注目のリターン
日本で最も人口の少ない町・山梨県早川町から
はじめまして。
日本で最も人口の少ない町・山梨県早川町で、古民家一棟貸しの宿「月夜見山荘」と、手打ち蕎麦と山の食「おすくに」を営む鞍打大輔、佳子です。このページをご覧くださり、誠にありがとうございます。
私たちは約30年前に早川町へ移り住み、この土地で暮らし、学び、地域の方々と関わりながら活動してきました。今回の「山の共同よろず小屋」は、そうした30年間の暮らしと学びの積み重ね、そして2019年に開業した月夜見山荘・おすくにの実践の先にある、次の挑戦です。

ー 今、山と人との距離が大きく変わり始めています。 ー
山に入る人が減り、暮らしの中で山に関わる機会が少なくなる一方で、鹿や猪、熊などの野生動物は、人の暮らす場所へと近づいています。
私たちは早川で暮らす中で、人と自然の境界が少しずつ変化していくのを感じてきました。
このプロジェクトは、山との関わりをもう一度暮らしの中につくり直す試みです。
早川の山の暮らしから学んだこと
早川町は、南アルプスの急峻な山と深い谷に囲まれた、人口約800人の町です。町内には36の集落があり、山の斜面や川沿いに点在し、人の暮らしはいつも山と隣り合わせにあります。

私たちが早川町に移り住んだのは、今から30年ほど前のことです。移住後、この土地で暮らす中で、狩猟採集、斜面地での農業、集落総出で行う道づくり、せぎ(水路)や水源の維持管理などに関わってきました。
また日本上流文化圏研究所での仕事を通して、早川の先輩方からたくさんの話を聞かせてもらったり、実際に山へ連れて行ってもらったり、作業に参加させてもらったりする中で、焼畑や炭焼き、郷土料理や保存食づくりなど、山ならではの暮らしぶりについてもたくさん教えてもらってきました。
そこで感じたのは、山の暮らしは、自然と折り合いながら暮らすための知恵と技術、そして工夫に溢れているということです。
草を刈り、畑を耕し、山道や水源を見て、山菜やきのこ、川魚や獣を得るために山へ入る。畑が鳥や獣に荒らされれば、できる限り守りながら、必要な時にはその命をいただく。
日々、仕事や生活のために山と関わることが、人の暮らしと自然の間にある境界を保つ営みとなっていました。

しかし、時代の変化とともに、暮らしの中で山と関わる機会は少しずつ減ってきました。
山村の過疎化、高齢化の流れの中で、人と自然の境界は、奥山から里山へ、そして集落の周辺へと近づき、さらには集落までもが自然に飲み込まれつつあるのを感じます。
山で暮らす人が減り、草に覆われた空き家が増え、家のすぐそばまで鹿や猿、猪が出てくるのは日常茶飯事です。熊の目撃情報も、増加傾向にあります。
自然は、人が思う以上の速さで、人の生活領域へと入り込んできています。早川町よりもさらに都市近郊の甲府盆地周縁部でも、鹿による農作物の被害や熊の目撃情報が頻繁に発生し始めているのが何よりの証拠ではないでしょうか。
今後、人の生活領域への自然の侵食をどこでどのように食い止めていくのか。これは人々の生活の安全、農業生産、はたまた国土の保全を考える上で大きな課題となってくるでしょう。
ただ、言えることは、山と関わり、自然を見る目を養い、自然の動きを理解し対応していくことの中からしか、本質的な解決策は見つからないということです。
人と自然の境界を、これから誰が、どのように支えていくのか。私たちは、そのことを考える上で、まずもう一度、人が山と関わることから始める必要があると感じています。
山に入り、自然を見る。草を刈る。道や水を見て、山の恵みをいただく。そうした関わりの中で、自然の変化に気づき、どう折り合っていくかを考える。
かつて暮らしの中に当たり前にあった、そうした山との関わりを、今の時代に合った形でもう一度つくり直していきたいと考えています。


暮らしの中に山との関わりを取り戻す
私たちは2019年に、古民家一棟貸しの宿「月夜見山荘」と、手打ち蕎麦と山の食の店「おすくに」を開業しました。囲炉裏の火、山の静けさ、満天の星空、鳥の声、そして山菜、川魚、きのこ、鹿や猪、手打ち蕎麦。宿泊や食事を通じて、山の暮らしの豊かさを感じていただくことを大切にしてきました。

