21日、ロシア国際演劇祭「黄金の門にて」参加作品として、ドストエフスキー「白痴」を上演してきました。
演劇祭のため、劇場の歌手によるオペラ歌唱と共に幕開けという演出があり、ドストエフスキーの雰囲気とやや異なるため、急遽10分間クラシック音楽をかけながら「白痴」に関してのロシア語のモノローグを追加、予定より30分押しての開演となりました。
全幕通して約10回の暗転→場面転換があるのですが、その度に客席からは拍手が起こり、カーテンコールでは演出家アニシモフ氏の登場と共にスタンディングオベーションで迎えられ、ロシア人観客にも好評だったようです。
劇場主催の終演後のパーティーで、アニシモフ氏がかつてロシアで「ハムレット」を上演したときにハムレット役を演じた名優のズバレフ氏がこう語りました。
「演劇と夢は似ている。良い演劇を観ている時、人は夢を見ているように感じる。良い夢は演劇のようでもある。今日私は劇場で良い夢を観ました。皆さんありがとう。」
今日ははモスクワで「古事記」を上演してきます。八百万の神々の祈りがロシアの人々の魂に届きますように。