「何が正しいか」はたくさん語られていても、自分の身体や暮らしに照らして、どう食事を選べばいいのかを考えるのは、意外と難しいものです。
私たちは、体調や気分、忙しさ、家計、生活リズムなど、さまざまな条件の中で毎日の食事を選んでいます。だからこそ、ひとつの正解をそのまま守るだけでは、日々の食はうまく回らないことがあります。
「考える食堂展」では、栄養学を“守るべきルール”として押しつけるのではなく、自分にとっての「ちょうどいい」を考えるための視点を、見て・考えて・体験できる形でひらいてみたいと思っています。

はじめまして。高橋佳代子です。
私はこれまで、栄養学の知識を土台にしながら、一人ひとりが自分の身体や暮らしに照らして、食を主体的に選べるようになるにはどうしたらよいかを考えてきました。
今回の「考える食堂展」は、大学院で続けてきた研究を、論文の中だけで終わらせず、実際に人が見て、考えて、持ち帰れる形として社会にひらく試みです。
これまでの活動・経歴
女子栄養短期大学で学んだ後、通信教育の会社で栄養士として働きながら、栄養と食のプログラムづくりに携わってきました。
その後、楽天株式会社では社員食堂のディレクターとして、働く大人の食の課題に向き合ってきました。
2015年からは食育ワークショップ「おとな食堂」をスタートし、食を“正しさ”だけでなく、自分の暮らしや身体との関係の中で考える実践を続けてきました。
2018年にはTEDxFukuokaに登壇、2020年には映画『もったいないキッチン』に出演。2026年3月、デジタルハリウッド大学大学院 修士課程を修了しました。
食の正解をひとつ増やすのではなく、それぞれの人が自分なりに考えるための視点を持てる場をつくりたい。そんな思いで、この展示を準備しています。
このプロジェクトで実現したいこと
このプロジェクトで実現したいのは、
栄養学の知識を「知って終わり」にするのではなく、日々の食事に使える形で体験し、持ち帰れる場をつくることです。
私たちの食事は、体調、気分、好み、予算、時間、生活リズムなど、さまざまな条件の上に成り立っています。だからこそ、「これが正解」とひとつの答えを押しつけるだけでは、日々の食はうまく回りません。必要なのは、誰かの正解をそのまま守ることではなく、
自分の身体や暮らしに照らして「今日はどう選ぶか」を考えるための視点です。
「考える食堂展」では、栄養学を“正しさ”として押しつけるのではなく、自分にとってのちょうどよさを考える手がかりとして体験できるように設計します。
展示を通して目指しているのは、
・食を「正解探し」だけで見ないこと
・栄養学を、生活の中で使える形で捉え直すこと
・完璧でなくても、自分なりに選ぶ足場を持つこと
です。
大学院では、このテーマについて研究を続けてきました。そして2026年3月には、学内でプロトタイプ展示を行い、来場者の反応をもとに改善を重ねてきました。
今回のクラウドファンディングでは、その内容をさらに磨き、2026年5月に東上野・ROUTE GALLERYで本展示として公開するための準備を進めています。
このプロジェクトは、ひとつの展示を実現するためだけのものではありません。食を「正しいかどうか」だけで判断するのではなく、一人ひとりが自分の身体や暮らしに照らして考えられるようになるための、入口をひらく試みでもあります。

なぜこの展示をひらくのか
「食」は毎日のことなのに、どうしてこんなに判断が難しいのだろう。この問いが、私の活動の出発点にあります。
世の中には、健康や栄養に関する情報がたくさんあります。
けれど、情報が多いほど、「何を信じればいいのかわからない」「自分には何が合っているのかわからない」という迷いも大きくなっていきます。さらに、カロリーや糖質、PFCバランスなど、数字で語りやすい情報だけが先に広がって、食事がいつのまにか「正解探し」になってしまうことも少なくありません。
でも本来、食事はもっと生活に近いものだと思っています。忙しい日もあれば、体調がいまひとつの日もあり、家計や時間や気分によって選び方が変わるのも自然なことです。
私は、国が示す信頼できる基準を土台にしながらも、そこから先は、一人ひとりが自分の身体や暮らしに合わせて考えられるような、学びや体験の場が必要だと感じてきました。
