クラウドファンディング開始日
8/2 ➡︎ 8/5 に変更になりました。
「私たちには、忘れてはいけない詩がある。」
━ はじめに・ご挨拶 ━
ふじみ野市文化協会
はじめまして。埼玉県ふじみ野市の『ふじみ野市文化協会』です。
私たちはこれまで、音楽・美術・舞踊など、さまざまな文化活動を通して、市民の皆さまとともに地域文化を育んできました。
今回、新たな挑戦として、市民参加型舞台芸術『望郷と海 ~シベリアから未来へ~』を制作します。
この作品の主人公は、ふじみ野市ゆかりの詩人・石原吉郎です。
シベリア抑留という過酷な体験を経て、「生きること」「人間の尊厳」「言葉の力」を問い続けた石原吉郎。
その言葉は、時代を超えて、今を生きる私たちにも多くのことを語りかけています。
しかし、その存在や詩に触れる機会は年々少なくなっています。
だからこそ私たちは、石原吉郎の言葉を舞台という形で現代に届け、市民の皆さまと一緒に未来へつないでいきたいと考えました。
このクラウドファンディングは、舞台制作費を集めるだけではありません。
「この舞台を一緒につくる仲間」を募るプロジェクトです。
ぜひ最後までご覧いただき、私たちの挑戦にご参加いただけましたら幸いです。
※ふじみ野市文化協会HP ⇒ https://fujimino-bunkakyokai.com/
━ 石原吉郎とは ━
石原吉郎
石原吉郎(1915-1977)は、戦後の日本を代表する詩人の一人です。
1939年(昭和14年)24歳の時に軍隊に応召され、外国語を学んでいたことから北方情報要員として教育を受け、旧満州国ハルピンで特務機関に配属されました。
1945年(昭和20年)8月満州国に進行した旧ソ連軍によって約8年間(1945-1953)にわたりシベリアに抑留され、旧ソ連スターリン体制下の強制収容所(ラーゲリ―)を経験しました。
シベリア抑留中の1949年、旧ソ連軍の軍法会議にかけられ重労働25年の刑(死刑廃止後の最高刑)を言い渡されます。
極寒の地シベリアで、重労働・飢餓・死が日常化した過酷な環境を生き抜き、人間の尊厳やことばの根源を徹底的に問い直します。
1953年(昭和28年)12月帰国した石原を待っていたのは、高度経済成長期の日本でした。
石原はシベリア抑留の体験を語りますが、理解されない現実にぶつかります。
1960年(昭和35年)から亡くなる1977年(昭和52年)まで、旧上福岡市旧住宅公団上野台団地(現ふじみ野市)に在住し、H氏賞受賞作品となる第一詩集「サンチョ・パンサの帰郷」(1963年)、「水準原点」(1972年)、エッセイ集「望郷と海」(1972年)など、戦後の詩壇を代表する数多くの重要な作品を創作・発表しました。
━ このプロジェクトで実現したいこと ━
私たちが実現したいのは、市民参加による舞台芸術『望郷と海 ~シベリアから未来へ~』の上演です。
この舞台では、石原吉郎の言葉や想いを、演劇・音楽・映像などを通して、現代を生きる私たち自身の物語として表現します。
また、公演だけで終わるのではなく、詩や演劇、身体表現、映像制作などのワークショップを開催し、市民の皆さまにも「つくる側」として参加していただく予定です。
出演する人、制作を支える人、観る人、それぞれが関わることで、この舞台は完成します。
そして、この取り組みが地域の文化活動の新しいきっかけとなり、多くの方に石原吉郎や言葉の魅力に触れていただければと願っています。
━ このプロジェクトを始めた理由 ━
このプロジェクトのきっかけは、ふじみ野市在住の詩人・杉本真維子さんとの出会いでした。
杉本さんが開催されていた石原吉郎に関する講演会やワークショップに参加した文化協会の若い世代から、
