卵の向こう側にいる鶏たちのこと ー 畜産動物を幸せにするための絵本を出版したい!

「畜産動物を大切に扱うこと」(アニマルウェルフェア)を伝える絵本の出版費用獲得に向けて実施します!この絵本を通じて、未来を担う子供たちに「どうしたら動物たちをもっと幸せにできるのか」を考えてもらい、多くの畜産動物が苦痛の中で一生を終えている現状を変えたいと思っています。

現在の支援総額

106,000

14%

目標金額は750,000円

支援者数

9

募集終了まで残り

34

卵の向こう側にいる鶏たちのこと ー 畜産動物を幸せにするための絵本を出版したい!

現在の支援総額

106,000

14%達成

あと 34

目標金額750,000

支援者数9

「畜産動物を大切に扱うこと」(アニマルウェルフェア)を伝える絵本の出版費用獲得に向けて実施します!この絵本を通じて、未来を担う子供たちに「どうしたら動物たちをもっと幸せにできるのか」を考えてもらい、多くの畜産動物が苦痛の中で一生を終えている現状を変えたいと思っています。

(サムネ画像は筆者がアメリカにて撮影)

こんにちは。たけえりです。


私は現在、畜産動物の待遇改善を目指し、絵本を制作しています。
※理由については活動報告内に掲載の【畜産動物を救うため、なぜ「絵本」なのか】をご覧ください。


そもそもなぜ、アニマルウェルフェアの改善に取り組む必要があるのか? と考えている方も多いと思います。
個人の意見も入りますが、やはり一番は畜産動物のためです。

動物も人間と同じように苦痛や恐怖を感じることが分かっています。痛い、苦しい思いをさせるのは「かわいそう」だからです。
私たちに命や食を与えてくれる動物だからこそ、せめて苦痛なく健康・快適な一生を過ごせるよう配慮すべきだと思います。
卵や肉を食べていても、「動物に苦痛を与えて生産されたものは消費したくない」と考える人は多いのではないでしょうか。

どんなに酷い扱いをしても、最後に「いただきます」と感謝して食べればOK…というのは「食への敬意」ではないと私は考えています。


アニマルウェルフェアについて説明をすると、大半の人は「畜産動物をもっと大切にすべきだよね!」と賛同してくれます。
一方で、「人間含め動物は、他の命をいただいて生きるもの」「アニマルウェルフェアに配慮して育てても、結局最後には屠畜するから意味ない」という意見があるのも事実です。
「畜産動物なんてどうでもいい」と思っている人も一定数いるということです。


動物のための活動はよく「利他的な活動」と言われます。
動物の飼養環境の改善を求める運動や保護活動・里親探しなどは
直接的な見返りが少なく、動物のために行われる行動なので、利他的と評価されやすいのです。


自分のことにしか関心がない人や
目先の利益・見返りを強く求める人には特に共感されにくいかもしれません。

ですが、アニマルウェルフェアに取り組むことは
畜産動物だけでなく、私たち人間にも実はさまざまなメリットをもたらします。

畜産動物の苦痛軽減以外の視点から、アニマルウェルフェア改善の必要性を考えてみます。


◆食品(畜産物)の安全性向上

AIで作成


アニマルウェルフェアに配慮されていない飼育環境(過密飼育や不衛生な環境での飼育など)では、動物がストレスを感じ免疫力が低下するため、病気にかかりやすくなります。
そして過密飼育であれば病気が広がりやすくもなります。
その結果、抗生物質の使用量が増えることになります。

過剰な抗生物質の使用は、世界的に問題となっている「薬剤耐性(AMR)」の原因の一つとされています。
抗生物質は、家畜の病気予防のほか、成長促進のために使用されてきました。

しかし、乱用することで抗生物質への耐性を有する細菌が発生し、食肉を通じて人体に取り込まれ、いざという時に感染症の治療が難しくなり、病気の蔓延や重篤な症状、死亡のリスクが高まります。

