
ブッチー武者です。今日は、私が12年間続けてきた舞台『生きる』のお話です。
『生きる』は、2014年9月に東京・六本木の俳優座劇場で初演した、劇団ZANGEの旗揚げ公演です。京都伏見の事件をもとに、認知症のお母さんを介護する息子を描いた作品で、以来、東京、埼玉、千葉、神奈川、長野、沖縄など全国各地で25回にわたって上演してきました。コロナ禍で芝居ができなかった時期は本当に悔しかったのですが、収まってすぐにまた再開しました。
始めた頃、「来てよ来てよ」と声をかけて劇場に来てくれた皆さんは、当然、神様のお笑いだと思っていたようです。ところが幕が開くとあまりにもシリアスで、「えっ、こういうのをやるの?」と戸惑ったお客さんが結構いました。マルバツの神様が、お母さんを手にかける息子を演じているわけですから、無理もありません。
私が新宿・歌舞伎町で約30年営んでいるお店「女無BAR」の壁には、『生きる』のポスターがあちこちに貼ってあります。このお店は、私にとって芝居を伝えるためのアンテナショップです。来てくださった方には、いつもこの作品の話をしています。
そして今、『生きる』で積み重ねてきたものが、新作『あ・い・で・すアンソニー』に生かされようとしています。同じ認知症と介護の問題を、今度は子どもたちに向けて。その話を、次回から少しずつ。
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