自己紹介:古民家再生を通したまちづくりを目指して
はじめまして、株式会社junos(ユノス)の井上有加と申します。私たちは高知県東部に位置する奈半利町(なはりちょう)で、古い建物を活用したまちづくりに取り組んでいます。
ご縁あって譲り受けた築80年以上の旅館の建物を再生し、2025年3月からゲストハウスとして運営しています。これまで素通りされていた地域に宿ができたことで、今は世界中からのゲストに滞在いただけるようになり、街を歩き飲食店を利用する人が増えて、少しずつ活気が出てきました。
私達が運営する古民家ゲストハウスjunos(ユノス)
私達が目指しているのは、「泊まれる文化拠点」。地域の方も楽しめる文化的イベントや企画展も数多く開催してきました。
宿で繰り広げられるイベントの数々
そんなゲストハウスから徒歩数分のご近所にある、江戸時代から残る【国登録有形文化財】の蔵の存続が、大きな危機に直面しています。
奈半利町では、長年の保全活動によって地域に残る30件以上の建物が国登録有形文化財となり、古い町並みが大切に残されています。この蔵もその一つ。旧商店街の一角にあり、元は呉服屋・酒蔵を営んでいた「増田屋」さんの建物です。
2棟が連なった珍しいフォルムはまるで歴史へのゲートのよう。
現在私たちは、増田屋さんの主屋(濱田家住宅・国登録有形文化財)を新たに宿泊施設として活用するプロジェクトを進めています。その中で、主屋と並ぶ江戸時代の「蔵」の保存が課題となっています。この蔵は2棟が連なったとても珍しい形で、中には古い道具や資料を抱えており、町の歴史を物語る特別な場所です。
しかし、周辺工事の影響などで損傷が進んでおり、オーナー様が維持していく負担も大きく、修繕費用が集まらなければ今年中に解体せざるを得ない状況にあります。
様々な事情で壊されていく文化財の現状を変えたい
実はこの蔵の隣にも、かつて酒蔵として使われた巨大な「大蔵」が建っていました。しかし、南海トラフ地震対策で隣地に津波避難タワーが建設されることとなり、やむ無く解体されました。その大蔵とつながっていたこの蔵は、解体の時に受けたダメージの影響で徐々に劣化し、雨漏りによって外壁も傷んでいきました。所有者の方にとっては、持っていても収益性がなく、維持していくのが大変な負担になっていることから、解体を検討されています。
蔵の中にも、昔の暮らしを伝える面白い収蔵品がたくさん!
文化財の中でも「登録有形文化財」は、重要文化財などと違って改修などの規制がゆるやかな一方、修理のための補助金などが乏しく、個人の所有物であることも多いため多額の修繕費が捻出できず、保全の難しさが指摘されています。しかし、日本の国や地域の成り立ちを伝える、国民の貴重な財産であることに変わりありません。
私たちの宝物といえる文化財の保全を、行政頼みでなく、所有者の方だけに負担を押し付けるのでもなく、活用することでみんなの力で守れないのか。新たな形の文化財保護に挑戦したいと思います。
このプロジェクトで実現したいこと
このプロジェクトは、文化財保護と地域活性化を同時に実現する取り組みです。支援いただくことで、貴重な歴史的建造物が次世代に継承され、奈半利町や高知県東部の観光地としての魅力も向上します。また、全国に同様の課題を抱える地域は数多く存在します。私たちの取り組みが成功事例となれば、他の地域での文化財活用にも良い影響を与えることができると確信しています。
私たちは、この蔵を地域の歴史や文化を学べる博物館・ギャラリーとして生まれ変わらせたいと考えています。
◆博物館・ギャラリーのイメージ
・蔵に残されていた江戸時代~の暮らしの道具、調度品などを展示
・奈半利町の歴史を知ることができるパネルや資料展示
・2棟のうち1棟は常設展示、1棟はギャラリーとしても開放し、企画展やアート展示ができる場所へ
博物館のイメージ
博物館の運営は、蔵を賃貸し、㈱junosが主体となって行う予定です。ここは単なる展示施設ではなく、敷地内に作る宿泊棟と連携した複合施設として、訪れる方々が滞在することで奈半利町の物語を深く体感できる場所を創りたいのです。目指すのは、泊まれる文化財・泊まれる博物館です。
宿泊棟となる「増田屋」の主屋(国登録有形文化財)。土佐漆喰の立派な外観。
修繕が実現すれば、宿泊のお客様は江戸時代の息づかいを感じながら、この地域の豊かな歴史に触れることができます。また、地域の子どもたちにとっても、先人たちの暮らしや知恵を学ぶ貴重な教育の場となるでしょう。
また、建物が活用され少しでも収益を生むことで、次なる維持費を生み出し保全が永続していくサイクルづくりを目指します。
文化財が点在する奈半利町の素敵な街並み
現在の準備状況
蔵の劣化状況を調査し、修繕に必要な資金の見積もりを行いました。修繕工事にあたっては、高知の伝統的な建築様式である「しっくい」「水切り瓦」などの技術継承のためにも、県内の左官職人や大工の協力を得ます。”現代の名工”に選ばれた熟練の左官職人さんの協力を得られることになっています。
また、収蔵されていた資料や道具類の調査を博物館所属の専門家に依頼し、歴史的に貴重な資料などが流出しないよう、収蔵物のレスキューも進めています。見ているだけでワクワクする宝物がたくさん発見されました!
