ご挨拶

皆さま、はじめまして。そして、お久しぶりです。
兵庫県宍粟市でShinobeeHoney(たなか養蜂園)を運営する代表、田中啓介です。
前回のクラウドファンディングでは、
熊の被害により大きな打撃を受けた養蜂の現場に、たくさんの温かいご支援を賜りました。
改めて、心より御礼申し上げます。
熊の被害は、巣箱や設備だけでなく、日々積み上げてきた“当たり前”を一度崩してしまう出来事でした。それでも皆さまに背中を支えていただき、私たちは対策を整え、巣箱を修復し、ミツバチを迎え、また春を待つことができました。
そして2025年。
ミツバチたちは花々を巡り、山野を飛び、蜜を集め、群れを育ててくれました。
だからこそ今シーズンのはちみつは、私たちにとっても、支えてくださった皆さまにとっても、ひとつの「答え」であり「証」だと思っています。
まずはその成果として、2025年のはちみつを返礼品としてお届けします。
熊被害を“経験して、見えたこと”
熊被害の要因は、ひとつに決めつけるつもりはありません。里山の変化、山の餌環境、人里側の誘因(農作物、果樹、残渣、家庭ごみなど)、気候の影響など、複合的な要素が重なって起きるものだと感じています。
ただ、あの出来事を経て私の心に強く残ったのは、ひとつの実感でした。
養蜂場の中だけを整えても、同じ季節は続かない。ミツバチの暮らしは“巣箱の外”——里山の環境に支えられている。

前回は、春を迎えるために“目の前の現場”を立て直すことに集中しました。
そして今、同じ季節をまた迎えるために必要なのは、ミツバチが安心して暮らせる環境を、少しずつ増やしていくことだと思っています。
今回のプロジェクトは、その外側に手を入れていく挑戦です。
花織里(かおり)プロジェクト
花畑で山と里に彩りを
~ミツバチが安心して暮らせる里山の環境を育てる~

はじまりは、花を植えることでした
思い返すと、約10年前のきっかけはとてもシンプルでした。
「ミツバチが好きな花を、たくさん植えよう。」
地域のみんなと一緒に、ひまわりの種を畑いっぱいに播いたこと。
それが、花織里プロジェクトの原点です。


ミツバチと暮らすなかで、見えてきた現実
田舎の暮らしに魅力を感じて移住し、
ミツバチのことを知るほどに、その奥深さにすっかり虜になりました。
一方で、足元を見渡すと「手入れされない森林」や「耕作放棄地」といった、
土地の息づかいが途切れてしまった場所が、少しずつ増えている現実も見えてきました。

私たちの暮らす兵庫県宍粟市では、
東京ディズニーランド約8個分にあたる400ヘクタール以上が耕作放棄地となっています。
ミツバチと暮らす時間が長くなるほど、
「花が咲いていること」だけでは、安心して暮らせる環境にはならない——
そんな感覚が、少しずつ積み重なっていきました。
花は、景観ではなく“循環”を育てる
荒れ地をそのまま放置すると、景観が荒れるだけでなく、
土地の循環が止まり、里山全体のバランスが少しずつ崩れていきます。

花が咲き、実がなり、種が落ちる。
微生物から昆虫、小動物へと命がつながっていく。
そうした循環が育つほど、里山は「生き物の居場所」を、少しずつ取り戻していきます。
熊の侵入が、視野を広げてくれた
そんな中で経験したのが、昨年の熊の侵入でした。
巣箱や道具だけでなく、日々積み上げてきた当たり前が揺らいだ出来事です。
同時に、ひとつの気づきもありました。
花を育てることは、ミツバチのためだけではない。
耕作放棄地は、時に野生動物の身を隠す場所になります。

