
私が⼤学に⼊学してすぐ、ねぶたに⼊った理由は「他にめぼしいサークルも無いし、ねぶたなら作る系だし楽しそう、友達も⼊るって⾔ってるしなー…」程度の軽いものでした。
ですが委員会に参加してしばらくすると、その感覚はすぐに払拭されました。⾼校までの部活と違って活動を強制されない、でもその分⾃分の⾏動⼒が試される。実際の活動もねぶた制作だけじゃなくて、協賛回りを始めとした祭り運営のための業務がたくさんありました。先輩たちがそれらをテキパキこなしているのを⾒て、私にできるのだろうかと不安になり、ついて⾏けないかもと思う時もありました。
そんな私の気持ちが変わったのは6⽉に⾏った⻘森研修でした。その年は東北絆まつりが⻘森で開催されていて、そこでねぶたを含む東北6まつりを初めて⽣で⾒ました。その時の感動と⾔ったら…!!

何百年も前からあるお祭りが、⼈へ⼈へ伝えられ、地道に時を紡いで今、この時代で私の前に残り続けている。それを実感した瞬間涙が込み上げてきました。⼤袈裟に⾔っているわけではありません。
⽂化は⼈の⼼をこんなにも動かせるんだと思いました。

そしてきたる岩⾒沢ねぶた祭り当⽇。
運⾏中に沿道からねぶたを⾒る⼈たちのたくさんの笑顔。夜の暗い空に灯るねぶたのあかり。いつもの岩⾒沢の街並みが、⾒違えるように賑わっていて、⼀年⽣の私にできることは少なかったけれど、学⽣の⼒でもここまでの祭ができるんだと⼼底驚きました。あの時⻘森で⾒た景⾊を今⽇は私たちが岩⾒沢で作っているんだ…!!あの時の⾼揚感がずっとずっと忘れられません。
だから今、私はねぶたを続けています。

⼀⼈でも多くの⼈に岩⾒沢ねぶた祭の素晴らしさを知ってもらいたい。⼀つでも多くの事を次の世代へ繋いでいきたい。そして、今年も岩⾒沢に⾏きたいな、岩⾒沢ねぶた⾒たいなって、思ってもらえるような祭にしたいです。私だけじゃなくて、岩⾒沢ねぶたプロジェクトのみんながそう思っています。
「⽂化継承」
未熟な私にできることは、⼩さなことかもしれません。でも、私の⾝近な⼈に伝えて、その⼈がまた別の⼈に話して…そうして少しずつ岩⾒沢ねぶたを広めていって、ちょっとずつちょっとずつ、想いを託して⾏けたら。もし私たちがおばあちゃんになって、岩⾒沢に来た時に、岩⾒沢ねぶた祭があったら、ものすごく感激すると思うんです。

⼈間の営みは、時と共に失われてしまう脆さがあります。
でもその儚さが美しいし、⼈の⼼を打つ理由なのではないかと思います。私たちがこの時代に⽣きた印を、今共に頑張る仲間と、岩⾒沢に住む皆さんと、⼀度でも岩⾒沢に関わりを持った貴⽅達と、⼀緒に残していきたいんです。
石原 爽香