「もっと多くの人に石原吉郎を知ってもらいたい。」
「このままでは、その言葉が地域から忘れられてしまうかもしれない。」
「この詩は、忘れてはいけない。未来につなぎたい。」
という声が上がりました。
杉本さんの講演の様子
その想いに共感した演劇、美術、映像、音楽などを学んだ若いクリエイターたちが集まり、「今だからこそ、自分たちの表現で伝えたい」と、このプロジェクトが動き始めました。
私たちが目指しているのは、歴史を再現することではありません。
石原吉郎が問い続けた「生きる」というテーマを、今を生きる私たち自身の問いとして届けることです。
プロジェクトに参加する学生スタッフ
━ このプロジェクトは、動き始めています ━
このプロジェクトは、ふじみ野市が実施する「令和8年度 文化芸術企画提案型委託事業」に採択され、
地域文化の発展に寄与する取り組みとして評価をいただきました。
現在は、2027年3月の舞台公演に向けて、脚本制作、演出、美術、音楽、映像、そして市民参加型ワークショップなど、各分野のスタッフが準備を進めています。
また、石原吉郎に関して長年発信されてきた詩人・杉本真維子さんをはじめ、多くの文化関係者や地域の皆さまにもご協力をいただきながら、一つひとつ丁寧に作品づくりを進めています。
行政からの採択は、このプロジェクトの公益性や地域への意義を評価していただいた結果であり、私たちにとって大きな励みとなっています。
しかし、この舞台が本当に目指しているのは、「行政が実施する事業」ではありません。
市民の皆さまと一緒につくり、一緒に未来へ残していく文化プロジェクトです。
クラウドファンディングに挑戦する理由
「行政から支援を受けているのに、なぜクラウドファンディングを行うのですか?」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
その理由は、大きく二つあります。
一つ目は、より「質の高い舞台を実現」するためです。
今回いただいている行政支援は、舞台制作を進めるための大切な基盤となっています。
しかし、私たちが目指しているのは、単に舞台を上演することではありません。
石原吉郎の世界観をより深く表現する舞台美術や照明・音響演出、市民参加型ワークショップの充実、記録映像や展示企画など、「心に残る文化体験」を実現するためには、さらに多くの力が必要です。
二つ目は、この舞台を「みんなでつくる舞台」にしたいからです。
クラウドファンディングは、資金を集めるだけの仕組みではありません。
このプロジェクトに共感し、「一緒につくりたい」と思ってくださる仲間と出会う場でもあります。
支援してくださる皆さまは、単なるスポンサーではなく、この舞台を未来へ届ける共同制作者です。
皆さまからいただくご支援は、
- ・舞台演出や美術の充実
- ・市民参加型ワークショップの開催
- ・石原吉郎関連展示の実施
- ・公演の記録映像制作
- ・出演者・スタッフへの適正な制作環境の整備
などに活用させていただきます。
そして何より、この舞台を通じて生まれる「人と人とのつながり」や「文化を支える仲間」を未来へつないでいきたいと考えています。
━ 舞台芸術『望郷と海 ~シベリアから未来へ~』━
舞台チラシのデザイン案(表)
舞台チラシのデザイン案(裏)
【概要】
戦後を代表する詩人の一人でありシベリア抑留を経験した「石原吉郎」の詩と生涯をテーマに、演劇を核とした市民参加型公演を開催します。
【作品の背景】
ふじみ野市は、1945年(昭和20年)8月の終戦まで、旧陸軍爆薬工場「火工廠」が存在していた地域であり、戦争の歴史と無縁ではなったことが公的に記録・共有されてきた経緯があります。戦争が招いた歴史的悲劇と、火工廠に象徴される「地域に内在していた戦争の記憶」とを重ね合わせ、戦争を遠い出来事としてではなく、生活の延長線上にあった現実として捉えなおしていきます。