同時に、月夜見山荘とおすくには、私たち自身が山に入る理由を保つための仕事でもあります。春には山菜を採り、夏には川魚を釣り、秋にはきのこを探し、冬には獣を獲り、その命を食へとつなぐ。山に入ることで料理が生まれ、宿での時間が豊かになり、お客さんに伝えられるものが増えていきます。
私たちにとって、山に入ることは楽しみであり、仕事であり、この土地で暮らし続けるために欠かせない営みになりました。(日々の暮らしの様子はSNSでも発信しています)
山との関わりを「守らなければならない義務」にするのではなく、楽しみや仕事、暮らしの豊かさにつなげることで、山に入る理由を持ち続けることができたと考えています。
幸い、月夜見山荘やおすくにを訪れてくださる方の中には、「この土地の暮らしをもっと深く知りたい」「自分も少し関わってみたい」と感じてくださる方がいます。そして、地元には、同じように山に入り、山の恵みや厳しさと向き合いながら暮らす仲間たちもいます。
こうした人たちと一緒に山へ行き、持ち帰ったものを料理し、分かち合いながら、活用の知恵や技術を学ぶ。それぞれがこの山で実現したいことを語り合い、ときには一緒に形にしていく。
私たちの次の夢は、こうした時間を積み重ねながら、「山と関わりながら楽しく暮らす仲間を増やしていく」ことになりました。


実践・交流・学びの拠点となる「山の共同よろず小屋」
かつて山の家々には、季節ごとの仕事や暮らしの営みを受け止める、小さな農作業小屋(納屋)がありました。そこで道具を直し、収穫した豆や穀類を広げ、山菜を保存し、味噌を仕込む。そんな素朴で実用的な作業場です。
そして集落には、水車小屋、豆腐小屋、共同水場、共同の釜場など、みんなが共同で使う小屋や場所もありました。隣近所が集まり、手を動かし、技術を伝え、世間話をする開かれた場所です。
こんな場所が今も身近な場所にあって、山の暮らしに興味を持ってくれた人たちと一緒に山に入り、手を動かし、山の暮らしを楽しむことができたら、「山と関わりながら楽しく暮らす仲間」をもっと増やしていけるのではないか。
そんな思いから、かつて山の暮らしの中に当たり前にあった小屋をイメージしながら、地域の人と訪れる人が一緒に「山の暮らし」を体験し、学び、交流するための拠点として、「山の共同よろず小屋」(以下「よろず小屋」)をつくる決意をしました。

「よろず小屋」では、宿泊で来られたお客様や地域の仲間、山の暮らしに関心のある人たちと一緒に山へ行き、持ち帰ったものを料理し、分かち合う。畑で採れたものを選別して保存食に変えたり、みんなで集まって味噌を仕込んだり餅をついたりする。それぞれの夢や得意なことを語り合い学び合う。季節や仕事、人の集まりに応じて姿を変える、素朴で実用的な場所を目指します。
場所は「おすくに」と同じ敷地内です。既存の母屋を解体し、その跡地に、床面積49.6㎡、約15坪の小さな木造平屋を新築します。中心には、屋根付きの半屋外土間を設け、本棚や作業スペース、蕎麦打ちスペース、バックヤードを備える計画です。作業・体験・交流・学びの場として、山の暮らしに関わるさまざまな活動ができる場所にしていきます。

