私の髪が初めて抜けたのは、高校生の時でした。最初は小さい円形脱毛症1つから始まり、だんだん数が増えていきました。髪を長くしていたこともあり、結えることで隠せていましたが、「あの先生カツラじゃない?」なんて友達が笑っている隣で、絶対にバレたくない、私はちゃんと笑えているだろうか、なんて思っていたのを覚えています。成人式の時には、その複数の円形脱毛症を隠すように、母が髪の毛をセットしてくれました。感謝しています。当時悲しい顔も泣いたりもしなかった私を見て、母は、代われるものなら代わってやりたいと思った、と話してくれました。そこからいつの間にか円形脱毛症は治り、再び抜けたのは大人になってから。全体的に薄くなり、一度回復してから、次の時は約2ヶ月で一気に全身の毛が抜けました。気持ちをわかってくれる人がいる何が起きているのかわからず、不安でいっぱいな中、家では泣きながら抜けていく髪の毛を拾い、職場ではニコニコして、最近抜け毛が多いんですよね、更年期かな、なんて言ってました。最初に行った職場の近くの皮膚科では、あまり気にしないようにと言われ、ビタミン剤を処方されて終わりでした。実家の近くの皮膚科に行ったら、小さい頃からお世話になっている先生が、こう言ってくれました。「テレビで、男性用の育毛剤やウィッグのCMがたくさんあるでしょう。髪が抜けたり薄くなるのは男性でも辛いこと。女性だったらどんなにか、辛いことか。今、研究を進めているけれど、まだ、原因もわからず、絶対にこれで治る、という治療法もない。ごめんなさい」私は皮膚科で泣きました。気持ちをわかってくれる人がいる、と思えたからだと思います。完全に相手の気持ちを分かることはできません知り合いには、ウィッグかぶって笑ってたらわからないから大丈夫。ウィッグ似合っててかわいいよ、とか、歳をとったらみんなハゲるんだから、とか、私を元気づけるために言ってくれた言葉に傷ついたりしていました。でも、私も経験していなかったら、同じような言葉をかけていたかもしれないな、と思いました。私たちは、相手の気持ちを想像することはできても、完全に相手の気持ちを分かることはできません。そのために、「知ること」が必要だと思います。何より1人じゃない、と感じることができる「ASPJ」色々な治療を試し、2回ほど抜けたり生えたりを繰り返したあと、私は今、治療もせず、全身の毛がない状態を受け入れて楽しく生きています。ASPJには、発症した時期も、症状も様々なメンバーがそろっています。出会って話をすることで、相手の気持ちを聞くことができるし、何より1人じゃない、と感じることができます。昨年のキッズ合宿では、学校行事を控えたヘアロス当事者の参加者の方が、同じ年代の時ヘアロスだったスタッフに、どうしていたかを相談していました。スタッフが実際の体験を伝えたことで、すごく学校行事が楽しみになった、と表情が明るくなるところを目の当たりにしました。普段は、知らないうちに、ウィッグずれていないかな、とか、バレてないかな、とか、不安なことがある、気を張っている中で、みんなが状況をわかって受け入れてくれる「安心の場」は、すごく気持ちを強く暖かくしてくれると思います。私は現在、小学生と関わる機会があります。普段ヘッドスカーフやターバンで生活している私の姿を見て、小学生が、髪の毛ないの?と聞いてきました。ないよ。というと、なんで?見たい、と言ってきたので、なんでかは分からないんだけどねー、と言いながら、ターバンを脱いで、頭を見てもらいました。2人の小学1年生の1人は、「かわいそう」といいました。優しいな、と思って私は、「ありがとう。私はこの頭が好きだから大丈夫だよ。」といいました。もう1人の子は、ちょっと考えて、「髪の毛洗わなくていいから楽でいいじゃん。いいなー」と言いました。私は、彼女も優しいな、と思いました。なぜなら、彼女はいつも長い髪の毛を素敵にアレンジしていたから。髪の毛があってもなくても私は私髪の毛がないことは、その人のすべてではない。まず、人と人とのつながりがあり、たまたまその人に髪の毛があるかないかだけ。知れば優しくなれると信じています。髪がないのも個性、そう思える社会になったらいいな。子どもたちが楽しくありのままでいられるように、そして、髪の毛があってもなくても私は私、と自分のことが大好きな人が増えるといいなと思っています。ヘアロスキッズ合宿が、そのきっかけのひとつになったらいいなと思っています。文:もこぴ\\ 115名の方に支援いただきました!//本当に、ありがとうございます!集めた資金は ・ヘアロスキッズたちの参加費・宿泊費を無料にすること ・学校へのハンドブック配布 ・絵本の増刷 に使います。残り 12日。目標100万円まで あと97500円 です!子どもたちの笑顔をつくる合宿に全力で取り組んでいます。