このまま何も対策がとられないと、2050年には世界全体でAMR関連の死亡者数は毎年1,000万人に上り、がんによる死亡者数を上回ると予測されています。
世界保健機関(WHO)は家畜の成長促進や疾病予防のために、日常的に抗生物質(抗菌薬)を投与するのをやめるよう、農家や食品業界に勧告しています。


実際、厚労省の調査で、
国産・輸入の鶏肉の半数から抗生物質が効かない「薬剤耐性菌」が検出され
国産品の方が輸入品よりも、耐性菌の検出割合が高かったことが判明しました。
共同通信が報じています。

薬効かない菌、鶏肉の半数から検出 厚労省研究班
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28845500R30C18A3CR0000/

アニマルウェルフェアを改善することで、抗生物質の必要性が減り
結果的に食品の安全性が確保されるのです。


◆持続可能な食料生産の実現

AIで作成



アニマルウェルフェアに配慮された飼育環境で育てられた動物は、病気による損失リスクが低くなります。
その結果、より安全で安定した食料生産・供給につながります。

また、アニマルウェルフェアの水準が低い工場型畜産では、狭い場所で大量の動物を飼養します。
多くの動物を育てるためには、当然大量の飼料(穀物)が必要であり
肉1kgを生産するために必要な穀物量は、とうもろこし換算で牛肉約11kg、豚肉約6kg、鶏肉約4kgにもなります。


しかし、その飼料を生産する過程では大量の水が使われ、森林伐採が進むなど環境への負担も生じています。
メキシコ湾に広がる「デッドゾーン」のように、農薬や化学肥料の流出による水質汚染も深刻な問題となっています。

アニマルウェルフェアに取り組もうとすれば、飼養する動物の数は減るかもしれません。
しかしその分、地球の限りある資源を守り、自然環境が回復(再生)可能な範囲で飼料生産を行えるようになります。
結果として、より持続可能な食料生産が実現するのです。


◆畜産物の生産性向上と価格高騰の回避


AIで作成



「アニマルウェルフェアに取り組むと、飼養できる動物の数が減り、卵や肉の価格が高騰してしまう」とよく言われます。
しかし実際には、畜産動物が過酷な環境で飼育されることが、生産量の低下や価格高騰につながるケースも少なくありません。


例えば日本では昨年の夏、猛暑の影響でにわとりが夏バテし、産卵率が低下しました。
また、殻が薄い卵や小さい卵、色の薄い卵など、品質の低下も多く報告されました。

さらに、過密飼育は感染症のリスクも高めます。
採卵鶏の鳥インフルエンザは、窓のない「ウインドウレス鶏舎」で多く発生しています。
過密飼育やビタミンD不足による免疫低下、換気不足などにより感染症が広がりやすくなるためです。
その結果、大量の殺処分が行われ、卵の価格高騰につながっています。


豚肉についても昨年の夏、前年の猛暑の影響で豚の繁殖がうまくいかずに生産量が減少し、国産豚肉の卸売価格が過去最高水準になったことが報じられました。

このように、暑さ対策の不足や過密飼育など、アニマルウェルフェアへの配慮が十分でないことが、生産量の低下や価格高騰を招いています。
動物が快適に過ごせる環境を整えること、すなわちアニマルウェルフェアに取り組むことは、結果として畜産物の安定供給や価格高騰の回避につながるのです。


実際に、私が記者時代に取材した酪農家は、水槽や飼槽をこまめに掃除したところ、牛が水や餌をよく摂るようになり、乳量が増えたと話していました。
初期投資は必要ですが、飼育環境を改善することで牛がより健康に過ごせるようになり、生産性も向上したといいます。

さらに、その酪農家は「若い世代はアニマルウェルフェアへの関心が高く、働き手の確保にもつながる」と話していました。
アニマルウェルフェアに配慮した畜産には、ブランド価値の向上や人材確保、そして畜産経営の持続可能性を高めるといったメリットもあるのです。


◆国際市場での競争力強化

世界動物保護協会のAnimal Protection Index


アニマルウェルフェアは、国際市場においても重要な要素になりつつあります。
特に欧州では、アニマルウェルフェアへの配慮が消費者の購買行動に大きく影響すると言われています。