さらに奈半利町教育委員会とも協議を重ね、最適な保全・活用の形を検討しています。
専門家による調査の様子
宿泊棟となる主屋についても改修設計、事業計画や資金調達を進めています。明治時代の雰囲気をそのまま感じられる一棟貸しの宿となる予定です。こちらもお楽しみに。
リターンについて
支援いただいた皆様には、心を込めて奈半利町や高知の魅力をお届けします。
地域の特産品やjunosの宿泊券、修繕作業の見学会への参加権など、この土地ならではの体験をご用意しています。特に、博物館完成後の限定内覧会&「おきゃく」(=高知流の宴会)では、支援者の皆様に一番最初にその成果をご覧いただき、高知ならではのにぎやかな酒宴を体験いただける特別な機会をご提供いたします!
一緒に皿鉢料理を囲みましょう!
スケジュール
資金調達は5月中の達成を目指しています。目標の300万円が集まり次第、教育委員会や文化庁と協議・文化財改修の手続きを経て修繕工事に着手を予定しています。
なお、今回は【All-or-Nothing方式】を採用しており、目標金額に達しない場合は残念ながら蔵の解体を検討せざるを得ません。皆様のご支援が、この歴史的建造物の運命を左右します。
最後に
江戸時代から現代まで、この蔵は奈半利町の歴史を静かに見守ってきました。私たちの手で、この貴重な文化遺産を未来へとつなげていくことができれば、これほど嬉しいことはありません。
小さな町の挑戦ですが、皆様とともに歴史を守り、新たな文化拠点を育てていきたいと心から願っています。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
このプロジェクトにかかわる人たち
発起人:㈱junos 代表取締役 井上有加

滋賀県出身。結婚を機に高知県へ移住。二級建築士として工務店を経営する傍ら、まちづくり会社junosを起業。高知県ヘリテージマネージャーとしても文化財の保全活用に取り組む。京都大学農学部森林科学科卒。林業女子会@高知代表を務め、林業の専門家でもある。junosでは時に「スナック有加」を企画しママとしてラウンジに立っています。
メッセージ「県外から移住してすっかり惚れこんでしまった、高知東部や奈半利町の街並み。junosの建物は自費で改修しましたが、今回は多くの方のお力が必要です。みんなで文化財を守り次に生かしていく取り組みに、参加して下さい!」
建物オーナー:浜田英宏さん
奈半利町で代々続く「増田屋」当主であり、奈半利町の建物保全団体メンバー。元・高知県議会議長。
メッセージ「長年にわたり、奈半利町の歴史的建造物の保全に関わってきました。これからの古民家は活用する時代と考え、増田屋の宿泊施設としての運営を依頼しました。蔵は解体するつもりでいたのですが、壊してはいけないと多くの方からお声をいただき、今回の挑戦に至りました。地方では人口減少や後継者不足もあり、個人や地域だけで文化財を維持していくことは大変難しい時代になりました。大変恐縮ではありますが、みなさまのお力添えをいただければ幸甚です。」
その他、地域の方々やたくさんの応援者の方にご協力・ご声援をいただいています。古民家再生を通したまちづくりに、あなたも参加しませんか?
最新の活動報告
もっと見る
「蔵ファン」スタート!応援メッセージをいただきました。
2026/04/20 09:11本日より、クラウドファンディングが始まりました。今後「蔵ファン」と呼ばせていただきたいと思います。今回のプロジェクトに関わってくださる方から応援メッセージをいただきましたのでご紹介します。左官職人:「左官松本組」松本勉さん、松本望立さん親子松本勉さん(右)と望立さん(左)代表の松本勉さんは「現代の名工」に選ばれた高知県の左官職人です。高知特有の強靭で分厚い“土佐漆喰”の施工を得意とします。重要文化財修理など、文化財に関わる現場でも活躍されています。今回の蔵修繕にあたり、左官工事を担当していただくことになっています。また息子さんの望立さんも後継者として日々現場で鍛錬を積んでおられる、頼もしい親子です!伝統的な建築物の修繕も経験豊富です松本さんからのメッセージ「伝統的な左官職人の技術は文化財修復の現場になくてはならないものですが、近年の建築工法の変化による需要減や、後継者不足により技術継承はますます難しくなっています。今回のプロジェクトは左官の技量が大いに試される大仕事です。伝統技術の継承という意味でも重要なこの取り組みに、どうかご支援ください。」松本さん、ありがとうございました! もっと見る




コメント
もっと見る