短編映画『スカンブル』の主題歌は、僕の同級生、yutoに制作を依頼しました。伝えたのは、まだ作品の輪郭が少し見えるくらいの、物語のイメージだけ。かなりざっくりとした発注だったと思います。それでもyutoは、そのイメージを丁寧に受け取り、ひとつの楽曲として形にしてくれました。その曲が届いたとき、今作が初めて息をし始めた。そんな感覚がありました。今回、その制作に込めた想いをyutoに聞きました。その想いを、少しだけ共有させてください。歌詞を書くときには、過去に自分で撮影した夕方の写真を眺めながら、作品全体のイメージを膨らませていったそうです。そこに、僕から伝えたリクエストを重ねながら、頭の中で物語を描き、登場人物たちを演じるようにして、それぞれが抱える感情や心理を、歌詞へ落とし込んでいったとのこと。そして、楽曲の核になっているフレーズは、yuto自身が、10年以上前にギターで爪弾いていた、お気に入りのワンフレーズが、原点になっているとのこと。過去の自分が生み出した音に、もう一度命を吹き込む。それを自分の中だけに閉じ込めず、誰かに届く作品として形にする。そんな感情の動きも、この曲の中に込められているそうです。また、楽曲構成にも強いこだわりが。一般的な楽曲のようにサビを繰り返す構成ではなく、約4分間を通して、最後まで新しい展開が続いていくように制作されています。一瞬ごとに表情を変えながら、ひとつの物語として進んでいく。それはまるで、映画そのもののような構成です。ちなみに、タイトルである「スカンブル(Scumble)」は、絵画技法のひとつ。色を重ね、ぼかしながら、新しい深みを生み出していく表現です。yutoはこの言葉に、過去と現在のさまざまな経験を重ねながら、自分だけの新しい未来を描いていく。そんなイメージを重ねたと話してくれました。映画とともに、この一曲にも込められた想いを、ぜひ感じていただけたら嬉しいです。▶楽曲はこちらからhttps://youtu.be/RUw_LZDw6c8▶yuto「X(@NattouNo)」https://x.com/NattouNo?s=20




