高知県奈半利町・解体寸前の文化財の蔵を、地域の博物館に再生したい!

高知県奈半利町に残る江戸時代の蔵(国登録有形文化財)が、修繕費不足により今年中の解体を検討せざるを得ない状況にあります。歴史的建築を守るための資金を集め、地域を知る小さな博物館&ギャラリーとして再生し未来へつなぐ挑戦です。

現在の支援総額

1,460,000

48%

目標金額は3,000,000円

支援者数

93

24時間以内に3人からの支援がありました

募集終了まで残り

20

高知県奈半利町・解体寸前の文化財の蔵を、地域の博物館に再生したい!

現在の支援総額

1,460,000

48%達成

あと 20

目標金額3,000,000

支援者数93

高知県奈半利町に残る江戸時代の蔵(国登録有形文化財)が、修繕費不足により今年中の解体を検討せざるを得ない状況にあります。歴史的建築を守るための資金を集め、地域を知る小さな博物館&ギャラリーとして再生し未来へつなぐ挑戦です。

こんにちは、junosです。

今年のGWもゲストハウスでは多くのお客様をお迎えし、またイベントにゆずドリンクや奈半利川の天然鮎飯を出店するなど、スタッフ一同忙しく過ごしていました。

蔵ファンも思いがけない方や懐かしい方からご支援をいただき、感謝の日々です。私たちの挑戦を応援していただき、誠にありがとうございます。

さて前回に続いてjunosという宿、そして会社がどのように生まれたのか、そのエピソードをご紹介していきたいと思います。その前にまず、代表であるわたし井上有加がどんな人間かもお伝えさせてください。

林業女子が建築女子、そして旅館オーナーへ

junos代表 井上有加です

㈱junos代表取締役 井上 有加(いのうえ ゆか)と申します。

私は元々高知出身ではなく、旅館業の家系でもなく、転勤族サラリーマンの家庭で育ち、京都府や富山県、滋賀県で育ちました。

環境問題への関心から京都大学農学部森林科学科へ進学し、森林生態系や木材などについて幅広く学びました。数ある授業の中でも、人間が深く森林と関わる「林業」が面白く強烈に惹かれてしまい、サークル活動でも森林ボランティアで京都の山村に通いつめて一通りの山仕事を体験するなど、のめりこんでいきました。こう見えて、チェーンソーも(ちょっと)使えます。

林業女子会@高知の活動

大学院生の時、当時流行していた「山ガール」や「森ガール」に対抗して、「林業女子」がいてもいいのではと発想したことから、女性の視点から林業の魅力を発信する「林業女子会」を京都で初めて立ち上げました。そこから林業女子会は国内外26団体に広がっており、今も林業女子会@高知の代表を務めています。なので、一般的に私は林業の人として知られています。

大学院修了後、林業やまちづくりに関わる経営コンサルティング会社で5年勤務した後、結婚を機に2018年に高知県安芸市へ移住。夫の家業である工務店を経営することになりました。一から勉強して建築士や宅建士の資格を取り、出産子育てもし、現在もふだんは住宅や店舗などの設計をしています。

木の家をつくっています

高知に移住してすぐに、学生時代からつながっていた林業の専門家である高知大学の赤池先生にお声掛けいただき、中芸日本遺産の戦略会議座長に就任しました。今思えば高知のこともユズのことも何にも知らなかったのに、おこがましくも座長に据えていただいたものです。

しかし、中芸地域こそは林業を礎に発展した地域であり、そこへ林業女子会のような新しい切り口で地域の魅力を発信したり人の流れを生み出すアイデアを求められていた…みたいです。

ということで、私のベースには林業があり、建築があります。

旧・山本旅館との出会い

前回の記事でお伝えしたように、中芸日本遺産で出会った仲間どうしで新しい会社の構想はふくらんでいました。観光でまちづくりを目指すなら、まずは魅力的な宿泊施設が絶対必要だと考え、物件を探していました。

そして2024年夏、出会いが訪れます。

改修前の「山本旅館」外観

井上が経営する工務店で、不動産事業をスタートした年でした。ある方から「奈半利町に元旅館だった建物があるが、売りに出しても売れず、継ぐ人もおらず、このままでは解体するしかない。どうにかして処分したい。」というご相談を受けました。

ピンと来た私は、junosメンバー候補に声をかけて一緒に見学に行きました。築86年の建物。見てみると、広い土間がありたくさんの客室があり、元旅館ということから水回りや厨房も広くて十分な設備がありました。建築的な視点で見ても、屋根はきれいに葺き替えられていて全体的にコンディションがよく、何よりも丁寧につくられた意匠や魚梁瀬杉とおぼしき天井板など、解体してしまえば二度と作ることができない建築の魅力を感じました。

改修前のラウンジ

近所の方などに聞くと旧・山本旅館の女将さんはこの建物をとても大事にされていたようで、手入れが行き届き整理整頓されていて、大切に営まれてきたことが伝わってきました。

昭和14年、魚梁瀬森林鉄道が走っていた頃に建てられた旅館は、林鉄や工事関係の方、お遍路さんが利用する宿だったようです。


価値ある建物。

これはもう、私が引き受けるしかない。

そして、みんなの夢を叶えるチャンス。


そこから事業計画を立て、11月に法人を設立し私が代表に就任しました。

改修設計から工事をし、宿の開業に向けてコンセプトづくりなど準備しました。建物は個人で譲り受け、改修費も自己資金から捻出。建築屋としても、自らが施主であり、設計者であり、運営者であるという初めてのプロジェクトとなりました。

