
緑が芽吹く初夏の季節。
山形県・天童温泉の湯坊いちらくさんとともに、北上・夏油で3日間の企業合宿をご一緒させていただきました。
土地に身を置き、
水の流れに触れ、
湯に身をゆだね、
その土地のものをいただき、
人と人、人と土地、人と自然がつながり直していく時間を、
身体ごと受け取ること。
そんな3日間でした。
最初に訪れたのは、縄文時代の記憶を今に伝える樺山遺跡。
広がる空と田んぼ、遠くに連なる山々。
そこに立っていると、今ここにいる私たちの時間だけではなく、もっと長い時間の流れの中に自分たちがいることを感じます。

そして、山から川へ、川から田んぼへとめぐる水の流れをたどりました。
源流の水の冷たさ。
森の中に差し込む光。
足元を流れていく水の音。
その水が、田んぼを潤し、食を育み、暮らしを支えていること。
頭で理解するのではなく、
歩きながら、触れながら、少しずつ身体の中に入ってくるような時間でした。

夏油温泉のお湯に身をゆだねる時間は、静かに自分へ還っていくような時間でした。
湯気の向こうに見える緑。
静かに揺れる湯面。
古くから守られてきた木の浴場。
豪華なものがあるわけではありません。
けれど、ここには、身体が自然とほどけていくような時間がありました。

みんなでみちのく民俗村を訪れ、畳の上や縁側で思い思いに過ごした時間もありました。
気づけば、誰かが横になり、
誰かがぼんやり外を眺め、
誰かが静かに目を閉じている。
何かをしなければならない時間ではなく、
何もしなくてもよい時間。
それもまた、この3日間の大切な体験でした。

夜には、漆黒の闇の中で満天の星空を見上げました。
言葉になる前の感覚を、そっと分かち合う時間。
そして何度も夏油のお湯に浸かり、
身体がゆるみ、心が静かにほどけていく時間。
気づけば、何かを学ぶための合宿というより、
土地の時間の流れに、自分たちを預けるような3日間になっていました。

最後の日には、受け取った感覚を言葉だけでなく、色や絵でも残しました。
そこに残っていたのは、
安心、豊かさ、共感、自然体、感謝、共存、つながり、巡る。
そんな、言葉になる前の感覚の痕跡のようなものでした。

参加された方の中にも、この土地で受け取った感覚が、それぞれの言葉として残っていました。
- 本当の豊かさって何だろうと考えさせられた。
- 自然とのふれあい、夏油温泉の人、北上の人とのふれあい、温泉に入り、豊かさ、共感、文化、人との繋がりを感じ、体が整ったような気がします。
- 温泉や食材など、すべては自然の恵みであり、感謝と敬意、大切にしたいという想いが強くなりました。
- 次は誰かと一緒に、また帰ってきたくなる場所になりました。
この3日間は、私たちだけでつくれたものではありません。
夏油温泉を守り継ぐ方々、土地の食を用意してくださった方々、水のめぐりや地域の営みを案内してくださった方々。
この土地で日々を重ねている皆さんの存在があってこそ、私たちはこの時間を受け取ることができました。
あらためて、心から感謝しています。
これからへ
夏油・北上には、内にある豊かさに出会い直すために必要なものが、すべてありました。
水も、土も、風も、火も。
そして、そこに暮らす人々の日々の営みもまた、 大きな循環の中で私たちを支え、生かしてくれている。
今後は、このような時間を必要としている方々へ届けていきたいと考えています。
日々の仕事や暮らしの中で、少し立ち止まりたい方。
自然の中で、自分の感覚を取り戻したい方。
チームや仲間と、言葉だけではないつながりを育みたい方。
そんな方々に、この夏油・北上での時間が届いていくことを願っています。
もし、この取り組みに共感してくださる方がいましたら、応援やシェア、そして「こんな形で関われるかもしれない」というお声がけをいただけたら嬉しいです。





