本日10月31日、66歳の誕生日を迎えました。この節目に、「考える食堂展」を応援してくださった皆さまへ、改めてお礼と近況のご報告をさせていただきます。今年の1月は修士論文を書き上げることに必死で、その後に何が起きるのか、まったく想像していませんでした。今では1月が遠い昔のように感じます。5月に開催した「考える食堂展」は、クラウドファンディングで支援してくださった皆さま、そして多くの方々の協力によって実現することができました。展示を通じて生まれたさまざまな出会いや対話は、私にとって「大人の食育活動」をこれからも続けていこうと、背中を押してくれるものでした。展示以外にも、この一年はさまざまな展開がありました。2月から大学食堂の改善に取り組み、4月からは食堂で野菜料理が提供されるようになりました。大学で食育の授業を担当する機会もいただきました。6月には日本デザイン学会で研究発表を行いました。9月には転倒して足をけがし、杖での生活を経験することにもなりました。障害のある自分と社会との関係を、当事者の位置から観察する日々にもなっています。10月には総合地球環境学研究所(地球研)のCare Capacity研究班に、共同研究者として正式に参加することになりました。食とケアの適切な距離感や、ケアそのもののあるべき姿について考えています。そして12月には、科学技術社会論(STS)学会で口頭発表を予定しています。テーマは「食を言葉にすることの困難」。食事をメニューや食材、栄養素という異なる視点から捉え、栄養学の専門知を生活者自身の判断にどう役立てられるかを検討します。この発表では、「考える食堂展」で来場者の皆さまからいただいた記録も分析の対象としています。展示での体験や対話が、次の研究につながっています。現在は、博士課程への進学を目指して研究計画の作成に取り組みつつ、いくつかの研究助成にも挑戦しています。まだ成果が出ていないものもあり、決して順風満帆ではありません。一方で、研究という眼差しを得たことで、これまで経験してきたことの意味そのものが変わり始めているのを、とても興味深く感じています。これからは、食の体験と栄養学を媒介に、人の身体と心と世界をつなぐ仕組みを社会に実装していきたいと考えています。ひとつひとつの課題に向き合いながら、油断せず、着実に進めていきたいと思っています。改めて、「考える食堂展」にご支援をいただいた皆さま、そして活動に関心を寄せてくださった皆さま、本当にありがとうございました。これからも活動を続けていきます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします!※写真は、最近読んでいる『ハラスメント最終報告』と、読みながら描いているグラフィックリーディングのノート。食や栄養に限らず、人と社会の関係についても考える日々です。