小屋の完成後は、周囲の畑、野山と連動しながら、次の4つの実践を続けていきます。
1. 狩猟採集に関する体験会
山菜採り、きのこ採り、渓流釣り、狩猟などを通じて、山にある資源を学び、狩猟採集の技術とともに、食材の活用方法を学びます。
2. 保存食・食品加工に関する体験会
蕎麦打ちなどの郷土料理づくり、味噌仕込みや豆腐づくり、乾物や漬物などの保存食づくりを通じて、山の食文化の知恵と技術を学びます。
3. 山や周辺環境の手入れに関する体験会
畑仕事、山道やせぎの手入れ、石積みの修復など、集落まわりの環境整備活動を定期的に実施していきます。
4. 講演会・上映会など
全国各地の山の暮らしの実践者から話を聞いたり、全国各地の山の暮らしの記録や映像を上映したり、みんなで語り合い学び合う集まりを定期的に開催していきます。
宿泊者や蕎麦屋のリピーター、学生、移住希望者、この地で暮らす人、地域の仕事に関わる人、日本各地の田舎で同じ課題に向き合う人、都市に暮らしながら山との関わりを探す人にも開かれた場にし、「よろず小屋」を、山の暮らしの楽しさと厳しさを受け止め、人から人へ知恵や技術を手渡し、仲間を増やしていく場として育てていきたいと考えています。
私たちは、このクラウドファンディングを、よろず小屋を一緒に育てていく仲間と出会う機会にもしたいと考えています。
この山に足を運び、一緒に手を動かし、学び、楽しむ。
そんな関わりを、この小屋づくりから一緒に始めていただけたら嬉しいです。



資金の使い道
今回のプロジェクトの総額は約2,000万円を想定しており、うち既存の建物の解体、および「よろず小屋」の設計に関する費用、約500万円は自己資金でまかないます。そして、クラウドファンディングでは、建物の建設に関わる資金の支援をお願いしたく、ファーストゴールを1,000万円、セカンドゴールを1,500万円と設定します。
ファーストゴールの1,000万円に届かなければ、All-or-Nothing方式のため支援金を受け取れず、計画は一旦中止となります。
ファーストゴール1,000万円を達成し、セカンドゴール1,500万円に届かなかった場合は、建物の規模・仕様・整備内容を縮小し、段階的な実施へ変更するか、あるいは不足分を借入で補い、収益機能を追加し返済可能な事業計画への変更を検討します。
セカンドゴールの1,500万円まで届けば、現在計画している規模で、十分な土間スペース、蕎麦打ちスペース、バックヤード、必要な設備や什器を備えた「よろず小屋」を整えます。

ご支援金は、建築工事費、電気・給排水などの設備工事費を中心に、什器・備品、記録・広報制作、リターン準備、CAMPFIRE手数料等に大切に使わせていただきます。
完成後は、活動報告、見学会、体験会などを通じて、「よろず小屋」の歩みを共有していきます。山と関わる楽しみ、喜びを、今の時代に合った形でつくっていく。この小屋を、その拠点として、皆様と一緒に育てていきたいと考えています。
【今後の予定】
クラウドファンディング成立後、実施設計・工事準備を進め、2026年12月ごろから既存母屋を解体し、2027年中に「山の共同よろず小屋」を完成させる予定です。ただし、ファーストゴールのみ達成の場合は、事業計画の見直しなども必要となり、完成時期は遅れる可能性があります。完成後には支援者向けの見学会、報告会、体験会を順次行っていきます。
これからも、山と関わりながら
私たちが早川に移り住んでから約30年。この土地で暮らしながら、たくさんの人から、山とともに生きる知恵や技術、そしてその楽しさを教えてもらってきました。
私たちもまだまだ学ぶ立場です。これからも学び続けながら、これまで私たちが受け取ってきたものを、次の人たちへ手渡していきたい。そして、もっと多くの方と交流し、この学びの場そのものを共有していきたいと考えています。
よろず小屋を、ただ何かを教わる場所ではなく、山に入り、一緒に手を動かし、食べ、語り、それぞれがこの土地との関わりを見つけていく場所にしたい。そして、ここから「山と関わりながら楽しく暮らす仲間」が、一人、また一人と増えていったら、こんなに嬉しいことはありません。
この小屋を、私たちだけでつくるのではなく、これからここに関わってくださる皆さんと一緒につくり、育てていきたいと思っています。
「山の共同よろず小屋」の最初の一歩に、どうか力を貸してください。
ご支援、そしてこれからの「よろず小屋」へのご参加を、心よりお願いいたします。

