
No Kingsデモは史上最大規模に?
2026年3月28日(現地時間)、アメリカ全土で「No Kings(王様はいらない)」と題した一斉の抗議行動が計画されています。
第3回目となる今回のNo Kings抗議行動では、全米50州で3,000か所以上でデモやイベントが開催され、アメリカの歴史上最大の抗議行動へと発展するとも言われています。
これまでもNo Kingsデモは開催されてきましたが、今回のデモはより広い層の人々が参加する見込みだということです。イラン戦争による原油価格高騰が、すでに問題となっていた物価高騰と生活の質の低下に拍車をかけているからです。
過去のNo Kingsデモの様子(No Kings protest at Washington Street in Chicago)
ミネアポリスでは上院議員のバーニー・サンダース、俳優のジェーン・フォンダ、ミュージシャンのブルース・スプリングスティーンがデモに参加し、全米でも最大規模となる模様です。
また、アラスカの北極圏内の都市でもデモは計画されており、文字通り全米規模の抗議行動になります。
物価高騰と生活の質の低下への怒り
もともとトランプは生活費の引き下げを選挙で訴えていました。第二次トランプ政権は、物価高騰と生活の質の低下による怒りを汲み取って誕生したところが大きかったのです。
しかし、すでに日本でも報道がなされているように、ひと度トランプが政権に返り咲くと社会と混乱は増すばかりでした。
まず手始めに、相次ぐ連邦予算の削減と政府機関の人員削減により、政府機能が大幅に低下し、社会は混乱に陥りました。たとえば社会保障庁職員の削減により、高齢者・障害者向けの福祉サービスの劣化が目立つようになった。
また、退役軍人省の人員削減により、退役軍人の医療へのアクセスが大幅に制限されました。
さらに、今年に入ると議会での予算不成立を背景に部分的な政府閉鎖が起きています。空港での保安業務にあたる運輸保安庁(TSA)職員は現在無給で働いている状況です。
そして極めつけとなったのが、今回のイランへの軍事攻撃とその結果としての原油価格の高騰とさらなる経済の混乱です。
ニューヨーク市で見えてきた希望
一方で、危機のなかでも希望が徐々に広がりつつあります。ことし1月には「民主社会主義」を掲げ、社会保障やインフラの拡充をめざすゾーラン・マムダニがニューヨーク市長に就任しました。彼の「アフォーダビリティ(手頃に暮らせる)」を中心に据えた政策が強い支持を受けました。
これまでニューヨーク市では"超"富裕層を優遇する政策のもとで、不動産投機やジェントリフィケーション(再開発)が進む一方で、基本的な社会のインフラの管理が放棄されてきました。これによって治安の悪化は続き、生活の質の低下が進み、普通の人々にとっては住みづらい街となってしまいました。
しかしこうした状況を変えるために、若者や労働組合、住民組織などが一丸となって選挙キャンペーンを進めました。最終的には10万人以上のボランティアが一軒一軒ドアをノックして他の市民を説得してまわったのです。
マムダニは市長に就任1日目で、悪質な大家から住民を保護するための部局を(再)設置しました。また、長らく放置されてきた都市インフラの修繕が始まっています。
演説をするゾーラン・マムダニ(Bingjiefu He, CC BY-SA 4.0)
アメリカでは経済が混乱に陥り、社会が壊れる一方で、「下から」の試みによって新たな社会を創る機運が高まっています。
「変わるアメリカ」を現地取材します!
今回のNYC取材プロジェクトでは、マムダニ市長の当選を支えた若者の運動や、その後にさらに盛り上がる社会運動を現地で直接取材します。日本も同様に経済が混乱し、社会が壊れつつあるなか、「社会は変えられる」というイメージを持ち帰りたいと思います。
現在、支援額が50万円を超えました。しかし昨今の円安と世界的な物価高騰によって、多くの方からのご支援が必要な状況です。また、XやFacebookでの拡散も大変助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。




