
こんにちは!村田おにぎりです!
みなさん変わらずご支援いただきありがとうございます
ラフの方も少しずつ進んでいます。

なんとも愛らしい導入ですよね。
僕もやまみさんからこのラフ案が送られてきたときは、思わずニヤニヤしてしまいました。
さてさて、今作のタイトルとなる『ごちそう』
シンプルな食べ物であるおにぎりがごちそうになるんだということを伝えたくて、このタイトルにしました。
今回は、僕が思う『ごちそう』とはいったい何なのか。
過去の実体験を踏まえてお伝えしていきます。
大学生の頃の村田おにぎり
僕は大学生の頃から1人でふらっと出かけるのが好きでした。同じサークルの仲良い友達の中にも冒険好きの男子たちが多く、僕も彼らに感化されていつしか一人旅をよくするようになっていました。
そんななか、大学4回生だった僕は思いつきます。
「ヒッチハイクで日本を旅したい!」
当時は夏休み。学校に行く必要もなく、まるまる1ヶ月も時間があったので、思い切ってヒッチハイク旅をすることにしました。
住んでた場所は島根県だったので、北海道を目指して進むことに!
北海道を選んだ理由は「行ったことがないから」「おいしそうなものがいっぱいあるから」
目的は「おいしいごちそうをいっぱい食べること」でした。

北海道で美食三昧
たくさんの人の優しさに助けられ、無事に北海道まで到着した私。
念願だった初めての北海道。アルバイトで貯めたお金を散財するべく、これでもかというくらい北海道での食費に充てました。
これまで食べたことのなかったおいしいご飯たち。
ホタテ、イカの踊り食い、夕張メロン、旭川ラーメン、札幌みそラーメン、スープカレー、ジンギスカン、ウニ丼、イクラ丼、『ラッキーピエロ』の巨大バーガー。
北海道のすべてを食べ尽くす勢いで、毎日毎日おいしいものを食べ続けました。




北海道以外でも、ヒッチハイクの道中でたくさんのおいしいものを食べた僕は、大満足で島根県への帰路につきました。





帰り道に出会った老人夫婦
帰り道、秋田県での話です。
雨の中、拾ってくれる車を待っていると、1人の女性が停車してくれました。
「こんな雨の中ヒッチハイクしてたら風邪ひくよ!」「今日はうちのじいちゃんばあちゃんちに泊まっていきな」
その女性は、自分のご両親が住む一軒家に案内してくれました。
そのご家庭で僕は夕食もいただくことになりました。無口なお爺さんと、明るくて優しいおばあさん。
食卓に並んだのは、特段煌びやかではなく、インスタ映えもしない、ごく普通の家庭料理でした。無口で頑固なお爺さんが育てた野菜たちを、お婆さんが時間をかけて調理してくれたものです。

(人の手料理食べるの久しぶりだなぁ)なんて思いながらパクッと一口。
するとどうでしょう。
僕はこの料理を食べた瞬間、涙がこぼれそうになりました。
なぜだかわかりません、急に涙が込み上げてきたのです。
この時の感情はなんとも例え難い不思議な体験でした。
特別変わった料理ではありません。変わった味付けでもありません。
でもたしかに、北海道やヒッチハイク道中で食べたどんなものよりも美味しかったのです。
温かい手料理に心の奥から満たされていく感覚がありました。
そのとき僕は気づきました”どんなおいしいごはんも、人が時間をかけて作った手料理には叶わない”のだと。
こぼれそうになる涙を堪えながら「おいしいです」と伝えると、それまで無口で表情の固かったお爺さんが「そうか」とほころんだ笑顔を見せてくれました。
今でもその表情は忘れられませんし、いま思い出しても泣きそうになります。
それを機におじいさん、おばあさんとも次第に打ち解けて、夜遅くまでお互いのいろんな話をしました。
方言の訛りが強くて、ときどき何を言ってるのかわからない場面もありましたが、そんな時間も楽しみながら、ちゃぶ台を囲んで食事をしました。
一生忘れることのできない思い出です。いまでも感謝しています。
次の日朝ご飯まで用意してくれました
『ごちそう』とは立派な料理のことではない
絵本の話に戻ります。
この絵本は、主人公のネコが「おいしいごちそうが食べたい」というシーンから始まります。
そして、仲間たちとおにぎり作りを通して、おにぎりというシンプルな食べ物もみんなで作って食べることでご馳走になるんだと気づいていく物語です。
作っていてまさに、今回ご紹介した僕のストーリーに重なる部分があるなと感じました。
世の中にはたくさんのおいしいもので溢れています。
それは高級レストランのコース料理かもしれません。
A5ランクのステーキかもしれません。
予約の取れないお寿司屋さんかもしれません。
しかし、今日私たちが食べた何気ない手料理、家庭料理がすでに私たちにとっての『ごちそう』なのです。それは、世界中でここでしか食べられない、感じることのできない、『ごちそう』なのです。
過去の私がそう感じたように、子どもたちにも”温かいご飯”のぬくもりを感じてほしい。
それはこれから先も必ず心に残っていくものだから。
今回の絵本はそういう作品になるのです。
だからぜひ完成を楽しみに、応援していただけると嬉しいです。
支えてくれる皆さんいつもありがとうございます。