月夜見山荘/おすくに 鞍打大輔・佳子
と、山のパートナー甲斐犬モク
最新の活動報告
もっと見る山梨日日新聞に掲載されました。【山の共同よろず小屋】
2026/09/30 06:55クラウドファンディングも、いよいよ終盤です。ここまで本当にたくさんの方に支えていただきました。ありがとうございます。本日は、地元紙、山梨日日新聞さんに取り上げていただきました。山梨日日新聞デジタル版(会員登録が必要です)今回の新聞掲載をきっかけに、また少しでも多くの方に、この取り組みを知っていただけたらうれしいです。クラウドファンディングは10月15日まで。All-or-Nothing、目標1,000万円。 「山の共同よろず小屋」、必ず実現させたい。最後まで走ります!ご支援、そして情報のシェアを、引き続きよろしくお願いいたします。 もっと見る
連載17/一人ではつくれないもの【山の共同よろず小屋】
2026/09/30 06:27次回は「ゆうげぇし」について書くと予告しましたが、その前に、9月27日に、月夜見山荘で開催した「満月 Night Live 2026」について記しておきます。このライブ、最初に開催したのは2019年。その後、コロナを挟み、2025年に2回目を開催し、今回で3回目となりました。企画してくださっているのは、ここ西之宮集落出身で、現在は南アルプス市にお住まいの望月さん。私どもが満月や新月の日に合わせて、不定期で小さなイベントを開いていることを耳にして、「自分の故郷、西之宮でライブをやりたい」とお申し出くださったことから始まりました。回を重ねるごとに出演してくださる方も増え、今回は6組のグループが出演。お客様も合わせると30名を超える規模となり、普段は定員8名で営業している山荘は、さながら鮨詰め状態。また、出演してくださった方の中には、早川に縁のある方々も多数。聴きに来てくださったお客様も町内、町外さまざま。中には、このライブに合わせて帰省してくださった西之宮集落出身の方もいらっしゃいました。演奏する人、それを聴きに来る人、久しぶりに顔を合わせる人、新しく出会う人。早川に住んでいる人、早川を離れて暮らしている人、早川に縁のある人。そして、早川に初めて来た人。いろいろな人たちが入り混じり、いつもは静かな西之宮に、賑やかな時間が生まれました。その様子を見ながら、私はふと思いました。「ああ、こういうことなんだよな」と。「山の共同よろず小屋」は、いろいろな人が、それぞれの知恵や技術、経験や「やってみたい」という思いを持ち寄り、出会う場所。ある時は教える人になり、ある時は教わる人になる。町内の人も町外の人も、それぞれが関わりながら、新しい何かが生まれていく。そんな開かれた場所にしたいと思っています。狩猟採集に詳しい人がいる。料理が得意な人がいる。石積みができる人がいる。山や森や川に詳しい人がいる。昔の暮らしを知っている人がいる。そして、音楽のできる人もいる。それぞれが持っているものは違います。でも、その違うものが一つの場所に集まったとき、一人ではつくれなかった何かが生まれる。今回のライブは、そのことを目の前で見せてもらったような時間でした。もちろん私たちは、自分たちができることとして、山の幸を使った料理をご提供。それぞれ違うものを持った人たちが集まり、普段の月夜見山荘にはない、一夜限りの時間が生まれました。まだ、よろず小屋は建っていません。でも、小屋ができたら起きてほしいと思っていることのいくつかは、すでに月夜見山荘やおすくにで芽を出し始めているのかもしれません。「やってみたい」と「自分はこれができる」が出会う場所。山のことでも、食のことでも、ものづくりでも、そして音楽でもいい。よろず小屋は、こうしたものを受け止め、確実に育てるための「器」でもあるのだと思います。今回のライブを通して、そんな小屋の未来を少しだけ先に見せてもらった気がしました。というわけで、一回寄り道をしましたが、次回こそ「ゆうげぇし」について書きたいと思います。ーーーーーー【クラウドファンディングの現在地】9月29日現在、256人の皆さまから7,997,000円のご支援をいただき、ファーストゴール1,000万円の79%まで来ました。本当にありがとうございます。募集終了まで、あと16日。ファーストゴールまで、あと2,003,000円です。このクラウドファンディングはAll-or-Nothing方式のため、目標の1,000万円に届かなければ、支援金を受け取ることができず、よろず小屋の計画はいったん中止となります。一人でも多くの方に、この取り組みを知っていただけたらうれしいです。引き続き、ご支援と情報のシェアをよろしくお願いいたします。 もっと見る
連載16/まんのうがん【山の共同よろず小屋】
