「どうも内容が分かりづらい」という声がありました。 改めてプロジェクトの概要をご説明いたします。 要は「ライター・イン・レジデンスという日本にはない制度がある。これを日本に紹介し、広めたいと考えて取材してきた。 しかし、結局自分自身がレジデンスを体験しないと、インタビューしても深い話を引き出すことが出来ない。相手も本音を語ってくれない。だから実際自分で身を以て体験したい。だからご支援下さい」ということです。 今回、たまたま棚ぼたのような感じで、レジデンスの話が転がり込んできました。 現状、日本には正規のライター・イン・レジデンスはありません。 つまりレジンデンスに参加しようと思ったら、今回の話以外に選択の余地がないわけです。 はじめに「レジデンスに参加したい」という気持ちありきで、「どこどこの土地でこんな作品を滞在制作したい」という動機ではないので、一見すると今回のプロジェクトは分かりづらいかも知れません。 今回の話は壮大な計画の入口です。 すこし先の話になりますが、北海道を皮切りに、韓国や欧州でのレジデンスにチャレンジし、私の体験談やノウハウを書籍やネットでシェアしていくつもりです。そうすることで他の人がレジデンスする際のハードルが下がっていくはずです。 また最終的に「日本にレジデンスの拠点をつくる」という野望も実現したいと考えています。 こうすることで日本の文化シーンに大きく貢献することが出来ると思います。 今回のプロジェクトはその第一歩です。 滞在中、「ノンフィクション作家がレジデンスするとどんなことが出来るのか」を確かめるため、いろいろなことを試みます。 ・北海道とは関係ない取材済みの短編執筆(今回のリターンになります) ・浦河やその周辺の取材や視察、地元の人との交流 (作品につなげられれば、と思います) ・単純に知らない田舎町で冬ごもりすることと執筆や創作との関係性 など、いろいろ体験してこようと考えています。 実際、体験しないと分からないことは多いです。 たとえば今回 CAMPFIRE に参加して、支援して頂くことで、かなりプレッシャーを感じています。 これは実際に体験するまで、予想していないことでした。 レジデンスに関しても、実際に現地に行き、2ヶ月間過ごすことで予期しないことが起こるのではないか、と期待しています。
このプロジェクトのPRのためUSTREAM番組「レポTV 北尾トロアワー with えのきどいちろう」に出演しました。 (この日はえのきどさんがお休みで、北尾トロさんと下関マグロさんのコンビで進行しました) 26”30辺りから私が登場します。 http://www.ustream.tv/recorded/42942861 「このプロジェクトを応援したい」トロさんと「レジデンスの趣旨や面白味が良く分かってない」マグロさんの応酬がいい感じとなっております。 「なんでよく分からんプロジェクトにカンパしなければならないんだ?」という疑問に出来るだけ答えられるようにしたつもりです。
初めてのレジデンスにあたって、映画「花と蛇 ZERO」の緊縛師・ 有末 剛さんにラッキーチャームを作って頂きました。 中央は草鞋を模した縛り。 「一歩一歩着実に」の意味が込められているそうです。 サイズはおよそ縦20cm × 横14cm程度。 ライター・イン・レジデンスは縛りのゆるいカンヅメであるのと同時に、祭り事でもあると思います。 その精神、遊び心を形にしてみました。 浦河滞在中、このアイテムを玄関先に吊して置きます。 「作家がここに滞在中です」というサインとして。
支援する側からすると、「これを書くのを支援してほしい」ということがハッキリしている方が共感しやすい、という声が何名かの方からありました。 作家単位より、「この作品」というのが分かった方が気持ちが乗りやすい、というのは全くその通りです。 そうしたいのは山々ですが、原稿の完成予定が秋なので、そう出来ませんでした。 今回のプロジェクトの趣旨を改めて整理します。 1)秋までに長編作品を完成させたい。その執筆支援をCAMPFIREで求めたい。 2)この目標のために浦河でレジデンスをする(浦河で下準備を行う)。 3)それにも滞在費がかかるので、ファンドの目標額はそこに定めた。 →滞在自体が実験的な企画でもある。 4)ファンドへのリターンとして、短編を書く。電書も作る。 5)しかしあくまでもファンドの目的は長編である。 小説家なら「滞在中に一本」というのは可能かもしれませんが、ノンフィクションは滞在期間中だけでは書けません。もちろん原稿の材料が一通り揃っていて「後は書くだけ」の状態なら話は違ってきますが、今回の話は11月末に急に降って湧いた話でした。準備期間が足りず、完成にはいたりません。 本命の長編は今秋完成予定ですが、滞在中に短編は1本書き上げます(こちらは材料がほぼ揃っています)。この短編と電書をリターンにします。 また達成額が目標金額を超えた場合、長編執筆に必要な韓国と山梨の取材費に廻ります。韓国は6月に行く予定でいます。