
暴走行為は容認できませんが、彼等の世代には『私はここにいる』と言う無垢で純然な承認欲求があります。
根源的な衝動は派手な装飾と直接的な爆音で混沌とした社会の闇に放射状に放たれます。
私の作風は洗練された技術ではなく、生の衝動と潜在意識にフォーカスした、古典的な色同士の衝突とその関係性を重視しています。
作品名:『結晶』
【作品コンセプト:誰もが胸に飼っている、美しくも歪な怪物】
「認められたい、自分を見てほしい」
SNSに囲まれた現代社会で、誰もが心の中に肥大化させている「承認欲求」。
それは一見、きらびやかで華やかなものに見えますが、本質は自らの内面でドロドロと渦巻き、複雑に怪物化していく執念の塊ではないか——。
51歳で絵を始め、画歴3年でパリへと挑む作家・貴則が、現代人の脳内にあるカオスをキャンバスへ強烈に叩きつけた作品。それがこの『結晶』です。
【アートとしての見どころ(論評)】
- 執念が形になった「圧倒的な立体感」
石膏パテを豪快に盛り上げた独自の質感(テクスチャー)は、文字通り欲求が固まった「結晶」そのもの。「描かずにはいられない」という作家の生々しいパッションが、うねるような生命力となって画面から溢れ出しています。 - 「現代の狂気」を映す色彩の対比
背景の鮮烈なピンクは、スマートフォンの画面や都会のネオンのような「現代の華やかさ」を象徴しています。その中心で原色が混ざり合う不穏なモチーフとの対比が、見る者の深層心理を鋭く抉ります。



