
「人間関係の"苦手"を、ちょっと軽くする」
──名古屋経済大学市邨中学校・高等学校 矢田修先生
テストを廃止し、評価のあり方から問い直す改革を続ける名古屋経済大学市邨高等学校・中学校。職員研修を担当する矢田修先生に、2026年2月に「中学2年生向け」と「教職員向け」で実施した「どくどくむかしばなし」の手応えをうかがいました。
矢田修 / 名古屋経済大学市邨高等学校・中学校 教諭(職員研修担当)
── 導入のきっかけは?
授業実践や探究の研修は数多くやってきましたが、「人間関係づくり」だけはアプローチできない領域でした。本校は2022年から協働やディスカッションを増やしてきて、そのぶん人間関係に起因するすれ違いも見えるように。情緒の部分に手を打つ必要はわかっていても、やり方がわからなかったんです。
そんなとき、楽しみながら・身体を動かしながらできる演劇のワークだと知って、「これなら眠くならないし、先生も生徒も入り込める」と思いました。
── 中学2年生での実施の手応えは?
ディスカッションも発表も、想像以上にきちんとやってくれました。眠っている子もいなくて、終わったときに「あっという間だった」という声が多かったんです。4つの毒素に分解されているので、「ここ、無視されたりするな」と日常の経験とつながる。日常と地続きなのが、生徒にとってやりやすかったようです。
── 教職員研修はまた雰囲気が違いましたね。
最初は「受けさせられるもの」という空気でしたが、始まると爆笑に次ぐ爆笑(笑)。先生は発表が好きで、完全にノリノリでした。日本語が母語でない英語科の先生も鬼役で大爆笑をとっていて、言語の壁すら軽々と超えていました。普段は分断が起きがちな先生同士が、ワークを通じてぐっと仲良くなったんです。

── ワークショップのあと、変化はありましたか?
何より嬉しかったのは、受けた先生が自分のクラスや学年で早速取り入れてくれたこと。ある先生は200人規模でアレンジして実施していました。私自身も、相手の反応を「受け止めているか/無視になっていないか」と、言葉に気をつけるようになりました。
── どんな学校・タイミングにおすすめ?
人間関係が少し固まってギクシャクしてきた頃が面白いです。文化祭のような行事のあと、盛り上がって落ち着いたタイミングで一度やると、振り返りにもなる。人はもともと優しい存在だけど、うまくいかないとトゲが立ってくる。それをリセットして「優しい気持ちを取り戻す」ためのワークだと思っています。
── 一言で言うと?
「人間関係の"苦手"を、ちょっと軽くするワーク」。この"ちょっと"は、ポジティブで軽やかな"ちょっと"です。まずは先生方ご自身に、一度体験していただけたらと思います。



