
MYSHOKUの本田です。
今回はMYSHOKUの当事者メンバーでもありオーストラリア・メルボルンに在住している食物アレルギー当事者の香川莉菜さんから海外生活のリアルを頂いております。
お子様の海外留学や海外旅行をご検討の方はぜひご参考に!
今後香川さんの海外アレルギー日記をインスタグラムでも投稿していきますので下のリンクからぜひフォローお待ちしております!
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こんにちは!メルボルン大学デザイン学部UXデザイン学科2年生の香川莉奈です。
日本生まれですが、12歳の時に家族と共にシンガポールに移住し高校を現地で卒業後、現在はオーストラリアのメルボルンで大学に通っています。
私は生まれつき重度の食物アレルギーを持っており、乳製品、卵、ナッツ類全般、そして魚卵アレルギーと幼い頃から向き合ってきました。日本やシンガポールでは家族と一緒に暮らしていたため食事面での不安も少なく、サポートが常に周りにある安心感がありました。しかし今はオーストラリアという異国の地で一人で生活する中で、自分の身を守れるのは自分だけだと改めて実感する毎日です。
そんな私がオーストラリアで特によく感じるのが、食物アレルギーと食物不耐症の違いを知らない人の多さです。
新しくできた友達との会話で外食の話題が出た時、私が、
“I actually have quite a bit of food allergies. I’m allergic to dairy, raw egg and tree nuts.” (私実は結構食物アレルギーがあって、乳製品と生卵、ナッツ類にアレルギーがあるんだよね。)
というと、
“Oh, so like you got lactose intolerance?” (あ、乳糖不耐症なんだ?)
と勝手に置き換えられてしまうことがあります。
日本では、食物不耐症はアレルギーと比べて話題に上ることが少ないですが、オーストラリアでは様々な食物に対する不耐症を持つ人が沢山いるため、よく食物アレルギーと同一視されがちです。しかし、この二つには大きな違いがあります。食物アレルギーは免疫系が関与する特定の食物に対する反応で、アナフィラキシーを引き起こす可能性があります。それに対し、食物不耐症は体が食物を適切に消化できない場合、または特定の食物が消化器系を刺激する場合に発生するもので、アナフィラキシーを引き起こしません。
オーストラリアのスーパーには乳糖不使用の牛乳(Lactose free milk)が広く普及しています。これは乳糖不耐症の方でも飲めるよう乳糖を除去したものですが、乳製品アレルギーの原因は乳糖ではなくタンパク質にあるため、乳糖不使用の牛乳でもアレルギー反応を引き起こしてしまいます。つまり乳糖不耐症とアレルギーでは、対応できる食品が全く異なるのです。
この違いが伝わらなかったことで、実際にこんなことがありました。
私がオーストラリアに移り住んだ最初の一年間は、大学連携の学生寮に住んでいました。そこでは毎日3食が提供されるため、事前に寮側へアレルギーのことを伝えたところ、以前にもアレルギーを持つ学生への対応経験があるとのことで、問題なく対応できると言っていただけました。
食事担当マネージャーと料理長にはきちんと乳製品アレルギーがあることを理解してもらえたのですが、問題はそれが実際に食事を提供するキッチンスタッフまで正確に伝わっていなかったことでした。スタッフは私の乳製品アレルギーを乳糖不耐症と勘違いしており、ある日乳糖不使用の牛乳を使ったデザートを渡してきたのです。スタッフの方と顔見知りになってからも毎日欠かさず確認を続けていたのですが、その日スタッフが"Dairy free dessert"と言って渡してきたため、安心して食べてしまいました。その結果、半分ほど食べたところで口に違和感を覚え、喉が狭くなり呼吸が苦しくなってしまいました。その時はすぐに抗ヒスタミン薬を飲んで1時間ほどで落ち着いたのですが、似たようなことが寮での一年間で三回ありました。
現在はその寮で出会った友達二人と共に、食事の提供がない別の学生寮に移り、一緒に自炊をしながら暮らしています。レストランにしろ学生寮にしろ、自分以外が作った食べ物にアレルゲンが入っていないと100%保証することはできませんし、万が一のことが起きた時にすぐ駆けつけられる家族がいない異国の地では、不安になることも正直あります。それでも今は信頼できる友達からのアレルギーに対する理解もあり、楽しく大学生活を送れています。私自身の体験談を通して、そしてMYSHOKUの活動を通して、食事面での制限があっても諦める必要はないということを、同じように不安を抱えている方に伝えられたら嬉しいです。