例えば、欧州連合(EU)ではケージ飼育の制限や、屠畜前の気絶処理の義務化など、アニマルウェルフェアに関するさまざまな規制が整備されています。
今後、輸入される食品にも同様の基準を求める動きが強まる可能性があります。

また、スイスでは、国内で販売される一部の畜産物に対して、動物が苦痛を伴う処置を受けたかどうかを表示することが義務付けられました。
この表示義務は輸入製品にも適用され、今後他国でも同様の取り組みが広がる可能性があります。
こうした流れの中で、アニマルウェルフェアへの対応が十分でない畜産物は、消費者から選ばれにくくなることも考えられます。


世界動物保護協会は、日本の畜産動物のアニマルウェルフェアを最低ランクの「G」と評価しており、機関投資家向けの畜産動物のアニマルウェルフェアの評価では、日本の食品企業は最低ランクに格付けされ続けています。
日本の畜産業や食品関連企業が国際市場で競争力を維持していくためにも、アニマルウェルフェアへの対応を進めることが急務になっています。


◆新規顧客の獲得

 

AIで作成


近年、世界的に消費者の倫理的消費(エシカル消費)への関心が高まっています。動物の扱い方を重視して商品を選ぶ人も増えています。

欧米では、ケージフリー卵やアニマルウェルフェア関連の認証商品を選ぶ消費者が増え、多くの企業が調達方針を変更しています。
日本でもアニマルウェルフェアへの関心がじわりと高まっています。
動物に配慮した畜産物を生産したり、それを自社の商品に使用したりすることで
国内外の意識の高い消費者に買ってもらえる可能性が高まります。

日本総研はアニマルウェルフェアの付加価値は5,735億円にもなると試算しています。アニマルウェルフェアに取り組むことで、自社の競争力やブランド力を高めることができます。


◆投資を呼び込む

FAIRRのウェブサイト



アニマルウェルフェアはESG投資の観点からも注目されています。
ESG投資は、企業にお金を貸したり出資したりする場合
その企業の業績だけでなく、気候変動などの社会的課題への取り組みも評価して決定する考え方です。

投資家は世界の食品大手のアニマルウェルフェアへの取り組みを評価・順位付けするBusiness Benchmark on Farm Animal Welfare(BBFAW)というベンチマークをESG投資の判断材料の一つにしています。
また、畜産・水産関連の投資家ネットワークFAIRRの運用資産額(AUM)は年々拡大し、現時点で90兆ドルにものぼっています。


すなわち、一流のグローバル企業として発展し、投資を獲得するためには、アニマルウェルフェアの改善に積極的に取り組む必要があるのです。


◆SDGs達成にも貢献する

AIで作成


2022年3月、国連環境総会で「アニマルウェルフェア・環境・持続可能な開発の繋がり」決議が採択され
生物多様性の喪失や気候変動の緩和、人獣共通感染症のリスク低減、持続可能な食料システムへの移行などを目的に、アニマルウェルフェアの要件を満たすことが加盟国に求められました。

アニマルウェルフェアの改善は、持続可能な食料生産や環境保全につながり、SDGsの「つくる責任 つかう責任」「陸の豊かさも守ろう」などの目標達成にも貢献します。
つまり、SDGsを重視するのであれば、アニマルウェルフェアへの取り組みは欠かせないといえるでしょう。


いかがでしたか?

私たちが日々口にする卵や肉、乳製品の背景には、畜産動物やそれを支える自然環境があります。

アニマルウェルフェアについて考えることは、より持続可能で責任ある食の未来を考えることでもあり
アニマルウェルフェアの改善は、他人事ではなく自分事として取り組んだ方が良い課題なのです。

シェアしてプロジェクトをもっと応援!

新しいアイデアや挑戦を、アプリで見つけるcampfireにアプリが登場しました!
App Storeからダウンロード Google Playで手に入れよう
スマートフォンでQRコードを読み取って、アプリをダウンロード!