この公演では、演劇を核に詩・音楽・映像・コンテンポラリーダンスを融合させ、詩人・石原吉郎のことばでは語れない内面の部分も表現します。作品を通し「記憶を継承すること」「今を生きる私たちが未来に何を語り継ぐのか」を問いかけます。
【物語】
令和の今を生きる主人公の高校生が、あるきっかけから詩人・石原吉郎の生涯とシベリア抑留の実相に触れ、現代社会での葛藤と石原の心情の共通点に苦しみつつも前を向き進んでいきます。石原吉郎が戦後日本においてシベリア抑留体験を「語ろうとしても理解されなかった苦悩」と現代の若者の視点と重ね合わせ、過去と現在、そして未来をつなぐ舞台作品とします。
【作品の見どころ】
本作の魅力は「市民キャスト」の存在です。ワークショップを経て配役を決定し、約20回の稽古を重ねて舞台へ向かっています。単に石原吉郎の生涯をなぞるのではなく、一人ひとりが彼の言葉と向き合い、自らの思いを重ねるリアルな軌跡がそこに存在しています。
演出の最大のこだわりは「空間への没入」です。石原の詩に通じる抽象的・暗喩的な表現を用い、「分かる・分からない」を越えて「確かにそこにある」気配を体感できる空間を創り出しています。映像、音楽、コンテンポラリーダンス、照明、音響。すべてがサポート役ではなく「主役級」としてせめぎ合い、若手クリエイターを中心に当日まで最善を模索し続ける挑戦です。
また、監修の杉本真維子氏の協力を得て、ふじみ野市内を巡る回遊式展示会を複数回開催するほか、ワークショップや講演会、市民による詩の創作企画など、街全体を巻き込んだ複合的なプロジェクトを展開しています。
私たちが目指すのは、幕が下りた「その後」の日常です。石原吉郎の生き様と言葉を通して、観る人それぞれが自身の抱える課題と向き合い生きていく。未来へ紡いでいく一人ひとりの静かな歩みの連なりが、結果として全体を息づかせていきます。その先の未来を創っていくのは、現在を生きる私たち自身です。等身大の私たちが未来を考える確かなきっかけとなる舞台体験を、ぜひふじみ野市のステラ・ウェストにて体験してください。
【舞台イメージ】
舞台イメージラフ案
舞台イメージスケッチ
【ポスター・チラシデザイン案】

【公演日時】
令和9年3月7日(日)
開演:14時~15時30分 (開場:13時30分)
【場所】
ふじみ野ステラ・ウェストホール
(埼玉県ふじみ野市大井中央2丁目1-8)
※アクセスマップ
【公演チケット】
令和8年10月1日(木) 午前9時から下記で販売します。
・ステラ・ウェスト、ステラ・イースト窓口
・P-チケット販売(オンラインチケット販売)
【制作スタッフ】
本作は、第一線で活躍するプロのアーティストと若手クリエイター、ふじみ野市で公募された市民キャストが共に創り上げる舞台芸術です。 演劇、器楽演奏、映像、そしてコンテンポラリーダンス。多様な表現が交差する舞台に集い、詩人・石原吉郎の言葉と向き合う出演者およびクリエイティブ・スタッフをご紹介します。
【演出】 内田 拓海(作曲家・アーティスト)
【脚本 】 亀山 空(脚本家、作詞・作曲家)
【舞台監督・音響】 蒲倉 潤((株)アートクリエーション)
【照明】 (有)ライトシップ
【映像】 林 蓮実(映像アーテイスト)
【音楽】 松井 啓真(作曲家・ピアニスト)
内田 拓海(作曲家・アーティスト)
中村 淳(フルート奏者・クリエーター)
【身体表現】 清水 典人(一般社団法人Well-Wind代表理事、尚美学園大学教授)
【主演】 佐藤文雄(劇団銅鑼前代表・俳優)
