も
雪が原因で孤立する地域もあります。とくに山間部は孤立しやすい。木にどんどん雪が積もって重くなって木が折れて電線を切ってしまう。そうすると電気が届かなくなって生活できなくなります。
そのままそこにいると凍死してしまうので、電気が来なくなった地区はしばらくの間 閉鎖になります。閉鎖になった地区に住んでいる人は、身寄りのあるところや避難所になっているところに行くことになります。
地震や鉄砲水のような災害が発生したときは、土砂で道が塞がれて行き来ができなくなって孤立します。助け出された人は他の地区の身寄りを頼ったり避難所に留まったりします。原因が土砂なのか雪なのかの違いはありますが、その後に起こることは似ています。
不幸中の幸いなのは、2024年の災害から2年が経ちましたが、その間に大雪になったことがないことです。最後に大雪が降ったのは2024年元日の1週間前でした。その時は朝1メートルくらい雪が積もっていました。奥能登は雪で孤立する地域がたくさんあったので、大雪が降らないというのはそれだけでありがたいことです。
***
災害によって大事なものをたくさん失った人もいます。そういう人が今でも大勢、仮設住宅で生活しています。近所の人たちと一致団結して雪かきをして身体を動かして、お腹が空いたら食べて。テレビで能登のことが取り上げられる機会がすっかり減って、今回のクラウドファンディングの期間中も「能登ってもう復興したんでしょ?」と言われたこともあります。そんなことはありません。ここに書いたことが2026年1月の冬の奥能登の生活のリアルです。
本谷一知(もとやスーパー三代目)