2026/09/28 08:44日本上流文化圏研究所、通称「上流研」で働いていた頃から、私たちは「まんのうがん」と「ゆうげぇし」という二つの言葉を大切にしてきました。どちらも、早川町で受け継がれてきた暮らしを端的に表した言葉だと思っています。今回は、そのうちの「まんのうがん」について書いてみたいと思います。「まんのうがん」とは、衣食住に関わることをはじめ、暮らしに必要なことを何でもこなす人のことです。漢字では「万能丸」と書き、元々は万能薬のことだったようですが、それが人に転じて「なんでもできる人」を指す言葉になったそうです。自然をよく知り、山にあるものを生かす。必要な道具は自分で作り、壊れたものは直す。先々のことを考えて段取りを整え、思いどおりにならない自然や暮らしの条件にも対応する。厳しい地形と限られた資源の中で暮らすために培われてきた、知恵と技術と精神力を備えた人。それが「まんのうがん」です。上流研で発行してきた地域情報紙『やまだらけ』第50号では、当時、編集に携わっていたメンバーで、早川の暮らしについて語り合っています。『やまだらけ』第50号 https://fm-hayakawa.com/wp-content/uploads/2020/05/yam_050.pdfそこで話題になったことの一つが、「使い込む文化」でした。研いで、研いで、本当に小さくなるまで刃物を使う。ノコギリの柄などに使えそうな木を山で見つけると、「いつか使える」と、とっておく。身近にあるものを再利用し、自分が使いやすいように工夫して作る。その中で出てきた、「買うより作る方が便利」という言葉も印象に残っています。今は、お金を出せば、たいていのものを買うことができます。けれど、山の中では、必要なものがいつでも簡単に手に入るとは限りません。身近にあるものを生かし、自分で作り、直し、最後まで使い切る。冬や災害に備え、必要なものをあらかじめ用意しておく。「まんのうがん」とは、単に手先が器用で、何でも作れる人というだけではありません。自然や身の回りの状況をよく見て、先のことを想像し、自分の暮らしを自分の手で成り立たせていく人なのだと思います。『やまだらけ』第50号の座談会で、私はこんなことを話していました。「自分たちの手の届く範囲、力が及ぶ範囲を取り戻さないといけないと思う」一方で、自分たちでやるということは、結果を誰かのせいにはできないということでもあります。その責任やリスクも自分たちで引き受けなければなりません。だから、まんのうがんに必要なのは、知恵や技術だけではないのでしょう。目の前の状況を受け止め、それでも何とかして暮らしていこうとする覚悟。その精神力まで含めて、「まんのうがん」なのだと思います。当時の私は、その座談会の中で、「こんなキレイな手じゃダメだ。やっぱり、自分たちから『まんのうがん』にならないとね」と話しています。そして最後には、「いずれ自分が『まんのうがん』として特集してもらえるように頑張ります!」とも。あれから15年ほどたちました。狩猟を覚え、山菜やキノコを採り、そば屋や山荘を営み、石を積む。あの頃より、できることは少しずつ増えました。けれど、自分が「まんのうがん」になれたかと問われれば、まだまだ、まだまだ、まだまだ、まだまだというより、全然です。何か一つできるようになると、できないことや知らないことが、また見えてくる。それでも、自分の暮らしを誰かに任せきりにせず、自分の手でできることを少しずつ増やしていく。その姿勢は、これからも大切にしていきたいと思っています。よろず小屋も、山の暮らしに必要な知恵や技術を、実際に手を動かしながら学び、自分の手でできることを少しずつ増やしていける場所にしたいと考えています。一方で、どれほど多くの知恵や技術を身につけても、一人でできることには限りがあります。そこで、もう一つ大切になるのが「ゆうげぇし」です。次回は、早川の暮らしを支えてきたもう一つの力、「ゆうげぇし」について書きたいと思います。ーーーーーー【クラウドファンディングの現在地】9月28日現在、246人の皆さまから7,792,000円のご支援をいただき、ファーストゴール1,000万円の77%まで来ました。本当にありがとうございます。募集終了まで、あと17日。ファーストゴールまで、あと2,208,000円です。このクラウドファンディングはAll-or-Nothing方式のため、目標の1,000万円に届かなければ、支援金を受け取ることができず、よろず小屋の計画はいったん中止となります。一人でも多くの方に、この取り組みを知っていただけたらうれしいです。引き続き、ご支援と情報のシェアをよろしくお願いいたします。 もっと見る




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