これまでワークショップや食堂づくりに関わる中でも、「正しい知識」だけでは人は動けないこと、けれど自分に引き寄せて考えられる形になると、食との向き合い方が少しずつ変わっていくことを見てきました。
今回の「考える食堂展」は、そうした問いや実践の積み重ねを、論文の中だけで終わらせず、実際に人が見て、考えて、体験できる場としてひらいてみたい、という思いから始まりました。この展示は、研究発表の場というよりも、来場した方が自分の食を少し考えやすくして帰れる場を目指しています。
現在の準備状況

「考える食堂展」は、2026年5月の開催に向けて準備を進めています。
大学院での研究をもとに、2026年3月には学内でプロトタイプ展示を行い、来場者の反応を見ながら内容を見直してきました。今回の本展示では、その経験をふまえて、より伝わりやすく、より体験として届く形に整えていきたいと考えています。
現在は、展示パネルの構成や原稿づくり、空間の見せ方の検討、印刷物の準備、告知や広報のための制作を進めています。
また、DMの設置も少しずつ始まっており、ゆる学徒カフェ、HIRAKU 01 IKEBUKURO SOCIAL Design LIBRARY、ROUTE BOOKS 、デジタルハリウッド大学 などにご協力いただいています。こうして少しずつ、展示が社会の中にひらき始めていることをありがたく感じています。
今回の展示では、内容だけでなく、来場してくださった方にとって体験として気持ちよく届くことも大切にしたいと思っています。そのため、空間や見せ方についても、専門性を持つ方々にご相談しながら準備を進めています。
本番までの限られた時間の中で、来てくださった方にとって意味のある展示になるよう、ひとつずつ形にしているところです。
ご支援の使い道

今回の展示では、ただ情報を並べるのではなく、来場した方が「見て終わり」ではなく、自分の食について少し考えたくなるような体験になることを大切にしています。
そのために、内容そのものだけでなく、空間の見せ方や展示の伝わり方についても、専門性を持つ方々に入っていただきながら準備を進めています。
大学院で続けてきた研究の内容を、論文のままではなく、実際に人に届く形、体験できる形に翻訳するためには、展示設計、デザイン、印刷、会場づくりなどに、どうしても一定の費用が必要になります。
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援は、会場費、展示制作費、パネルや配布物の印刷費、デザイン費、展示ディレクション費、広報費などに充てさせていただきます。
私は今回、できるだけ多くの方に開かれた場にしたいと考え、展示は無料でご覧いただける形で準備しています。だからこそ、届け方や体験の質の部分にきちんとお金をかけ、来てくださった方にとって意味のある場にしたいと思っています。
この展示は、研究内容を紹介するだけの場ではなく、食を「正しさ」だけでなく、自分の身体や暮らしに照らして考えるための入口をひらく場にしたいと思っています。その実現のために、ご支援をお願いしています。
リターンについて
今回のリターンは、この展示を応援してくださる方との接点が、支援だけで終わらないものになるように考えました。
展示を気軽に応援していただけるものから、実際に会場で体験していただけるもの、そして法人・団体の方向けに、講座やワークショップとしてこのテーマを日常や仕事の場にひらいていけるものまでご用意しています。
ご支援いただくこと自体が展示実現の大きな力になりますが、それと同時に、それぞれの形でこのテーマと出会っていただけたら嬉しいと思っています。
展示を見に来てくださる方、活動を遠くから応援してくださる方、職場やコミュニティの中で食について考える機会をつくりたい方。それぞれに合った形で関わっていただけるように、リターンを設計しました。
今回のプロジェクトは、ひとつの展示を実現することだけでなく、「食を自分で考えるための視点」を、さまざまな形で社会にひらいていくための試みでもあります。ご自身に合う形で応援いただけたら、とても嬉しいです。
各リターンの詳細は、ページ右側をご覧ください。
これまでとこれから(目安)
