
クラウドファンディング終了まで、あと7日。達成率は45%になりました。ご支援いただいた皆さん、ありがとうございます。
今日は、このピアノをどうやって直すのか、について書きます。
修理代は150万から200万円。「ピアノの修理にそんなにかかるの?」と思われた方もいるでしょう。私も最初はそうでした。新品を購入した方が安いんじゃないかとすら思いました。

竹田さんがピアノの中身を引き出して見せてくれたとき、鍵盤1本につき、木とフェルトと金属でできた小さな機械が1つずつ、ぶら下がっていました。鍵盤を押すと、この機械がハンマーを跳ね上げて、弦を叩く。88本の鍵盤に、88個の機械。これが「アクション」です。
オーバーホールは、これを一つずつ診ていく仕事です。
弦は、88鍵で230本ほど。全部張り替えます。弦を巻き取っているピンも、錆びているので抜いて交換します。ハンマーのフェルトは、70年叩き続けて固く潰れているので、新しいものに貼り替えます。湿気でやられた部品は、他の中古ピアノから外した健全なものと差し替えます。鍵盤の下のクロス、ペダルのクロスも取り替えます。
一度全部ばらして、組み直す。沖縄で同じ型のピアノを修復した工房は、これにまる一年かけていました。
200万円は、部品代というより、この一年分の手仕事の値段です。
そして、ここが大事なところですが、全部を新品にするわけではありません。響板と呼ばれる、音を響かせる大きな木の板は、当時の国産のエゾ松のまま残します。このピアノの音の素は、ここにあります。70年かけて乾いた木は、いまでは手に入りません。
新しくするのは、擦り減った部分。残すのは、育った部分。
11月29日の「風の音楽祭」で、手を入れる前の音を聴いてください。来年の11月、手を入れたあとの音と聴き比べてください。何が変わって、何が変わらなかったか。それを一緒に確かめるのが、このプロジェクトです。
あと7日。引き続き、ご支援とシェアをお願いします。



