みなさま、おはようございます。
いつも温かいご支援とご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。
10月12日(月・祝)の夜、井上ウィマラ先生と千葉恵子先生によるオンライン対談 「スピリチュアルケアからACPを問い直す」 を開催しました。
夜の遅い時間にもかかわらず、医療・介護・福祉の現場で活動されている方々をはじめ、本当にたくさんの皆さまにご参加いただきました。ありがとうございました。
今回の対談は、私たちが当たり前だと思っていた「ケア」や「対話」を、もう一度、新しい角度から見つめ直す時間となりました。
ACP(人生会議)は、人生の最終段階に望む医療やケアについて、本人と家族、ケアチームで話し合う取り組みです。
制度は少しずつ整ってきているのに、なぜ現場ではなかなか広まらないのでしょうか。
千葉先生は、緩和ケアの現場と看護教育に長く携わってきた経験から、こんな問いを投げかけてくださいました。
「患者さんの価値観に近づこうとすると、医療者自身も揺らいでしまうのではないか」
相手の思いを本当に大切にしようとするとき、ケアする側もまた、自分自身と向き合うことになる。――そんなスピリチュアルケアの奥深さが、対話を通して少しずつ浮かび上がってきました。
ウィマラ先生からは、言葉を覚える前の赤ちゃんとのやりとりや、「死にたい」という気持ちを丁寧に聞き切った先に、「生きたい」という気持ちが現れてくる瞬間についてのお話もありました。
なかでも印象的だったのは、
「ACPを広めようとするより、まず現場が何に困っているのかを聞くこと」
という言葉です。
何かを広めよう、教えようとする前に、まず目の前の人の声に耳を傾ける。
そのシンプルで大切な姿勢が、参加者の皆さんの心にも深く残ったようです。
後半の質問タイムも、とても豊かな時間になりました。
地域でグリーフカフェを開いている看護師の方からは、死や喪失について語り合える場づくりのお話があり、また、「死について考えたくない気持ちもある」という率直な声も届きました。
誰かが正解を示すのではなく、それぞれの経験や戸惑いを持ち寄り、一緒に考えていく。
まさに、スピリチュアルケアの学びを、その場で体験しているような対談だったと感じています。
そして、この対談で生まれた言葉の数々を、これから形にして、皆さまにお届けします。
現在、クラウドファンディングで制作を進めているテキスト
『マインドフルネスからひらく スピリチュアルケア ― 子育てから看取りまで』
その第3巻に、今回の対談記録を付録として収録する予定です。
講義で学んだスピリチュアルケアが、実際の看取りの現場で、どのように生きてくるのか。
その具体的な姿を、両先生の言葉を通して感じていただける内容になると思います。
テキストをご支援くださった皆さまには、本編とあわせてお読みいただけます。
また、まだご検討中の方も、ぜひプロジェクトページでリターンをご覧いただけたらうれしいです。
クラウドファンディングの募集は、11月22日(日)まで。
一つひとつの講義や対話が、こうしてテキストという形になり、さらに多くの方へと届いていく。
その広がりを、私たち自身もとても楽しみにしています。
これからも制作の様子や、そこから生まれる新たな発見をお伝えしていきます。
引き続き、温かく見守っていただけましたら幸いです。
Teachers中場牧子



