こちらは、2024年に私たちが訪問したアルーシャの公立中学校です。
コンピュータールームも整備されていて、校舎も比較的新しく、一見すると「しっかりした学校」に見えるかもしれません。
コンピュータールーム外観と教室内
しかし、校庭の脇では、新しい校舎の建設が進められていました。理由を尋ねると、先生はこう話してくれました。
「子どもたちが急激に増えていて、今の教室数では足りないんです」
実は今、アルーシャでは多くの学校が同じ課題を抱えています。
学校に通う子どもたちの数が急激に増えている一方で、教室や教科書、先生などの教育環境の整備が追いついていないのです。その結果、1クラスの人数は増え続け、教育の質も急激に低下していると現地では言われています。
なぜ、ここまで急激に子どもの数が増えているのでしょうか。
背景には、タンザニア全体の急速な人口増加があります。
2005年に約3,900万人だった人口は、現在では約7,200万人。わずか20年で、ほぼ2倍近くに増えています。
さらに、都市人口率も25%から40%以上へと増加しており、多くの人が地方から都市部へ移り住むようになりました。
都市部であるアルーシャはその影響を大きく受けています。
そしてもう一つ、現地で耳にしたのが、「最近、マサイ族の子どもたちの多くが学校へ通うようになってきた」という変化です。
これまで教育を受ける機会が限られていた子どもたちが、少しずつ学校へ通うようになってきたことは、本来とても希望のある変化です。
しかしその一方で、受け入れる学校側の環境整備が追いついていません。
教室が足りない。教科書が足りない。先生も足りない。
「学びたい」という子どもたちの想いに、環境が追いついていないのです。
さらに、食事の問題も深刻です。この中学校では、昼食は各自で持参する必要があります。
ですが、家庭の事情で昼食を準備できない子どもたちもいます。
そうした子どもたちは、朝から何も食べないまま、一日中授業を受けています。
私たちの訪問時はランチを準備して下さり、一緒に食べました
私たちは今、Lenjani小学校への支援を進めていますが、こうした現状を見るたびに、アルーシャ全体で教育環境の整備が急務になっていることを強く感じています。