【監修】 杉本真維子(詩人)
※舞台情報の詳細は⇒コチラ
━━ 制作スタッフ紹介━━
【 プロジェクトリーダー・音楽(フルート奏者)】
〈中村淳〉Jun-Nakamura

●プロフィール
1999年生まれ。ふじみ野市出身。
4歳よりピアノ、13歳よりフルートをはじめる。東京藝術大学、オーストリア=グラーツ国立音楽大学現代音楽科(PPCM)修士課程を経て、東京藝術大学大学院修士課程を首席で修了。修了時に大学院アカンサス音楽賞を受賞。これまでにMusikprotokoll2023.2024 (Graz)、Impuls2025(Graz)、 SuenaFest in Wien2025、SMC2025(Graz)、アンサンブルノマドとして上海当代音乐节(2025)などの国際音楽祭に出演。
現代音楽をはじめとし、多様なジャンルを横断する芸術を主な活動としている。
日本国内主要なプロオーケストラへの客演、またふじみ野市文化協会有期契約職員として事業企画をしながら研鑽を積む。東京藝術大学指揮科教育研究助手。
●メッセージ
何者でもない、ただクラシック音楽を愛してきただけの27歳の私が、なぜこの大きな演劇プロジェクトのリーダーを任されたのか。
恥ずかしながら、私は今回初めて石原吉郎という詩人を知りました。シベリア抑留という壮絶な過去。しかしそれは遠い昔の他人事ではなく、今の私たちに直結する切実な問いでした。
この舞台は、単に彼の生涯を演技でなぞり、消費するためのものではありません。不確実な現代を生きる私たちと石原の思いを重ねることで、明日を生きる「ヒント」になると信じています。だからこそ、これまで演劇に、詩に、言葉に興味がなかった人にこそ見てほしいのです。
演劇は、その日、劇場で幕が下りて終わるわけではありません。劇場を出た後も私たちの生活は続き、思考は続きます。その終わらない日常の中で、石原吉郎の言葉や抱えた痛みが、私たちの血肉となり、心の中で静かに、けれど熱く生き続ける。皆様がそれぞれの「答え」を見出し、その後の人生を共にするような体験を私は見てみたいのです。
私は演劇の専門家ではなく、ただの音楽家です。それでも、多くの仲間と職人が一つの舞台を創り上げようとする熱量に敬意を抱き、この大きな賭けのリーダーを務める決意をしました。
池袋からたった30分。来年度、没後50周年という節目を迎える石原吉郎が最期を過ごしたこのふじみ野というの地で、石原吉郎というフィルターを通し、「今、私たちがどう生きるべきか」を共に悩み、問い続けたい。どうか、私たちの思いに賛同し、ご支援をお願いいたします。
【演出】
〈内田拓海〉Takumi-Uchida

●プロフィール
作曲家・アーティスト。1997年生まれ、神奈川県藤沢市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学院美術研究科修士課程グローバルアートプラクティス専攻修了、同大学院美術研究科博士後期課程美術専攻デザイン研究領域在籍。小・中学校の9年間をホームスクーリングで過ごす。自身の経験を背景に「居場所・居場所感」をキーワードとして、領域を横断する創作活動を行っている。また教育者として、不登校をテーマとした講演やワークショップにも取り組んでいる。主な受賞歴に、令和5年度奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第3位、東京藝大アートフェス2023東京藝術大学長賞(グランプリ)。著書に『不登校クエスト』(飛鳥新社刊)。
●メッセージ
この度、本作の演出を務めさせていただきます、アーティストの内田拓海です。