実際に開墾中、藪の中には獣道や糞といった獣の気配がありました。
そこに、人の手が入り、花が咲くことで、里と山のあいだに“中間の場所”が育っていく。
奥山の彩りが豊かになれば、花が咲き、実がなり、
山の中で野生動物の餌場にもなっていく。
山と里、それぞれの循環を整えながら、
境界を「遮る」のではなく「育てていく」こと。
それが結果的に、山里の巡りを整え、
人の暮らしへのリスクを減らしていくのではないか——
そう考えるようになりました。
荒れ地を、花々がつながる里山へ
これまでは、小さく「養蜂場の周辺で、ミツバチのために花を育てること」に取り組んできました。
そして2025年。
私たちは新たに耕作放棄地をお借りし、開墾を始めました。
草を刈り、土を起こし、少しずつ花の種を播いています。
「ここを、花織里の象徴となる場所に育てていこう。」
そんな想いを共有しながら、花織里プロジェクトのコミュニティも立ち上げました。
来春には、緑の絨毯のなかに、
淡い紫の模様が点々と広がる景色を、目指しています。

今はまだ道半ばですが、
点だった取り組みが、少しずつ“面”になり始めています。
その第一歩として今回取り組むのが、
荒れ地を花で彩り、季節の花がつながる環境を育てることです。
四季折々の花を植えることは、景観を良くするためだけではありません。
人の暮らしと自然のあいだに、手入れされた“中間の場所”をつくり、
里山の巡りを、もう一度整えていくことでもあります。
これから目指している風景

私たちが思い描いているのは、
・花がリレーのようにつながる里山の風景
・ミツバチたちが安心して飛び交える、農薬に頼らない農地
・花やミツバチ、はちみつやお米、野菜を通じて、その循環を分かち合える場
そんな未来です。
今回のクラウドファンディングは、
花織里プロジェクトを「想い」から、
もう一歩前へ進めるための挑戦です。
荒れ地を、花々が織りなす里山へ。その過程を、ぜひ一緒に見届けていただけたら嬉しいです。
ミツバチ米「舞環 -mai meguru-」|田んぼも循環の一部に

そんな花織里プロジェクトの一角を担っているのが、
ミツバチ米「舞環 -mai meguru-」です。
花の話から、なぜ“お米”なのか
一口に「ミツバチの好きな花」といっても、
雑木の花、りんごや蜜柑など果実の花、
カボチャやネギなど野菜の花、
華やかなハーブの花まで——
日本国内だけでも、何百種類もの花があります。
花織里プロジェクトでは、
“見て楽しむ花”だけでなく、
“暮らしのなかで関わり、食べて楽しめる花や作物”にも、
これから取り組んでいきたいと考えています。
その第一歩として向き合ったのが、「お米づくり」でした。

ミツバチの暮らしは、農地のあり方にも左右される
理由はとてもシンプルです。
ミツバチたちの暮らしは、巣箱の中だけで完結していません。
彼らは巣箱を出て、里山のあちこちを飛び回り、
農地にも、日々行き来しています。
毎年、田んぼの農薬散布の時期になると、
養蜂場ではミツバチの数が減ったり、
巣箱の前で息絶えている姿を目にすることがあります。

その現実を前に、
「ミツバチが安心して飛べる農地が必要」
そう強く感じるようになりました。
単なる“お米”ではない理由
そこで私たちは、化学肥料や農薬を使わない米づくりを始めました。
ミツバチ米「舞環 -mai meguru-」は
「特別栽培米」という枠組みにありますが、
私たちにとっては、単なる栽培区分の話ではありません。
田んぼには、ヘアリーベッチという花の種を播きます。
この花は、ミツバチの蜜源になるだけでなく、
開花後に土にすき込むことで、化学肥料に頼らず、
土の力(窒素成分)を育ててくれる存在です。
土を育て、花が咲き、ミツバチが訪れ、
その循環のなかで、お米が育っていく。
そんな田んぼのあり方を目指しています。
ミツバチ米「舞環 -mai meguru-」という名前に込めた想い
土 → 花 → ミツバチ(はちみつ) → 米 → 土へ。
この循環の輪のなかで育つお米として、
「舞環 -mai meguru-」と名付けました。
ミツバチが舞い、
花が咲き、
土が育ち、
また次の命へとめぐっていく。
この田んぼで生まれる一粒一粒に、
自然とともに歩んでいきたい
そんな私たちの願いを込めています。