3月4日〜7日 学内にてプロトタイプ展示を実施
5月15日〜19日 ROUTE GALLERY@東上野 にて本展示
6月〜10月 会期後ワークショップ実施(オンライン・対面)
秋~ データ整理・発信・企業研修等への展開準備
最後に
食の情報が多すぎる時代に、「正しい食」をひとつ増やすことよりも、自分の身体や暮らしに照らして選べる人を増やしたい。それが、私がこの展示で目指していることです。
完璧な食事を毎日続けることは難しくても、自分なりの視点を持つことで、明日からの食事は少し考えやすくなります。
「考える食堂展」は、栄養学を遠い知識ではなく、日々の暮らしの中で使えるものとして手渡すための試みです。
大学院で続けてきた研究を、論文の中だけに閉じず、実際に人が見て、考えて、持ち帰れる場として社会にひらく。その一歩を、ぜひ応援していただけたら嬉しいです。
ご支援はもちろん、ページのシェアや展示のご紹介も、大きな力になります。どうぞよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
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【オープニングパーティのお食事について|ひぐれひぐらしさん】
2026/04/16 18:30展示「考える食堂展」のオープニングパーティでは、「ひぐれひぐらし」さんにお食事をお願いする予定です。オープニングパーティは、人数を限ってご参加いただく特別なリターンとしてご用意しています。少しハードルのある内容かもしれませんが、そのぶん、展示のはじまりを食とともに味わっていただける時間にしたいと思っています。ひぐれひぐらしさんは、自家製野菜を使ったお料理を手がけていらっしゃる方です。今回、京都芸術大学 食文化デザインコースの中山晴奈さんにご紹介いただきました。中山さんには、これまでも食をめぐる実践や学びの場で励ましていただいてきました。今回こうしてご縁をつないでいただけたことを、とてもありがたく感じています。オープニングパーティには、中山さんにもお越しいただく予定です。「考える食堂展」は、栄養学を土台にしながら、“正しい食”を押しつけるのではなく、一人ひとりが自分の身体や暮らしに照らして食を考えるための展示です。そのはじまりの時間に、畑や日々の営みとつながるお料理をご一緒いただけることは、この展示のあり方ともどこか響き合っているように思います。展示は、空間だけでなく、誰と、どんな食を囲むかによっても立ち上がるものだと感じています。オープニングパーティが、そのことを感じられる場になったらうれしいです。もちろん、展示をご覧いただくことや、プロジェクトを見守っていただくことも大きな力です。クラウドファンディングでは、こうした展示の場づくりも含めて、実現に向けた準備を進めています。ご関心のある方は、ぜひプロジェクトページもご覧いただけたらうれしいです。ひぐれひぐらしさんについてhttps://chiho55.wixsite.com/higurashi今後も、展示に向けた準備や、関わってくださる方々のことを少しずつご紹介していきます。※写真はイメージです。 もっと見る
DMの設置が始まりました
2026/04/10 12:00ゆる学徒カフェ、HIRAKU 01 SOCIAL Design Library、ROUTE BOOKS、デジタルハリウッド大学などにご協力いただいています。少しずつ展示が社会の中に出ていく感覚があり、とてもありがたく思っています。置いてくださったみなさま、本当にありがとうございます。こうした一つひとつの積み重ねが、展示を実現する力になっています。引き続き準備を進めてまいりますので、見守っていただけたら嬉しいです。 もっと見る
大学での食育講義と、新しい食の実践が動き始めています
