
ブッチー武者です。『あ・い・で・すアンソニー』のチラシに、こんな言葉が書かれています。「お母さんにごめんねもいっぱいある。お母さんにありがとうもいっぱいある」。私はこの言葉が、とても好きです。
私たちは子どもの頃、お母さんにさんざんわがままを言って育ちます。そのお母さんが年を取り、だんだん子どもに返っていって、今度は自分が面倒を見なければいけなくなる。その時にもう一度よく考えると、「本当に育ててくれてありがとう」という気持ちが湧いてくるのです。
お母さんが徘徊して、家族にリスクを負わせることもあります。でも、よく考えてみてください。自分が小さかった頃、お母さんたちはみんな、同じことをしていたのです。泣き叫んで迷惑をかけた赤ちゃんの頃のことを、私たちは覚えていませんが。
そう振り返った時に、「ああ、人間はこうなっていくんだな。これが一つの道理なんだな」と思える。特別に変わったことではない。誰にでも訪れる、当たり前のことなのだと。
『生きる』のポスターには、お母さんに「ごめんね」と謝りながら手をかける息子の場面が使われています。そして『あ・い・で・すアンソニー』のチラシには、「ごめんね」と「ありがとう」が並んでいる。この二つの作品は、私の中で一本につながっています。
11月3日、この言葉の意味を、ぜひ舞台で受け取ってください。
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