資金の使い道|環境を育むために
今回のご支援による資金は、一時的な対処ではなく、
数年先も続けられる環境を育て維持していくための運用に充てさせていただきます。

基本運用
・花織里:荒れ地整備、播種・植栽、資材、管理
・舞環 :栽培、乾燥・調整、袋詰め、流通準備
・養蜂 :群管理の基盤整備、必要資材の補強
・体験 :安全対策、運営準備
・返礼品:製造・梱包・発送費
「花織里の“点”を育てる」
支援額に対しては、手数料や原価などの生産・運営に関わる費用も発生します。
そのため、「集まった支援額=すべてが投資原資」ではありませんが、
必要経費を差し引いたうえで、残る資金を環境づくり「花織里プロジェクト」へ再投資していきます。
将来構想と、そこにかかる現実的なコスト

花織里プロジェクトは、今回のクラウドファンディングだけで完成する取り組みではありません。
数年先を見据えながら、行政の補助金申請や、ShinobeeHoneyの事業からの捻出も組み合わせて、少しずつ、確実に育てていくプロジェクトです。
今回のご支援は、それらを「すべて支援で賄う」ためのものではなく、歩みを前に進めるための加速装置だと考えています。
ご支援が重なることで、想定していた未来に、少し早く手が届く。
そんな関係性を目指しています。

まず取り組みたいのが、約300mの区間にわたり、花畑エリアへの獣の侵入を防ぎつつ、ミツバチの蜜源にもなる生垣づくりです。
これは、花織里プロジェクトを「点」から「線」へと広げるための、最初の大きな一歩です。

次の段階では、現在取り組んでいる耕作放棄地だけでなく、周辺の森林も含めたエリアを管理し、花の植生に多様性を持たせていきたいと考えています。
下草の整備や間伐、安全に歩ける簡単な散策路を据えることで、平面的だったフィールドが、森を含んだ立体的な里山空間へと育っていきます。

将来的には、花織里プロジェクトの取り組みを空き家などを活用しながら、見学・体験・学びが生まれる場所として「見て、感じて、分かち合える」交流拠点をつくりたいと考えています。
これらの構想はすぐに実現する話ではありませんが、
今回のプロジェクトをきっかけに、
「いつか」の構想を、現実の選択肢として育てていきたいと考えています。
支援があることで、歩みが早くなる
これらの構想は、行政の補助制度やShinobeeHoneyの事業としての収益を活用しながら、時間をかけて進めていく前提のものです。
ただ、そこに皆さまからのご支援が重なれば、その一歩を、少し前に進めることができます。
このプロジェクトは、何かを一気に完成させるためのものではありません。
花を植え、手を入れ、ミツバチが舞い、季節の巡りを何度も重ねながら、
里山の巡りが少しずつ整っていく——
その歩みを、少し前に進める力として、
このプロジェクトに関わっていただけたら嬉しいです。
支援者の皆様と一緒に山里を守りたい

今回のプロジェクトのリターンは、里山の“今”と“これから”に、それぞれの距離感で関わっていただきたい入り口です。
食べて応援する。現地で体験する。見守る。
どの関わり方も、この里山にとっては大切な力です。
ミツバチとともに歩んできた時間や、花や田んぼを通じて見えてきた“巡り”を、リターンという形でお届けします。
食べて、巡りを感じる【生はちみつ・ミツバチ米「舞環 -mai meguru- 」】
花や土、ミツバチの話を重ねてきましたが、
その巡りは、最終的に「食べること」で、私たちの暮らしとつながります。
生はちみつとミツバチ米「舞環 -mai meguru-」を通じて、
ご家庭でプロジェクトの一端を体感していただけたら嬉しいです。
・ShinobeeHoneyの生はちみつ
①ミツバチファースト
私たちのはちみつづくりの原点は、「ミツバチたちが、健やかに暮らせること」です。森林に囲まれた兵庫県宍粟市へミツバチとともに移り住み独立したのも、ミツバチの生活環境を最優先に考えた結果でした。養蜂場の中だけでなく、周辺の草花や畑においても、農薬や化学肥料に頼らない環境づくりを心がけています。
②生はちみつという選択
私たちは「余計なものを加えない。余計に取り除かない。」という考え方を大切にしています。そうすることで、香りや風味、酵素や栄養など、はちみつが本来持っている魅力を、できるだけ自然なかたちでお届けしたいと考えています。
・ミツバチ米「舞環 -mai meguru- 」