2025年3月。旅館との出会いから8カ月でオープンに漕ぎつけました。

宿の名前は、junos。

宿の設計にあたっては、ゲストハウスというスタイルを選択しました。1階に広い土間と座敷があることから、ゲスト同士の交流にぴったりだと考えました。また、単なる宿ではなく「泊まれる文化拠点」と位置づけ、イベントなども開催しやすい地域に開かれた場を目指すことにしました。

宿の名称は、会社名と同じくjunos(ユノス)。世界に通じるユズの学名であり、中芸地域や高知県の空気を香らせるような宿にしたいと思いを込めました。

旧旅館の風情をできるだけ残した形で改修。内装には杉の無垢材や高知産い草の畳を使用し、いい香りが漂うように。

さらに給湯には薪ボイラーを導入し、地域の木材や端材を燃やすことでエネルギー自給にも取り組んでいます。ここは林業女子のこだわりです。

また、柚子を五感で楽しめるよう、ウェルカムドリンクや朝食には柚子を使ったメニューを。館内で香らせるアロマオイルやシャンプー、化粧水も柚子の香りを。併設したショップコーナーでは柚子製品をはじめとする地域産品をお土産として購入いただけるようにしました。

さらに体験メニューとして、宿スタッフが案内するまちあるきツアーや、土佐の「おきゃく」をご用意しています。

オープンから1年経ち、おかげさまで高知を訪れる観光客の方や、海外からのお遍路さんを多くお迎えしています。中には、柚子の産地を訪ねてはるばるシンガポールやオーストラリアからお越しになるユズフリークの方も。宿を通して私たちにとっても多くの出会いがあり、柚子や高知の魅力が世界中の人々を惹きつけていることを実感することとなりました。

近隣や地域の方々ともつながりが深まっています。junosでのイベントに参加してくれる方や、アメニティをはじめ商品を提供していただく事業者の方々、見守って下さるご近所さん。多くの方に支えられてjunosがあります。

junosを運営するメンバー

私は建築のことは分かりますが、宿の運営はしたことがありませんでした。そんな私がjunosの開業を決断できたのは、一緒に走り出してくれるメンバーがいたからです。

それぞれに経験と得意分野のあるユニークなメンバーをご紹介します!


取締役:福井 正文

広告エージェンシー出身で「モネの庭」副支配人も務めた福井とは、日本遺産の戦略会議で出会いました。経験豊富なのにとても気さくで親しみやすい土佐のおんちゃん(おじさま)で、好奇心と柔軟な頭の持ち主。アイデアが無限に湧いてきます。コンセプトづくりや、朝食メニューの開発などでセンスを発揮してくれています。


取締役:山村 有紀子

地元・奈半利町出身の山村は、日本遺産協議会の事務局員でした。日本遺産を通して地域の見方が変わり、文化や観光を起点にしたまちづくりがしたいとハートに火が付いたようです。宿泊業経験者。山本旅館との出会いとキャリアチェンジを考えていたタイミングが重なり、junosに全力投球してくれることになりました。今はマネージャーとして現場を切り盛りしています。


スタッフ:曽根 脩平

日本遺産ガイドとして活動してきた曽根くんも、偶然にも転職のタイミングが重なりjunosの現場スタッフとして合流してくれました。学芸員の資格を持ち、歴史と美味しいものが大好き。junosのお客様へ地域のグルメ情報をご案内したり、まちあるきガイドで膨大な歴史知識を披露したり、そのキャラクターが愛されています。


建物との出会いと、メンバーそれぞれのキャリアチェンジなどすべてのタイミングがバチバチッと重なったことで、junosが誕生しました。彼らの存在がなければ開業は決断できませんでした。


junosが目指すもの

ロゴは柚子の葉っぱを結わえた王冠を模しています

周囲からは突然できた会社のように思われることもありますが、起業の前には数年にわたって日本遺産や地域の未来を議論してきた時間がありました。

junosのミッションは3つ。

1.酢を効かす

みんなの持っているアイデアや得意をいかして、日々をちょっと豊かにする“酢が効いちゅう”仕掛け(デザイン、イベント、ビジネス)をつくっていく事業。事業を通して関わる人の才能を磨き、地域の外からも人の力を呼び込んでいく事業。酢=素とも言う。

2.器をつくる

酢の力を受け止めて存分に発揮させるには、それを載せる素敵な器が必要。それは大きな皿鉢の時もあれば、小さなケーキ皿やグラスの時もある。人が活躍する場として、地域の建物や森林を活用しながら、宿、店舗、自然体験空間などの拠点を作っていく事業。

3.土を耕す

酢となる果実を実らせるには、土の力が欠かせない。土とはその地域の風土であり、文化や信仰であり、流域の自然環境。地域の宝を深掘りし、街並みや自然を守り次世代へとつないでいく事業。果実はやがて土に還り、未来の糧となる。

これが、junos誕生までのストーリーです。

今は、1軒の宿を運営する会社にすぎませんが、この蔵博物館や、増田屋さん宿プロジェクトを通して街並みをつくり人の動きを生み出していきたい。そして文化を継承していきたい。奈半利町を起点に、中芸地域や高知県の豊かさに貢献するような事業を構築していきたいと考えています。

ここまで長文をお読みいただきありがとうございました!

よろしければjunosのインスタグラムもフォローお願いします。

https://www.instagram.com/junos_ryokan/

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