2026/04/05 10:00いつも応援ありがとうございます。今回は、「考える食堂展」につながる実践のひとつとして、大学で始まった新しい取り組みをご報告します。4月2日、デジタルハリウッド大学の新入生オリエンテーションで、食育についての特別講義を担当しました。テーマは、「食べることを、自分で選ぶ」です。大学に入ると、食は「与えられるもの」から「自分で選ぶもの」へと変わっていきます。一人暮らしを始める人もいれば、家から通っていても、学食やコンビニ、外食など、自分で食を選ぶ場面は確実に増えていきます。だからこそ、何をどう食べるかを、自分の身体や暮らしに照らして考えられることが大切になります。講義では、食事をひとまとまりのものとして受け取るのではなく、食材の役割や量に目を向けること、そして栄養学を「正解を押しつけるルール」ではなく、自分で考えるための“ものさし”として使うことをお話ししました。好き嫌いを矯正するのではなく、自分の感覚を大切にしながら、食べることを考えていく。そのことを、新入生のみなさんに伝えたいと思いました。今回の取り組みで重要なのは、単に食について学ぶ機会をつくることではありません。新しい藤井学長のもとで、学生が自分の健康を自分で考えられるように、そのための環境を大学として整えていこうとしていることです。好き嫌いは大切にしてほしい。けれどその一方で、まずは試してみてほしい。そうしたメッセージが、講義だけでなく、実際の食の場にもつながろうとしています。その実践の場が、大学のカフェテリアです。すでにカフェテリアでは野菜料理の提供が始まっており、4月14日からは新しいワンプレートメニューの提供も始まる予定です。大学としても、こうしたかたちで食育と日々の食環境を結びつけていくのは初めての試みです。特に大きいのは、サラダではなく、調理された野菜が定常的に学食で提供されるようになることです。野菜が大切だとわかっていても、毎日の食事のなかで継続してとるのは簡単ではありません。だからこそ、個人の努力だけに委ねるのではなく、大学という場の側で、選びやすい形を用意していくことに意味があると考えています。知識として「身体にいい」と理解するだけでなく、実際に食べてみて、自分にとってどうかを感じてみること。おいしいのか、食べやすいのか、続けられそうなのか。そうしたことを自分で観察しながら考えられる環境をつくろうとしている点で、この取り組みはかなり画期的だと感じています。私自身も、このカフェテリアの企画に参画しており、講義と日々の食環境づくりの両面からこの試みに関わっています。完成したものを一方的に渡すのではなく、実際に食べてみた感想や反応を受け取りながら、一緒に育てていくプロジェクトでもあります。私は、こうした考え方そのものが「デザイン」だと捉えています。見た目を整えることだけではなく、限られた胃袋、時間、予算、環境のなかで、何をどう満たすかを考えること。さらに、そのための見取り図を持ち、選びやすい環境を整えることもまたデザインです。食べることを、感覚だけでも正しさだけでもなく、自分で考え、選べるようにする。そのための条件を設計していくことが、今回の取り組みの根底にあります。こうした大学での実践は、今まさにすすめている「考える食堂展」にもつながっています。食べることを、正しさだけで語るのではなく、自分の身体や暮らしに照らして考え、選べるようにすること。そのための参照枠を、研究だけでなく展示として社会にひらいていきたいと考えています。大学の中での実践と、「考える食堂展」として社会にひらく試みは、私の中では地続きのものです。今回の講義とカフェテリアでの新しい取り組みもまた、その大事な一歩だと感じています。ご支援いただいているみなさまのおかげで、研究を展示としてひらくだけでなく、実際の場で試みを重ねながら進めることができています。引き続き、展示準備の進捗や関連する取り組みについて、活動報告でも少しずつお伝えしていきます。いつも本当にありがとうございます。 もっと見る




わあ、本当に素晴らしいプロジェクトですね!正直なところ、そのアイデアにはとても惹かれましたし、大きな可能性を感じています。ぜひ、もう少し詳しくお話を伺えたら嬉しいです。 また、集まった資金は実現に向けた重要なステップに使われるとのことですが、このプロジェクトが実現した場合、人々の生活にどのような変化をもたらすとお考えでしょうか。 ぜひ詳しくお話しできる機会を楽しみにしています!プロフィールに記載しているメールアドレス、またはダイレクトメッセージでご連絡いただけますと幸いです。もし追加のサポートが必要でしたら、資金面でお力になれる可能性についても前向きに検討させていただきます。