舞環は、前述した栽培方法に加えて、収穫後の工程にもこだわって仕上げています。
精米には「低温精米」を採用しています。摩擦熱をできるだけ抑えながら精米することで、お米本来の香りや旨みを損なわず、粒の立った、やさしい味わいに仕上げることができます。
花が咲き、土が育ち、ミツバチが舞う田んぼで実ったお米。
はちみつと同じく、自然の巡りの中で生まれた恵みとして、その背景ごと、味わっていただけたら幸いです。
現地で、ミツバチと出会う

実際に里山を訪れ、養蜂家と話しながらミツバチの暮らしに触れる「はちみつ搾り体験」もご用意しました。
巣箱を開け、ミツバチの羽音を聞き、その場で味わうはちみつ。
写真や言葉だけでは伝えきれない時間を、ぜひ体感してください。
里山の一部になる【巣箱オーナー・看板スポンサー】
・養蜂場「巣箱オーナー」

お名前(もしくは企業・事業名)を巣箱へ刻印し、その巣箱でミツバチたちが生活します。巣箱は破損するまで修繕しながら数年にわたって大切に使用しますので、巣箱が役目を終えるその日まで、その名前はここで生き続けます。
巣箱刻印に加えてしてそれぞれの追加特典もご用意ございます。
昨年の巣箱オーナーのひとり「角農場株式会社(鹿児島県・養鶏業)」では春に養蜂場で体験した内容を撮影し、動画としてYoutubeにて配信しておられます。
・花織里プロジェクト「看板スポンサー」

花織里プロジェクトの象徴となる場所に、企業名や屋号を記した看板を一年間設置し、この場所を支えてくださっている存在としてご紹介します。
巣箱や看板をきっかけに、里山の風景のなかに、そっと名前を置いていただく。そんな静かなかたちで、ミツバチと里山に、そっと関わっていただけたらと思います。
日々の食卓から。年に一度の訪問から。あるいは、里山を見守るパートナーとして。
どの関わり方も、この里山にとっては大切な力です。
「支援する人」ではなく、「次の景色を一緒につくる仲間」として、このプロジェクトに加わっていただけたら嬉しいです。

このプロジェクトで実現したいことを振り返る
1. 前回のプロジェクトへのご支援の「成果」として、2025年シーズンのはちみつをお届けすること。
2. 花織里プロジェクトを軸に、山や里を花で彩り、ミツバチが安心して暮らせる環境づくりを進めること。
3. ミツバチ米「舞環 -mai meguru-」や巣箱オーナー制度、現地でのはちみつ搾り体験を通じて、「循環する農地と養蜂」の営みを、皆さんと分かち合うこと。
最後に|次の景色を、ぜひ一緒につくってください
前回のクラウドファンディングでは、皆さんの温かいご支援によって、被害を受けた養蜂場で、また春を迎えることができました。本当にありがとうございました。そして今回は、そこからさらに一歩先、ミツバチたちの暮らしを支える“環境づくり”へ進むための挑戦です。

荒れ地に花を植え、里山に季節の色を増やし、ミツバチが安心して暮らせる場所を育てていく。
すぐに大きく変わるわけではありません。けれど、花が咲き、ミツバチが戻り、季節の巡りが少しずつ整っていく——その変化を、皆さまと共有していきたいと思っています。

まずは、2025年のはちみつを受け取ってください。
それは、皆さまのご支援がこの里山につながった証です。
そしてもしよろしければ、「支援する人」ではなく、「次の景色を一緒に育てる仲間」として、この歩みをぜひ一緒に見届けてください。






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