『望郷と海 ~シベリアから未来へ~』は、詩人・石原吉郎とその詩を題材に、脚本家・亀山空氏による書き下ろしの台本をもとに創作される、新作舞台芸術作品です。ふじみ野市の市民参加型プロジェクトとして、多くの方々とともに上演に向けて準備を進めています。
物語では、石原吉郎と、ひょんなことから彼の存在を知ることになった現代の高校生たちが登場します。舞台は、現代とシベリアという二つの時空を行き来しながら、私たちに「今をどう生きるのか」という問いを投げかけます。
本作を彩る舞台映像、音楽、そしてコンテンポラリーダンスは、すべてこの作品のために一から作り上げたものです。石原吉郎が紡いだ言葉に今あらためて耳を傾けることで、私たちはこの困難な時代の中で何を感じ、何を思い、どのように生きていくべきなのかを考えることができるのではないかと思っています。
本作を通して、観客の皆さまとともに、その問いに向き合う時間をつくることができれば幸いです。
ぜひ、本プロジェクトの実現に向けて、皆さまのお力添えをお願いいたします。
【脚本】
〈亀山空〉Sora-Kameyama

●プロフィール
埼玉県三芳町出身。1993年生。
演劇脚本家・演出家。ストレート芝居を中心に、古典を意識しながら現代を素材にした物語を生み出すことを目指して台本を手掛けている。長野県松川村で行った町の共同文化としての演劇、若者の社会参画のための演劇、ネパールの孤児院での演劇ワークなど、台本を一義的に利用するのではなく、場として使うような活動も多く行ってきた。
●メッセージ
石原吉郎について調べながら、いかに彼の話を、お芝居、それも、面白いお芝居にするには、と考えた。
彼について知らなかった後悔もあるが、知ってしまうということも同様に恐ろしい。
これほど異常な、普通ではない体験をした人の話が、なぜわたしの心を、後戻りできないところまで追いやるのか。
普通に暮らしてると我々普通の現代人の人生には、特別な事件は起きないのだと思ってしまうが、少し新聞の端や、新書コーナーを探してみれば、我々の人生にも、未だにそんなことが日々起きている。
この劇の高校生たちにも。そういうとき、我々には、思い切って深いところまで飛び込んでしまう力が必要だと思う。
シベリアは遠いが、石原の語りは、驚くほどそばに、優しくある。
【俳優(石原吉郎役)】
〈佐藤文雄〉Fumio-Sato(劇団銅鑼)

●プロフィール
1953年青森県弘前市に生まれる。国立小樽海員学校卒業後、船乗りから一転演劇の世界へ。東京芸術座演劇研究所を経て1975年劇団銅鑼入団。2013年代表取締役就任。2021年退任。この間、外部出演も含め多くの作品に出演。「センポ・スギハラ」杉原千畝役では国内外800ステージ以上上演。海外では、舞台になったリトアニアをはじめ、NY,ワシントンDC,ポーランド、中国、韓国、ルーマニアで公演、NYタイムズに劇評が掲載され各地で好評を博す。2010年より「演劇の力を社会に生かす」ことを目的に「ひきこもり」と言われ「生きづらさを抱えた若者たち」や、中小企業の社長を対象に中小企業家劇団を指導。2025年より集大成として「Let’ try!プロジェクト公演」を企画。2026年10月25日板橋区立文化会館にて、当事者の若者をはじめ、支えた大人たち、そして障害者を対象に「土曜日の教室」を上演予定。趣味はキャンプ、現在、家庭菜園での野菜作りにはまっている。
●メッセージ
「劇団銅鑼は創立以来「平和」をテーマに戦争にまつわる舞台が多い。私自身、第二次世界大戦中、ポーランド系ユダヤ難民を救った外交官・杉原千畝役をはじめ、アウシュビッツ強制収容所を生き抜いた「ハンナのかばん」父ジョージ役、戦前、池袋にあったアトリエ村に集う画家や詩人たちを描く「池袋モンパルナス」詩人・小熊秀雄役。「凍土の鶴よ」ではシベリア抑留者の山本兵長役などがある。
