
今日は、少しだけ昔の話を書きます。
実は2年前、福島イノベーションプログラム(通称FIP)の中で、僕はすでに
「地方創生×QOL 遊びを生業に」という事業構想を出していました。

今見ると、正直かなり広いです。
地方創生。QOL。遊びを生業に。自己実現。地域課題の解決。移住。教育。地域内循環。DAO。マルシェ。空き家。現地プログラム。
やりたいことを、とにかく全部詰め込んでいました(笑)

当時の自分は本気でした。
人が自分らしく生きられる社会をつくりたい。田舎でも、自分の好きなことや得意なことを仕事にできるようにしたい。都市部で疲れている人が、地方で新しい生き方を見つけられるようにしたい。地域の課題を、誰かの挑戦や仕事に変えていきたい。
その想いは、今とほとんど変わっていません。
でも、当時はまだ、それをどう形にすればいいのか分かっていませんでした。
FIPの中間発表では、ありがたい言葉もたくさんいただきました。
地域の課題解決につながる。
田村市の方針にも合っている。
形になれば、人が集まるプラットフォームになりそう。
未来に向けて必要な取り組みだと思う。
そう言っていただけた一方で、かなり厳しい指摘も受けました。
事業概要が抽象的すぎる。
普通のマルシェと何が違うのか分からない。
核となるコンテンツが見えない。
収益源が細い。
やりたいことが多すぎて、結局何を事業にするのか分からない。
今見ると、本当にその通りだと思います(今でも何をやりたいのか分からないと言われますが(笑)
当時の僕は、目指したい社会は見えていたけれど、そこにたどり着くための「最初の一歩」が見えていませんでした。
地域を変えたい。人が自分らしく生きられる社会をつくりたい。遊びや好きなことが生業になる流れをつくりたい。
そう思っているのに、具体的にはマルシェなのか、講座なのか、DAOなのか、空き家なのか、移住支援なのか、自分でもまだ掴みきれていませんでした。
でも、この2年間、その問いを考え続けてきました。
どうすれば、ただのイベントで終わらないのか。
どうすれば、思想だけで終わらず、日常の中に根づくのか。
どうすれば、人の「やってみたい」が、ちゃんと小さな仕事や挑戦につながっていくのか。
どうすれば、田村の中で続いていく形になるのか。
その問いを持ち続けた先に、ようやく見えてきたのが、YOHAKU食堂でした。
マルシェやイベントだけでは、どうしても一時的になってしまう。
オンライン講座だけでは、田村の日常には入り込めない。
いきなり大きな仕組みをつくろうとしても、地域の中に声が出る文化や、人と人がつながる土台がなければ続かない。
だから、まずは食堂なのだと思いました。
ごはんがある場所なら、人は自然に来ることができます。
食べに来る。誰かと話す。ほっとする。ふと本音がこぼれる。「実はこういうことをやってみたい」と言える。それを聞いた誰かが、「それ面白いね」と反応する。そこから小さな一歩が始まる。
2年前に僕が言っていた「遊びを生業にする」という言葉は、今、YOHAKU食堂という形に変わろうとしています。
遊びというのは、ただ楽しいことをするという意味ではありません。
自分の中にある好奇心や、好きなことや、得意なことや、ふとした違和感を、ちゃんと外に出せること。
それが誰かとつながり、少しずつ仕事や活動や生業になっていくこと。
その入口を、田村の日常の中につくりたい。
それがYOHAKU食堂です。
2年前の構想は、正直かなり未完成でした。
でも、根っこにあった願いは変わっていません。
変わったのは、やりたいことを全部広げるのではなく、まずは一つの場所に絞ったことです。
田村で、食堂という日常の場をつくる。そこで人が集まり、声が出て、小さな挑戦が生まれる。その動きを、地域の中の人や場所や仕事につなげていく。
YOHAKU食堂は、2年前にうまく言葉にできなかった構想の、最初の実装です。
あの時は抽象的すぎた。やりたいことも多すぎた。事業としてもまだ弱かった。
でも、だからこそ、ここまで問い直してきました。
そして今、ようやく言えます。
僕がやりたかったのは、ただのマルシェでも、ただの講座でも、ただのコミュニティでもありません。
人の中にある「やってみたい」が、田村の日常の中でこぼれ、受け止められ、小さな挑戦や生業に変わっていく流れをつくることです。
その最初の場所として、YOHAKU食堂を立ち上げます。
2年前の未完成な構想を、ここから福島県田村市で、ちゃんと現場の形にしていきます。



