千葉と森を結ぶ⑮
JR千葉駅西口での新たな挑戦

ガレージを契約した時にいただいたご縁から、ばゆさんが繋いでくださったのが、西口でワゴン販売を運営している合同会社ニシノマジョさんでした。
その後、担当の中本さんからご連絡をいただき、最初の打ち合わせをすることになりました。
場所は、千葉駅西口にある「トトの台所」。
トトの台所とは、千葉駅西口にあるシェアキッチンです。
この時、中本さんからは、西口の改札へ続く通路で行われているワゴン販売、外でのキッチンカー出店、そしてトトの台所での営業について説明を受けました。
私は、西口から改札まで続く通路でのワゴン販売をお願いしていました。
私の商品は、冷凍状態で個包装された商品を販売するスタイルで、その場で調理をする必要がありません。
そのため、当初はキッチンカーやトトの台所での営業は、自分にはあまり関係のないものだと思っていました。
しかし、話を聞いていくうちに、考えが少しずつ変わっていきました。
いつか自分のお店を持ちたい。
そんな想いを持っている私にとって、トトの台所での出店は新たな可能性を感じる場所でした。
通常、さくらみづきの商品は冷凍販売です。
そのため、「今すぐ食べたい」というお客様のご要望にお応えできないことも多くありました。
しかし、トトの台所には冷蔵庫があります。
庫内で商品を溶かしながら営業することができれば、すぐに召し上がりたいというお客様のご要望にも対応できるのではないかと感じました。
一方で、現実的な問題もありました。
通路でのワゴン販売とトトの台所では、出店費用にも差があります。
連日売上を立てることができた千葉都市モノレールのマルシェでは、駅での出店に手応えを感じていました。
しかし、JR千葉駅での出店は初めて。
どれだけのお客様に届くのかは未知数でした。
もし売れなかった場合のことを考えると、まずは出店費用の安いワゴン販売で売れるようになってから、トトの台所での出店を考えようと思いました。
そして迎えた初出店の日。
この日は、私の取引先である保険会社の方が搬入を手伝ってくださいました。
その上、帰り際にはスイーツもお買い上げいただきました。
また、近くのカフェで働く女性も抹茶チーズケーキを購入してくださいました。
出だしは好調でした。
しかし、足を止めてくださるお客様はいても、なかなか売上にはつながらない時間帯が続き、苦戦しました。
この日は午後から18時頃まで販売していた記憶があります。
「モノレールの駅より人が多いのに、どうして足を止めてもらえないんだろう?」
そう考えた時、答えは意外と簡単に出ました。
みなさん、目的を持って駅を利用しているからです。
駅へ行って電車に乗る。
駅から家など、別の場所へ向かう。
お客様はそれぞれ目的地へ向かっていて、足を止めて商品を見るために駅を利用しているわけではありません。
マルシェのようなイベント出店とは違い、単独での駅販売では、お客様に足を止めてもらい、商品を見ていただくこと自体が大きな課題になる。
そのことを、この出店を通じて学びました。
そして、その気づきを与えてくださったのが、同じく合同会社ニシノマジョの代表であるJiroさんでした。
この日、Jiroさんは時間を割いてくださり、バックヤードの説明など、西口販売に関するさまざまなことを教えてくださいました。
その中で、駅での販売は夕方以降に大きなチャンスがあることも教えていただきました。
駅から家へ帰るお客様が、お土産として商品を買っていってくださる。
昼間とは違う、人の流れがあることを知りました。
そして、Jiroさん自身も商品を購入してくださいました。
Jiroさんとは、この後さまざまな場所でお会いすることになります。
そのお話は、また別のお話で。
Jiroさんからいただいたアドバイスを参考に、4月にも西口での出店に挑戦しました。
販売時間なども変えながら、教えていただいたことを実践してみました。
結果として、売上を大きく伸ばすことはできませんでした。
しかし、ワゴン販売を続ける中で、商品に興味を持ってくださるお客様と仲良くなることができたり、Instagramをフォローしてくださる方も少しずつ増えていきました。
ある女性のお客様が、
「ここで売ってるお店はみんな美味しい」
そう言って商品を買ってくださったこともありました。

売上という結果だけを見ると、4月の西口出店は心残りが残る結果となりました。
しかし、そこでいただいたご縁や学びは、その後のさくらみづきにとって大きな意味を持つものになっていきます。
しばらくして5月。
また別の売り場で、新たな出会いがありました。
その出会いによって、トトの台所での出店が現実味を帯びてくることになります。
そのお話は、また少し後で。
次回は、3回目の鴨川販売。
YOKOSUKA889様と吉保八幡神社で行われた「春市」でのお話です。
この2日間にも、素敵な出会いが待っていました。