この作品は、シベリア強制収容所(ラーゲリ)生活の軋轢や厳しさ、ロシア人たちとの交流なども描き、舞鶴港帰還のシーンで幕が下りるが、多くの抑留者たちは加害と被害のはざまで、様々な偏見や差別で苦労され、あまり話さなかったというより話せなかったのだろうと思う。
私にとって石原吉郎役は、抑留者自身の戦後の歩んできた軌跡を実体験することでもある。生きづらさを抱えた高校生・結との詩やエッセイを通してのこの作品は、シベリア抑留者たちはもちろん、歴史をたどれば日本人誰もが戦争体験者であり、戦争によって翻弄され、犠牲になった多くの「にんげんたち」への挽歌でもあり、大きなテーマではないだろうか。そんな思いでいろんな顔を持つ石原吉郎と格闘していきたい。」
【監修】
〈杉本真維子〉Maiko-Sugimoto

●プロフィール
1973年長野県生まれ。学習院大学文学部哲学科卒。2002年第40回現代詩手帖賞受賞。詩集『袖口の動物』で第58回H氏賞・第13回信毎選賞、『裾花』で第45回高見順賞、『皆神山』で第31回萩原朔太郎賞受賞。そのほかの著作に、『現代詩文庫杉本真維子詩集』、中国語訳詩集『裾花』(蔡雨杉訳、台湾)、散文集『三日間の石』、批評エッセイ集『言葉に渇く底なし沼』(最新刊)など。現在、武蔵野美術大学、立教大学等兼任講師。昨年には愛猫との日常を映した「ネコメンタリー 猫も、杓子も。杉本真維子とこはく」(NHK・Eテレ)が放送された。
●メッセージ
「石原吉郎を演劇に!? そんなことできるの!?」
もしかしたら、詩人たちほどそう思うかもしれません。言葉の背後に深い沈黙を湛えた石原の詩を、シベリア抑留という重い経験を、演劇化することなど可能なのだろうか、と。
しかし、脚本家の亀山空氏は私にこう仰いました。
「演劇の起源は詩です。演劇は言葉で出来ているんです」
たしかに、詩はあらゆる文芸の中核となるものです。その濃密な言葉に賭けられた演劇の力を、詩人が信じなくてどうするのか。
プロジェクトメンバーの皆様の高い志に触れ、言葉をどこかで諦めているのはじつは私ではないのか、と自問しました。
同時に、この舞台を成功させなければならない、と強く思いました。
2023年、私は憧れの詩人石原吉郎が暮らしたふじみ野市へ転入しました。
ところが、「偉人」というものはいつの時代も地元では意外と知られていないものです。
図書館で石原の本を見つけることができなかったことをきっかけに、石原を知ってもらうための小さな講演会を企画し、以後、市内の小学校での詩の授業、市民向け詩のワークショップなどを重ねてまいりました。そのなかで、ふじみ野市文化協会さまをはじめ、たくさんの方々のご理解とご尽力をいただき、この度、ふじみ野市の文化的挑戦という大きな取り組みへ発展いたしました。
そのことを一人の石原ファンとして、心よりうれしく思っています。
本公演は、石原吉郎と、今を切実に生きる私たちの物語です。
シベリア抑留帰還後の石原の孤独と心の変化、人間の加害性と被害性などをテーマに、現代社会を問い直します。
準備に1年間をかけた、1回限りの上演です。その稀有な輝きをどうぞご覧ください。
※舞台制作スタッフの詳細は⇒コチラ
━━ 観客で終わらない舞台(市民参加)━━
ふじみ野市文化協会は、これまで長年にわたり地域文化活動を支えてきました。
本舞台プロジェクトもすでにふじみ野市ホームページにて正式発表され、市からの協力も得ています。
今後は、下記のワークショップを開催していきます。
●杉本真維子さんによる詩のワークショップ
詳細はコチラ⇒詩WS

●演劇ワークショップ
出演者募集!!
