
ホースの水。
こんにちは♪丈右ヱ門です。
遊び疲れて家に帰ると、
庭の隅にあった植木用のホースで、よく水を飲んでいました。
蛇口をひねると、
最初は、お湯みたいに温かい水が出ます。
だから、しばらく地面に流して、
冷たくなるのを待つ。
そして、
ホースをそのまま口にくわえて、
ゴクゴク飲む。
今思えば、
ペットボトルでもない。
冷蔵庫で冷やした麦茶でもない。
でも、
あれほど美味しい水を、私は知りません。
夏の日差し。
土の匂い。
汗だくになって遊んだ体。
遠くで鳴くセミ。
全部が混ざって、
あの水を特別なものにしていたんだと思います。
昭和の子どもたちは、
喉が渇いたら、庭のホースで水を飲んでいました。
今の子どもたちには、少し不思議な話かもしれません。
でも、
そんな何でもない思い出が、
大人になった今、
私の中では宝物になっています。
私がつくりたいのも、
そんな場所です。
特別な体験をする場所ではなく、
何気ない時間が、
何年か後に思い出になる場所。
ふと立ち寄って、
風を感じて、
少し休んで、
また帰っていく。
本当に作りたいのは、カフェではありません。
子どもの頃の自分に、
そっと帰れる、
現代人のための縁側です。
丈右ヱ門