<オーディションを兼ねた演劇ワークショップを開催>
詳細はコチラ⇒演劇WS

●コンテンポラリーダンスのワークショップ
詳細はコチラ⇒ダンスWS

●映像制作ワークショップ
詳細はコチラ⇒映像WS

も順次実施予定です。
幅広い世代の市民が参加できる開かれたプロジェクトとして進行しています。
━━ 石原吉郎をもっと知ろう(企画展)━━
本プロジェクトの関連事業として「石原吉郎企画展」を開催します。
石原吉郎とはどんな詩人だったのか、どんな作品を遺したのかを、もっと多くの方に知ってもらうため、彼が晩年を過ごした旧上福岡市(現ふじみ野市)の風景や、生み出された作品、そして戦後詩壇の中でどのような思想的・文学的位置を占めていったのかを、パネル展示で紹介していきます。
開催日:8/2(日)~8/12日(水)※8/7(金)・8/10(月)はお休みです
時間:9:00~22:00(8/2は14:00~)
会場:ふじみ野ステラ・ウェスト ギャラリー他
入場料:無料
※詳細はコチラ⇒企画展
━━ この舞台の先に目指す未来(ビジョン)━━
この舞台は、2027年3月7日の公演で終わるプロジェクトではありません。
私たちが目指しているのは、石原吉郎という一人の詩人を知ってもらうことだけでも、一度きりの舞台を成功させることでもありません。
目指しているのは、「文化を観る街」から、「文化をつくる街」へ。
その第一歩です。
舞台『望郷と海』をきっかけに、市民が言葉に触れ、表現し、参加し、新たな文化を育てていく流れをつくりたいと考えています。
公演後も、
舞台
↓
継続活動(詩・演劇・映像ワークショップ)
↓
ふじみ野詩賞(仮称)市民が詩を読む・創る文化づくり
↓
「詩の街・ふじみ野」市民が言葉や文化を通じてつながる未来
へと展開していきます。
石原吉郎が残した問いを、過去の記録として残すのではなく、今を生きる私たちが受け取り、未来へ渡していく。
このプロジェクトは、その始まりです。
━━ 支援金の使い道 ━━
皆さまからいただいたご支援は、舞台公演だけでなく、市民参加型文化プロジェクト全体の実現に活用します。
■ファーストゴール:1,000,000円
①舞台制作費(脚本・演出・音響・照明・舞台運営)
②舞台美術・制作費(美術・衣装・小道具・展示制作)
③映像制作費(記録映像・広報映像・アーカイブ)
④市民参加企画運営費(詩・演劇・映像ワークショップ)
⑤リターン制作・発送費(返礼品・手数料含む)
■セカンドゴール:2,000,000円
・石原吉郎関連展示会開催
・「詩の街・ふじみ野」の未来へつながる継続事業(詩・演劇・映像ワークショップ等)の開催
皆さまのご支援が、舞台だけでは終わらない文化の土台になります。
━━ リターン一覧 ━━
① 3,000円|シンプル応援プラン
「まずは一歩、あなたの応援から。」
まずは気軽に、この舞台を応援したい方へ。感謝の気持ちを込めたデジタルサンクスレターと、プロジェクト限定デザインの壁紙をお届けします。皆さまからの一つひとつの応援が、舞台実現への大きな力になります。
② 5,000円|石原吉郎の言葉応援プラン
「言葉に耳を澄ませる、特別な時間。」
石原吉郎の詩と言葉に触れながら、プロジェクトを応援できるプランです。詩人・杉本真維子さんによる石原吉郎の詩の朗読と解説を収録した限定音声を通して、石原吉郎の世界をより身近に感じていただけます。詩や文学に関心のある方にもおすすめです。
③ 5,000円|舞台応援プラン
「一冊の台本から、物語は始まる。」
舞台『望郷と海』の物語を、台本を通して味わいたい方へ。完成した演劇台本をPDFでお届けします。公演後に読み返すことで、登場人物の想いや作品に込められたテーマをより深く感じていただけます。
④ 6,000円|舞台制作の裏側応援プラン
「舞台が生まれる瞬間を、あなたへ。」
一つの舞台がどのように生まれていくのか、その制作過程に触れられるプランです。演劇台本に加え、作品づくりの考え方や演出の工夫をまとめた制作ノートをお届けします。舞台制作や演出に興味のある方にもおすすめです。
⑤ 7,000円|舞台応援プラン(デジタルサポーター)
「あなたの応援が、公演の記録になる。」
舞台を支えた証を、公演プログラムに残せるプランです。演劇台本や公演プログラムをデジタルでお楽しみいただけるほか、ご希望の方のお名前を公演プログラムへ掲載いたします。この舞台を一緒につくる仲間としてご参加ください。
⑥ 8,000円|舞台観劇プラン(SSチケット付き)
「最高の席で、最高の感動を。」
舞台を特別中央席で鑑賞し、作品の世界をより深く楽しみたい方へ。見やすい中央エリアのSS席チケットに、演劇台本と公演プログラムのPDFをセットにした観劇プランです。舞台の感動を、ぜひ会場で体感してください。
⑦ 10,000円|お家で観劇プラン(DVD付き)
「感動を、何度でもあなたのもとへ。」
会場へお越しになれない方や、ご自宅で何度も作品を楽しみたい方へ。舞台映像DVDに加え、演劇台本と公演プログラムを冊子でお届けします。遠方にお住まいの方にも、舞台の感動をお届けするプランです。
⑧ 10,000円|サポータープラン
「あなたの名前が、この舞台の歴史になる。」
この舞台を支えた証として、お名前を公演プログラム・DVDエンドロール・会場ロビー協賛パネルへ掲載できるプランです。さらに、演劇台本や公演プログラムのデジタル版、サンクスレターなどの返礼もお届けします。作品づくりを応援し、その記録に名前を残したい方におすすめです。
⑨ 15,000円|観客で終わらないプラン(SSチケット付き)
「舞台の、その先へ。」
舞台を観るだけでなく、出演者や制作スタッフと作品について語り合いたい方へ。SS席での観劇後、出演者・スタッフとの交流会へご招待します。舞台の裏側や制作への想いに触れられる、限定30名の特別な体験をご用意しています。
⑩ 15,000円|リハーサル見学プラン(SSチケット付き)
「本番前だけの、特別な景色。」
舞台が完成する直前の緊張感や、作品づくりの裏側を体験できるプランです。通常は見ることのできない公開リハーサルをご見学いただき、出演者との記念撮影にもご参加いただけます。舞台制作に興味のある方にもおすすめです。
⑪ 15,000円|お家で応援スペシャルサポータープラン(DVD付き)
「遠くからでも、一番近い応援を。」
会場へ来られなくても、舞台の感動を余すことなく楽しみながら応援したい方へ。DVD、演劇台本、公演プログラムに加え、各種デジタル特典をまとめてお届けします。さらに、ご希望の方のお名前を公演プログラム・DVDエンドロール・会場ロビー協賛パネルへ掲載いたします。
⑫ 30,000円|杉本真維子さん特別プラン・詩のワークショップ
「詩人とともに、言葉の旅へ。」
詩人・杉本真維子さんと少人数で言葉に向き合う、限定5名の特別な体験です。石原吉郎の詩を読み解くレクチャーと、詩の創作ワークショップを実施します。詩の経験は問いません。読むこと、書くこと、語り合うことを通して、言葉の奥深さと詩の魅力に触れていただけます。
⑬ 45,000円|プラチナサポータープラン(SSチケット・DVD付き)
「この舞台を、最も近くで見届ける。」
観劇、公開リハーサル、交流会、DVDなど、本プロジェクトを余すことなく体験できる最上位の個人向けプランです。制作過程から本番、公演後まで、この舞台を最も近くで応援し、見届けていただけます。ご希望の方のお名前を公演プログラム・DVDエンドロール・会場ロビー協賛パネルへ掲載いたします。
⑭ 100,000円|未来応援スポンサー(企業・法人・団体向け)
「地域文化の未来を、ともにつくる。」
舞台芸術を通じた地域文化の継承と、市民参加による文化創造を応援してくださる企業・法人・団体向けプランです。企業・団体名やロゴを公演プログラム、会場ロビー、公式ホームページなど各種広報媒体へ掲載し、公演当日にもご紹介いたします。地域文化を支えるパートナーとして、本プロジェクトにぜひご参加ください。
━━ 最後に ━━
石原吉郎は、詩を通して「生きること」を問い続けました。
その問いは、今を生きる私たちにも静かに響きます。
この舞台は、過去を振り返るためだけの作品ではありません。
石原吉郎の言葉を受け取り、それぞれが「生きること」について考えるきっかけとなる舞台にしたいと考えています。
そして、この舞台は出演者だけで完成するものではありません。
支えてくださる皆さまも、この舞台をつくる大切な仲間です。
皆さまからいただくご支援は、舞台制作はもちろん、市民参加型ワークショップや関連企画の実施にも活用させていただきます。
一人でも多くの方に、この舞台を届けたい。
その想いを胸に、スタッフ・出演者一同、心を込めて制作を進めてまいります。
どうか、この挑戦を応援していただけましたら幸いです。
皆さまの温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。



